empowerment
「empowerment」とは
「empowerment」とは、英語の単語で、個人や集団が自己の能力を最大限に発揮し、自己決定や自己実現を行えるようにすることを指す。社会的、経済的、政治的な権限や資源を個人や集団に付与することにより、その能力を引き出すという意味合いも含まれている。ビジネスの現場では、従業員の自主性を尊重し、自己の裁量で仕事を進められる環境を提供することを指すことが多い。「empowerment」の発音・読み方
「empowerment」の発音は、IPA表記では /ɪmˈpaʊərmənt/ となる。これをカタカナにすると「イムパウァーメント」となる。日本人が発音する際のカタカナ英語の読み方は「エンパワーメント」である。「empowerment」の定義を英語で解説
「Empowerment」 is the process of becoming stronger and more confident, especially in controlling one's life and claiming one's rights. It often involves the increased capacity of individuals or groups to make choices and to transform those choices into desired actions and outcomes.「empowerment」の類語
「empowerment」の類語としては、「authorization」、「enablement」、「liberation」、「emancipation」などがある。これらの単語も同様に、個人や集団が自己の能力を最大限に発揮し、自己決定や自己実現を行えるようにすることを指す。「empowerment」に関連する用語・表現
「empowerment」に関連する用語としては、「self-determination」、「autonomy」、「self-governance」、「self-management」などがある。これらの用語は、個人や集団が自己の意志で行動を決定し、自己の生活や仕事を自己管理することを指す。「empowerment」の例文
1. Empowerment is a key factor in employee motivation.(エンパワーメントは従業員のモチベーションを高める重要な要素である)2. The organization believes in the empowerment of individuals.(その組織は個々のエンパワーメントを信じている)
3. Empowerment is a critical aspect of social work.(エンパワーメントはソーシャルワークの重要な側面である)
4. The project aims at the empowerment of women.(そのプロジェクトは女性のエンパワーメントを目指している)
5. Empowerment leads to increased productivity.(エンパワーメントは生産性の向上につながる)
6. The empowerment of the poor is necessary for sustainable development.(持続可能な発展のためには、貧困層のエンパワーメントが必要である)
7. The company has a culture of empowerment.(その会社はエンパワーメントの文化を持っている)
8. Empowerment is a process, not an event.(エンパワーメントは一過性の出来事ではなく、プロセスである)
9. The empowerment of employees is a management strategy.(従業員のエンパワーメントは経営戦略である)
10. The empowerment approach is used in many fields.(エンパワーメントのアプローチは多くの分野で使用されている)
エンパワーメント【empowerment】
エンパワーメント
エンパワーメント
・エンパワーメントとは、権限委譲を意味し、目標達成のために
管理者が保持する権限・力を部下に与える、または部下と共有する
マネジメント手法である。
・特徴
1)仕事の遂行方法を部下に委ねることで、自律的な業務遂行を促す点。
2)指示や直接的な解決方法を与えるのではなく、
環境整備や適切なフィードバックによって部下を支援する点。
・エンパワーメントの推進により部下の裁量権を拡大するメリット
1)部下の責任感とモチベーションを向上する。
2)現場の対応速度を上げられるため、生産性が向上する。
3)責任ある立場で思考や判断を繰り返すことによって部下の能力開発に繋がる。
・エンパワーメントの推進時に注意すべきリスク
1)権限を与えるということは、同時に責任を負わせることでもあるため、
部下に対して高いストレスや業務負荷を強いる可能性がある。
2)職場環境やリソースが不十分なことで、たとえ部下に権限を与えていても、
エンパワーメントが適切に機能しない可能性がある。
例えば、チャレンジを評価せず、失敗を許容しない人事制度を運用する会社の場合、
たとえ十分な権限を与えられていても、部下が自律的に
判断しながら業務に取り組む可能性は低くなる。
3)役割や職務を遂行するための能力が十分に備わっていない部下に権限を与えた場合、
