玉栄集とは? わかりやすく解説

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玉栄集

読み方:ギョクエイシュウ(gyokueishuu)

分野 注釈書

年代 江戸前期

作者 花屋玉栄


玉栄集

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/10/18 01:38 UTC 版)

玉栄集』(ぎょくえいしゅう)とは、慶福院花屋玉栄による『源氏物語』の注釈書である[1]

概要

奥書によれば1602年慶長7年)4月の成立とされる。この数年前(1594年文禄3年))に成立した同じ花屋玉栄による『源氏物語』の注釈書である『花屋抄』をさらに簡略化したと見られる全般的に初心者向けの内容であり、当時存在した多くの注釈書が自身の学識をひけらかすための漢籍仏典の記述にあふれており『源氏物語』を理解することから離れた「注釈のための注釈」になってしまっていることを批判している[2]。全1巻1冊。伝本は少ない。

内容

本書は内容的には序文と以下の3つの部分に分かれる

  • 序文
  • 本体
    • 第一部(巻名の由来や年立などを記しており、梗概書的な内容)
    • 第二部(和歌についての説明)
    • 第三部(簡単な語釈)

翻刻

  • 簗瀬一雄・伊井春樹共編翻刻「玉栄集」『碧冲洞叢書 第87輯 源語研究資料集』簗瀬一雄、1969年(昭和44年)
    底本:簗瀬一雄蔵本

参考文献

  • ゲイ・ローリー「『遅れてきた姫君』の系譜 慶福院花屋玉栄の場合」陣野英則、橫溝博編『平安文学の古注釈と受容』武蔵野書院、2008年(平成20年)9月、pp. 21-25。 ISBN 978-4-8386-0228-5
  • 新美哲彦「花屋玉栄と「ちやあ」伝秀吉筆『源氏物語のおこり』から」陣野英則・新美哲彦・横溝博編『平安文学の古注釈と受容 第2集』武蔵野書院、2009年(平成21年)9月、pp. 120-142。 ISBN 978-4-8386-0237-7

脚注

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  1. ^ 「玉栄集」伊井春樹編『源氏物語 注釈書・享受史事典』東京堂出版、2001年(平成13年)9月15日、pp. 63-64。 ISBN 4-490-10591-6
  2. ^ 大津有一「注釈書解題 玉栄集」『合本 源氏物語事典 下巻』東京堂出版、1960年(昭和35年))(合本は1987年(昭和62年)3月15日)、p. 47。 ISBN 4-4901-0223-2


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