土佐日記とは? わかりやすく解説

とさにっき【土佐日記/土左日記】

読み方:とさにっき

平安中期旅日記1巻紀貫之作。承平5年(935)成立とされる任地土佐船出して都に帰るまでの55日間出来事を、作者女性仮託して仮名書き記したもの。仮名文日記最初のもの。とさのにき。


土佐日記〈藤原定家筆/〉


土佐日記


土佐日記


土佐日記

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/04 02:26 UTC 版)

土佐日記』(とさにっき)は、平安時代に成立した日本最古の日記文学のひとつ。紀貫之土佐国からに帰る最中に起きた出来事を諧謔を交えて綴った内容を持つ。成立時期は未詳だが[1]承平5年(934年)後半といわれる[1]。古くは『土左日記』と表記され[1][注 1]、「とさの日記」と読んだ[1]


注釈

  1. ^ 定家本や為家本を含む多くの古写本では題は「土左日記」となっている。さらに定家本の奥書には「有外題 土左日記 貫之筆」とあり、これによれば貫之の自筆で「土左日記」の外題があった事になる。
  2. ^ 当時の日記は日々の公務を綴るものであった。

出典

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z 日本古典文学大辞典編集委員会『日本古典文学大辞典 第4巻』岩波書店、1984年7月、464-465頁。 
  2. ^ 小松英雄『古典再入門:『土左日記』を入りぐちにして』笠間書院、2006年
  3. ^ 田辺聖子『古典まんだら』上(新潮社)p.60f。
  4. ^ 橋本治『これで古典がよくわかる』筑摩書房ちくま文庫〉、2001年
  5. ^ 池田: 48、52。
  6. ^ 弘文荘についてジャパンナレッジ


「土佐日記」の続きの解説一覧

土佐日記(土左日記)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/20 04:17 UTC 版)

小松英雄」の記事における「土佐日記(土左日記)」の解説

長年わたって強固な定説として認知されてきた「紀貫之は、女性仮託して書いた」という解釈について、完全否定した。 そして、論拠示した上で冒頭一節を「漢字ではなく仮名文字書いてみよう」という意思表示平安前期仮名文特性である複線構造活かして巧みに表現したものだ、とする新しい説を提示した。 「それのとしの」以下の従来解釈についても、徹頭徹尾間違っていたとして、丹念な検証の上で、新たな解釈提示した。 この発見については、2007年3月2日読売新聞に『「土佐日記」冒頭新説』という記事掲載された。小松に対しては、冒頭部理解中心に東原伸明が『日本文学』(第56巻第8号)に書評で、熊谷直春、徳原茂実が論文批判加えている。なお、読売新聞記事は、「仮名」を「ひらがな」とするなど、小松英雄考え方正確に報道していない。

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土佐日記

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/11 22:57 UTC 版)

海陽町」の記事における「土佐日記」の解説

935年「土佐日記」成立。これによって、紀貫之阿波南部を船で帰京したことがわかる。寄港地には諸説ある。江戸期前半土佐藩参勤交代の港として使われ江戸期通じて藩の重要な港だった東洋町甲浦港当てられることが多い。

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