結果的に部下が機能不全を引き起こしてしまう可能性がある
エンパワーメント
WHOはヘルスプロモーションにおけるエンパワーメントを、「人々が自分の健康に影響のある意志決定と活動に対し、より大きな支配力(原語control)を得る過程である」と定義している。開発途上国の開発分野では、1970年代以降ジェンダーの視点が取り入れられ、1980年代以降は自助・自立を通して女性たちが力を付け、変革の主体となっていくことをめざす女性のエンパワーメントが重視されるようになった。1995年に開催された国連社会開発サミット(コペンハーゲン)では、貧困が女性に与える影響が指摘され、貧困対策、健康と教育への投資、人々の福祉の増進、女性の開発過程への参画が重要課題となった。女性のエンパワーメントとは、女性が主体的に判断し行動する能力、自らの力で計画・決定・運営していく能力を伸ばし、女性たちの置かれている状況を自ら変えていく能力を高めていくこと、換言すれば女性が様々な能力を修得し、社会参画のために力を付けること、すなわちエンパワーすることを意味している。このことが就業の機会、教育、医療などにおいて、女性と男性の格差を無くし、ジェンダーの平等につながるのである。(丹野かほる)
参考資料:青山温子他:開発と健康-ジェンダーの視点から、有斐閣
エンパワーメント empowerment
全体 ★☆☆☆ 60歳以上 ★☆☆☆
- 開発途上国の女性の
エンパワーメント には特に教育が不可欠とされ,会議では開発援助における教育のあり方が議論になった。 - 女性や社会的に不利な立場にある人々への
エンパワーメント は,彼らの経済的な機会の拡大につながる。
エンパワーメント
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 10:06 UTC 版)
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エンパワーメント(empowerment、エンパワメントとも)とは一般的には、個人や集団が自らの生活への統御感を獲得し、組織的、社会的、構造に外郭的な影響を与えるようになることであると定義される。和訳例は権限付与[1]、権限委譲[1]、自信付与[1]、強化[1]、湧活(ゆうかつ)など[2]。エンパワメントの考え方は昨今大きな広がりを見せ、保健医療福祉、教育、企業などでも用いられている。広義のエンパワメント(湧活)とは、人びとに夢や希望を与え、勇気づけ、人が本来持っているすばらしい、生きる力を湧き出させることと定義される。1980年代に、ウーマン・リブなどの運動のなかで使われるようになった言葉である。
対義語はディスエンパワーメント。エンパワーメントされていない状態のことをいう。
概要
エンパワーメントとは、20世紀を代表するブラジルの教育思想家であるパウロ・フレイレの提唱により社会学的な意味で用いられるようになり、ラテンアメリカを始めとした世界の先住民運動や女性運動、あるいは広義の市民運動などの場面で用いられ、実践されるようになった概念である。
エンパワーメントの概念が焦点を絞っているのは、人間の潜在能力の発揮を可能にするよう平等で公平な社会を実現しようとするところに価値を見出す点であり、たんに個人や集団の自立を促す概念ではない。
エンパワーメント概念の基礎を築いたジョン・フリードマンはエンパワーメントを育む資源として、生活空間、余暇時間、知識と技能、適正な情報、社会組織、社会ネットワーク、労働と生計を立てるための手段、資金を挙げ、それぞれの要素は独立しながらも相互依存関係にあるとしている。[3]
地方自治や弱者の地位向上など下から上にボトムアップする課題を克服していく上で、活動のネットワークが生み出す信頼、自覚、自信、責任等の関係資本を育むことが、エンパワーメント向上の大きな鍵とされている。
翻訳と誤解
「empowerment」の和訳について日本の外務省では「能力強化」とのみ訳してきた[4]。この翻訳に関して専門家からは、女性の能力が不足している現状があるような誤解を生むという批判もある[4]。「世界性の健康学会」の福田和子は「empowerment」の意味を「能力開花の妨げとなる様々な社会的抑圧や不足から解放され、社会的資源へのアクセス、対等な存在として政治・経済・社会・文化的生活への参画、権利などが満たされること。さらに、それぞれの人が本来自分に備わっている能力を最大限に活かし、自分の生活や環境を自分自身でコントロールする力を持てるようになること」と説明し、その人が本来発揮できる能力を持っているという前提が重要だとしている[4]。
また、エンパワーメントは女性だけが対象ではなく、「男は稼いで家族を養うべき」「弱音を吐くのは男らしくない」という規範(マスキュリニティ)に縛られる男性も解放するものである[5]。
先住民運動とエンパワーメント
エンパワーメントは、先住民運動において、資源ナショナリズムなどの理論的枠組みとなった。
市民運動とエンパワーメント
市民参加のあり方が問われる地方自治などの分野において、市民の地域に対する関心や主体的な関わりを構築していく上で重要視されている概念のひとつともなっている。また、エンパワーメントの基盤となる公平な社会という理念は、市民オンブズマン制度や行政アセスメント制度などの確立する上で理論的支柱となった。
市民参加としてのエンパワーメントのことを市民エンパワーメント、地域振興や地域再生・地域活性化のことをコミュニティ・エンパワーメントということもある。企業では単に権限委譲やスキルアップなどの意味でも用いられる。まちづくりの分野では福祉や防災などでエンパワーメントの概念が多用される。防災分野では、非常時における市民の自助・共助による自主防災活動の重要性から、防災エンパワーメントという。
