土左日記とは? わかりやすく解説

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とさにっき【土佐日記/土左日記】

読み方:とさにっき

平安中期旅日記1巻紀貫之作。承平5年(935)成立とされる任地土佐船出して都に帰るまでの55日間出来事を、作者女性仮託して仮名書き記したもの。仮名文日記最初のもの。とさのにき。


土左日記

主名称: 土左日記
指定番号 274
枝番 00
指定年月日 1999.06.07(平成11.06.07)
国宝重文区分 国宝
部門種別 書跡・典籍
ト書 嘉禎二年八月二十九日藤原為家書写奥書
員数 1帖
時代区分 鎌倉
年代 1234
検索年代
解説文:  わが国最初仮名日記として著名な『土左日記』の写本である本書は、藤原為家一一八-一二七五年)が嘉禎二年(一二三六)に、紀貫之(八六八-九四六年)の自筆原本を、仮名字体文章表記等を含めて忠実に書写したものである。
 体裁綴葉装冊子本本文料紙共紙表紙中央に「土左日記」と外題墨書している。料紙楮紙打紙)を用い丁数は五〇丁。本文は半八行から一〇行、一行一二字から一九字に書写され、和歌改行せず本文続けて一、二分の空白に次いで書かれている巻末には嘉禎二年八月二十九日の為家書奥書があり、「紀氏正本をもって一字違わず書写した旨を記している。
 『土左日記』の写本は、従来この為家本忠実に臨模した青谿書屋本(大島雅太郎旧蔵、現東海大学所蔵)が、貫之自筆本本文を最もよく伝えた最善本とされてきた。本書はその親本にあたり昭和六十年に重要文化財今回さらに国宝指定された。
 本書書写前年にあたる文暦二年(一二三五)五月、父定家書写した前田育徳会所蔵本(国宝)は、『土左日記』の現存最古写本で、自筆本書誌本文臨模巻末伝えるが、書写の際に、仮名字体変更仮名真名置換するなど、仮名遣い定家自らのものに改めている。
 これに対し本書場合本文前田育徳会本臨模部分同一箇所比較してみると、為家が貫之の字体正確にたどっていることが明らかであり、和歌書式についても前田育徳会本奥書記載符合する本書は、自筆本本文、その真名仮名使い分け仮名字体など、仮名日記文学創始としての『土左日記』の価値余すところなく伝えた唯一の古写本である。
 以上のように、本書は、貫之自筆本原姿を最もよく遺した鎌倉時代中期写本であり、一〇世紀仮名文字遣いを伝え文化史上および国語学国文学研究上にきわめて貴重である。



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