青表紙本
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青表紙本(あおびょうしぼん)は、源氏物語の写本のうち藤原定家が作成したとされるもの、およびそれを写して作成されたとされるものをいう。「青表紙本」という呼び名は、定家が作成した写本の表紙が青かったことに由来する。
- ^ 池田亀鑑「青表紙本に関する古人の研究」『源氏物語大成 研究資料編』中央公論社、1956年(昭和31年)、p. 59。
- ^ 阿部秋生「別本の本文」『源氏物語の本文』岩波書店、1986年(昭和61年)6月、p. 223。 ISBN 978-4-00-000583-8
- ^ 「若紫」は2019年発見、他の4帖は戦前の発見。
- ^ 室伏信助「源氏物語の諸本 青表紙本の展望」『国文学解釈と鑑賞 別冊 源氏物語の鑑賞と基礎知識 29 花散里』(至文堂、2003年7月8日) pp.. 196-204。
- ^ 阿部秋生「昨今の源氏物語研究」『源氏物語の本文』岩波書店、1986年6月、p. 13。
- ^ 源氏物語諸本情報 定家本
- ^ 源氏物語諸本情報 明融本
- ^ 源氏物語諸本情報 大島本
- ^ 源氏物語諸本情報 池田本
- ^ 池田亀鑑「桃園文庫蔵源氏物語」『源氏物語大成大成研究』中央公論社、資料篇p. 253。
- ^ 加藤昌嘉「池田本『源氏物語』(天理大学付属天理図書館蔵)」人間文化研究機構国文学研究資料館編『立川移転記念特別展示図録 源氏物語 千年のかがやき』思文閣出版、2008年10月、p. 94。 ISBN 978-4-7842-1437-2
青表紙本
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現在は山口県岩国市の岩国徴古館に所蔵されている54帖の揃い本であり、「源氏外題」なる書写目録が付されている。本文は青表紙本の中でも三条西家本の系統に属する。三条西実隆等筆によるとされる寄合書き本である。永正13年から14年ころ(1516年から1517年ころ)の成立と推定される。この成立時期は三条西家本系統の写本として延徳年間(1490年ころ)成立と見られる書陵部蔵本と享禄4年(1531年)成立の日大蔵本の中間に位置するものである。本文の内容についても三条西家本の特徴とされる河内本からの影響について見ると、書陵部蔵本→吉川本→日大蔵本の流れでの影響を読み取ることが出来るものである。本写本については『校異源氏物語』及びそれを引き継いだ『源氏物語大成校異編』等の主要な校本への採用は無い。また本写本単独での影印本や翻刻本の出版も無い。
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