市民運動などに関するエンパワーメントの著名な例(年次ごと)
- マハトマ・ガンディーによってインドで行われた非暴力主義による独立運動
- キング牧師によってアメリカで行われた非暴力主義による公民権運動
- 日本の町内会で行われた市民公衆衛生運動(蚊とハエのいない生活実践運動)
- 学生運動(1960年に起きた安保闘争と1960年代末-1970年にかけての全共闘運動・大学闘争などの闘争運動)
- アイヌ民族復権運動
- ムハマド・ユヌスによって始まったマイクロクレジットによる女性の支援
保健医療福祉、教育、企業活動などとエンパワメント
保健医療福祉、教育、企業活動などにおけるエンパワメントには、人は誰もがすばらしい力を持って生まれ、生涯にわたりそのすばらしい力を発揮し続けることができるという前提がある。
そのすばらしい力を引きだすことがエンパワメント、ちょうど清水が泉からこんこんと湧き出るように、一人ひとりに潜んでいる活力や可能性を湧き出させることがエンパワメント(湧活)である。
医療や福祉、教育などの実践では、一人ひとりが本来持っているすばらしい潜在力を湧きあがらせ、顕在化させて、活動を通して人々の生活、社会の発展のために生かしていく。また、企業などの集団では、社員一人ひとりに潜んでいる活力や能力を上手に引き出し、この力を社員の成長や会社の発展に結び付けるエネルギーとする。これが組織、集団そして人に求められるエンパワメント(湧活)である。
エンパワメントには3つの種類がある。セルフ・エンパワメント(自分力エンパワメント)、ピア・エンパワメント(仲間力エンパワメント)、コミュニティ・エンパワメント(組織力、地域力エンパワメント)である。これらを組み合わせて使うことがエンパワメントの実現に有効であり、「エンパワメント相乗モデル」という
脚注
出典
- ^ a b c d 『英辞郎』"empowerment"
- ^ 安梅勅江(2017)「当事者主体に基づく保健福祉学の発展に向けて」『日本保健福祉学会誌』24巻1号、1頁。
- ^ 市民・政府・NGO―「力の剥奪」からエンパワーメントへ、ジョン・フリードマン著、定松 栄一、西田 良子、林 俊行訳、新評論、1995年。 ISBN 4794802471
- ^ a b c “「エンパワメント」の意味にズレ? 日本のジェンダーギャップ121位の理由”. FRaU. 2020年1月4日閲覧。
- ^ “なぜ日本のジェンダーギャップ指数はこんなに低いのか。“男女平等”の社会は男性も生きやすい?”. ハフポスト. 2020年1月4日閲覧。
参考文献
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出典は列挙するだけでなく、脚注などを用いてどの記述の情報源であるかを明記してください。
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- 『被抑圧者の教育学』、パウロ・フレイレ著、ISBN 4750579076
- 『エンパワメントと人権』、森田ゆり著、
- 『癒しのエンパワメント』、森田ゆり著、
- 『産業カウンセリング辞典』、日本産業カウンセリング学会監修、ISBN 978-4-7608-2622-3
- 『いのちの輝きに寄り添うエンパワメント科学 だれもが主人公 新しい共生のかたち』、安梅勅江他著、ISBN 978-4762828805
- 『子どもの未来をひらくエンパワメント科学』、安梅勅江編著、ISBN 978-4-535-98474-5
関連項目
外部リンク
エンパワーメント(強化・権限付与)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 10:09 UTC 版)
「人生の意義」の記事における「エンパワーメント(強化・権限付与)」の解説
斎藤学(1941年~)によれば、自己肯定は人生の大きな力になる。特に、治療者を介さず自分で自己肯定できるようになることが望ましい。 この自己肯定はエンパワーメント(強化・権限付与)であり、もう一人の自分が語る自己卑下を、聞いている自分が否定していくという作業である。自己卑下に対して、「そんなことない。あなた(と呼ばれる「私」)は精一杯やったじゃない。ここまでできたのはあなたの力だよ」と否定する作業であり、斎藤学は以下のように説明している。 看護師や薬剤師や教員の資格、運転免許など、皆さんはいろいろな資格を持っていると思いますが、これはみんなあなたの力が勝ち取ったものです。…こういうものひとつひとつを自分の力として感じることです。もし何ひとつやらずに家に十数年、あるいは数十年こもり続けたという人がいれば、私はその人の我慢強さに打たれます。何かの病気を持っているならともかく(その場合には疾患との激務をこなしていたわけです)、引きこもり続ける力というのは並大抵のものではありません。両親の経済力のおかげというのであれば、その親たちからのケアを引き出すことにあなたは有能だったのです。
※この「エンパワーメント(強化・権限付与)」の解説は、「人生の意義」の解説の一部です。
「エンパワーメント(強化・権限付与)」を含む「人生の意義」の記事については、「人生の意義」の概要を参照ください。
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