手習_(源氏物語)とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 手習_(源氏物語)の意味・解説 

手習 (源氏物語)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/11/12 14:13 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動
源氏物語五十四帖
各帖のあらすじ
 帖     名     帖     名   
1 桐壺 28 野分
2 帚木 29 行幸
3 空蝉 30 藤袴
4 夕顔 31 真木柱
5 若紫 32 梅枝
6 末摘花 33 藤裏葉
7 紅葉賀 34 若菜
8 花宴 35 柏木
9 36 横笛
10 賢木 37 鈴虫
11 花散里 38 夕霧
12 須磨 39 御法
13 明石 40
14 澪標 41 雲隠
15 蓬生 42 匂宮
16 関屋 43 紅梅
17 絵合 44 竹河
18 松風 45 橋姫
19 薄雲 46 椎本
20 朝顔 47 総角
21 少女 48 早蕨
22 玉鬘 49 宿木
23 初音 50 東屋
24 胡蝶 51 浮舟
25 52 蜻蛉
26 常夏 53 手習
27 篝火 54 夢浮橋

手習」(てならい)は、『源氏物語』五十四帖の巻名の一つ。第53帖。第三部の一部「宇治十帖」の第9帖にあたる。

この帖から登場する比叡山の高僧・横川の僧都(よかわのそうづ)は、当時の平安貴族に人気の高かった恵心僧都(源信)がモデルと言われ、終始人格者として描かれている。

あらすじ

27歳から28歳の夏にかけての話。

匂宮と薫の板ばさみで追い詰められ、自殺を図った浮舟宇治川沿いの大木の根元に昏睡状態で倒れていた。たまたま通りかかった横川の僧都一行に発見されて救われる。僧都の80余歳になる母尼(ははあま)が、僧都の50余歳になる妹尼(いもうとあま)との初瀬詣で(長谷寺参詣)の帰途に宇治で急病を患ったため、看護のため僧都は山から下りてきていたのである。数年前に娘を亡くした妹尼は、浮舟を初瀬観音からの授かりものと喜び、実の娘のように手厚く看護した。

比叡山の麓の小野の庵に移されてしばらくたった夏の終わりごろ、浮舟はようやく意識を回復する。しかし、死に損なったことを知ると、「尼になしたまひてよ」と出家を懇願するようになる。世話を焼く妹尼たちの前ではかたくなに心を閉ざし、身の上も語らず、物思いに沈んでは手習にしたためて日を過ごした。

妹尼の亡き娘の婿だった近衛中将が、妻を偲んで小野の庵を訪れる。妹尼は、この中将と浮舟を娶わせたいと気を揉んでいた。中将は、浮舟の後ろ姿を見て心を動かし、しきりに言い寄るようになったが、浮舟は頑なに拒み続ける。九月、浮舟は、妹尼が初瀬詣での留守中、折りよく下山した僧都に懇願して出家してしまった。帰って来た妹尼は驚き悲しみ、女房尼から知らされた近衛中将は落胆する。尼になった浮舟はようやく心が安らぎを得た思いでいる。

翌春、浮舟生存の知らせが明石の中宮から中宮に仕える小宰相の君を経て薫に伝わった。薫は(匂宮が隠しているのでは)と疑うが、小宰相から「その心配はいりません」と中宮が、「宮のした事を思うと私の口からは言えない」と気に病んでいた事を打ち明けられ、横川行きを後押しされた。 薫は事実を確かめに、浮舟の異父弟・小君を伴い横川の僧都を訪ねる。

外部リンク


「手習 (源氏物語)」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「手習_(源氏物語)」の関連用語

手習_(源氏物語)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



手習_(源氏物語)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの手習 (源氏物語) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS