砂防ダムとは? わかりやすく解説

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さぼう‐ダム〔サバウ‐〕【砂防ダム】

読み方:さぼうだむ

山地渓流からの土砂流出を防ぐために、山間部渓流設けダム土石流などによる土砂災害防止目的として設置する。→治山ダム


砂防堰堤

(砂防ダム から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/01 22:27 UTC 版)

砂防堰堤(さぼうえんてい、英語:Check dam)とは、河川に設置されるダムの一種で、砂防ダムと称されることもある。特に土石流による土砂災害被害の軽減や河床の過度な洗堀を防止することを目的として設置されるダムである。




「砂防堰堤」の続きの解説一覧

砂防ダム(治山ダム)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/10 09:37 UTC 版)

土石流」の記事における「砂防ダム(治山ダム)」の解説

詳細は「砂防ダム」を参照 土石流渓流沿いに発生することから、土石流流下する渓流土砂受け止めるダム(英語:check dam)を建設する方法が最もよく採用されるダム土石直接受け止めるほかにもダム上流勾配緩くすることで、土石流流下速度軽減堆積促して威力軽減するまた、河床両岸浸食軽減効果もある。 日本においては砂防法に基づき国土交通省管轄し各地地方整備局都道府県土木系の部署建設するものを「砂防堰堤」、森林法に基づき林野庁管轄し各地森林管理署都道府県林業系の部署建設するものと「治山ダム」などとして分けるが、構造物の形はほぼ同じである(以下、特に区別する必要がない場合は砂防ダムもしくはダム統一する)。ダム規模は砂防ダムの方が大きいことが多いが、火山地帯河川大きな支流設けられる治山ダムにも非常に大きなものがある。事業一般に民有地都道府県国有地は国が行う。ただし事業規模大きいものや難工事予想される民有地の件では国が直轄代行事業で行うことがあり、逆に民家等がなく僅かな資産を守るために行う事業では国有地内の事業都道府県が行うこともある。 砂防ダムは一般にTシャツのような形をしており、中央一段低くなった「水通し放水路ともいう)」(Tシャツでいう首を通す部分)、水通し左右に袖と呼ばれる高くなったパーツを持つ(Tシャツでも袖の部分)。袖は水通し土石流集め働きがあり、両岸削られダム決壊することを防止するダム各種数値には設計根拠がある。たとえば、堤高渓流内に堆積する土砂の量を受け止めきれるかどうか、また土石満杯になったときに上流側渓流勾配を十分緩和できるかどうか決められる。提体の厚みは渓流内に堆積する転石大きさ土質根拠決定され転石大きさ大きいほど提体を丈夫にするために厚くする。提体の断面一般に台形であるが、安定計算の許す限り急傾斜作ることで土石流下による提体の損傷低減するような形状になっており、一般にみるような貯水用のダムとは見た目異なっている。水通し断面積想定される最大洪水量を通過させることができるように設定され想定上の洪水起こった場合にも極力流水両岸当てないように袖部に傾斜設けることもある。 コンクリート製の砂防ダム(フランス) 貯砂量に余裕があり堤体下部水抜き穴から排水する砂防ダム 満砂になり水通しから排水する砂防ダム 一般に天端部分傾斜がついており提体中央部に集めるようになっている 水通しから流下する土石で提体が摩耗損傷しくいよう急傾斜作られる 砂防ダムは一般に重力式ダムであり、自重により自立しているが一部アーチ式のものもある。材質一般にコスト面、施工性耐久性などからコンクリート製が多い。ただし、コンクリートダム重量重さ変形対す弱さ貯水性の高さ等が軟弱地盤地すべり起こしやすい斜面を持つ場所において不利になる場合がある。このような場所では鋼材作った中に石を詰め込んだ鋼製の砂防ダムも作られる土石だけでなく流木対策重点置いたダムもある。古く中央部金属製鎧戸状のバットレスダムタイプにしたもので、土石直撃には弱いが流木せき止めることを期待して建設されるまた、既存コンクリートダム鋼材などを付けることで土石だけでなく流木対策施したものもしられる土石流木対策加えて普段土砂流下水生生物移動妨げないスリットダム透過型堰堤などとも呼ばれる)もある。鋼材木材用いた比較低コストでできるものから、コンクリート巨大な作り上げる大規模なものもある。ダム魚道付けることや農業用水飲料水採取用にパイプ等を付けることが行われることがあるコンクリート製の不透過ダム貯水性が高い 北海道美瑛町観光名所青い池」は砂防ダムへの貯水生まれた名所である ダムへの貯水一因となり大規模な地すべり発生したバイオントダムイタリア参考:石を詰めた蛇篭(英:gabion)。これで小さなダム作ることもあるが、ダム直下に洗堀防止のため置くことのほうが多い。 福山藩の砂留呼ばれる石積みの砂防ダム(広島県石積みの砂防ダム(ドイツ丸太2本を並べて作った簡易な砂防ダム(エチオピア流木対策重点置いたとみられる鋼材スリットダム 流木対策スリットダムスイスコンクリートスリットダムポルトガルコンクリートを持つスリットダム新潟県) 砂防ダムで致命的な破損下部の洗堀、もしくはダムの袖を埋め込んでいる両岸斜面の洗堀や崩壊により貯砂を無制御状態で下流流してしまうことで、いわゆる底抜け」や「袖抜け」と呼ばれる甚だ激し場合決壊つながりダムが貯めていた土砂一気下流流れ出すことになる。このためダム底部両岸根入れには十分を行う。また、下流側に本堤より低い副堤設けることで流水浸食能力減衰したり、下流側蛇篭埋め込みコンクリート三面張りの水路にして浸食と洗堀を防止する場合もある。袖部に関しては「袖隠し」や水通し下流部に「側壁」と呼ばれる護岸パーツ付けることで極力端部露出しないようにしている。コンクリートダムにおける亀裂(特に漏水を伴うものは危険度が高い)や鋼製ダムにおける鋼材破断による中詰材の流出ダム強度大きく下げかねない重大な破損である。 渓流では土砂がたまりダムの貯砂可能容量はやがて減少する。貯砂可能容量減少した状態で土石流発生した場合下流被害が及ぶ可能性があるので、容量回復させるために浚渫する場合がある。ただし、満砂状態になることによって上流側勾配緩和されダムの機能果たしているとして浚渫行わない場合多々ある。特に治山ダムでは堆砂により河床勾配緩和され保安林生育適した状態になっているとして、河床勾配増加せることになる浚渫はしないことが多い。スリットダムでは水生生物移動等に重点置いた場合堆積物適宜取り除きダム挟んで大きな高低差が無いようにすることが求められる土石流水により水通し天端部が摩耗した砂防ダム(滋賀県) 提体下流側大きな側壁を持つ砂防ダム(オーストリア副堤連続天然石配置河床の洗堀防止景観維持工夫がされたダムオーストリア

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砂防ダム(小)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/19 14:37 UTC 版)

大谷砂留」の記事における「砂防ダム(小)」の解説

4番目の砂留の上流の標高210mの場所で渓流B左右に分かれる渓流分枝左側に進むとまもなく小型コンクリート製砂防ダムが少なくとも3基連続して設けられている。ダムには「土留工」と記載されており01から番号振られている。昭和50年代構築で、半円形鋼製導水管3つの砂防ダムが接続されている。 分枝右側設置されている小型の砂防ダム(2番

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砂防ダム(大)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/19 14:37 UTC 版)

大谷砂留」の記事における「砂防ダム(大)」の解説

砂防ダム(小)がある渓流を更に上流に進むと、500mほど先の標高320mの場所に大型コンクリート製砂防ダムが1基ある。林道大谷線から60mほど降りた場所にある。(北緯3430分04.3秒 東経13316分11.7秒 / 北緯34.501194度 東経133.269917度 / 34.501194; 133.269917 (大型コンクリート製砂防ダム))

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砂防ダム(中)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/19 14:37 UTC 版)

大谷砂留」の記事における「砂防ダム(中)」の解説

渓流分枝右側に進むとY字型に3基の大型砂防ダムが距離60-80mほどの範囲設置してある。標高は230-240mで、1979年度昭和54年度)に「復旧治山事業渓間山復工事」として、広島県林務部によって設置されたものである。3基とも国土地理院地図にも掲載される北緯3430分4.04秒 東経13315分48.79秒 / 北緯34.5011222度 東経133.2635528度 / 34.5011222; 133.2635528 (Y字に配置され大型コンクリート製砂防ダム))。周囲には標高差50mほどの大規模な土砂崩れ跡が多数見られる左側の砂防ダムから流れ出る渓流赤身帯びており、大谷鉱山後述)の坑道排水との関連示唆される。砂防ダムの上流側は左右双方とも未確認下流側の砂防ダム 砂防ダムの上流側 左側の砂防ダム 右側の砂防ダム 砂防ダムのプレート

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砂防ダム(中)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/19 14:37 UTC 版)

大谷砂留」の記事における「砂防ダム(中)」の解説

渓流C入ってすぐにある中型コンクリート製砂防ダム。渓流B設置されている3基の中型砂防ダムと同じもので、最も下流側ダム右側に「昭和54年度 復旧治山事業渓間工事 工事番号 No2 谷止工 広島県林務部」と記載されている。下流側の2基は連続して設置されているが、2基目砂ダムの上流側で渓流C左右に枝分かれしそれぞれの渓流にも各1基ずつ設置され合計渓流Cには4基存在する。 1基目の砂防ダム 2番目の砂防ダム 右側渓流奥の砂防ダム 左側渓流奥の砂防ダム 左側渓流奥の砂防ダムの上流側 1基目の砂防ダムのにあるプレート

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砂防ダム(中)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/19 14:37 UTC 版)

大谷砂留」の記事における「砂防ダム(中)」の解説

過ぎて暫く上ると、中規模コンクリート製砂防ダムがある。堀町川右手側にかつて歩道があったが、土砂崩れや川の侵食寸断されている。その後ため池(B)との間に形が崩れた石積砂留が1基残されている。

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