旧ソビエト連邦・ロシアとは? わかりやすく解説

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旧ソビエト連邦・ロシア

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 06:20 UTC 版)

原子力事故」の記事における「旧ソビエト連邦・ロシア」の解説

1957年9月29日 ウラル核惨事 旧ソビエト連邦ウラル地方建設された「チェリャビンスク65」という暗号名を持つ秘密都市の、「マヤーク」(灯台の意味)という兵器原子爆弾)用プルトニウム生産するための原子炉5基および再処理施設を持つプラント起こった事故プルトニウムを含む200キュリー放射性物質飛散した放射性物質大量貯蔵に伴う事故の危険性知らせた事故である。当初この事故極秘とされていたが、西側亡命した科学者であるジョレス・A・メドベージェフ1976年に英科学誌ニュー・サイエンティスト」に論文掲載したことで知られるようになった国際原子力事象評価尺度レベル6大事故であり、現在も放射能汚染続いている。 1958年4月16日 マイリ・スウ鉱滓ダム崩壊事故英語版ソビエト連邦下のキルギス共和国ジャララバード州ウラン鉱山を有する閉鎖都市マイリ・スウ(英語版)(西側名称:メールボックス200)にて、それまで地滑り地震多発していたテクトニクス不安定な丘の中腹設置された、ウラン鉱滓を杜撰野積みしていた鉱滓ダム崩落隣接するマイリ・スウ川(ロシア語版)に大量鉱滓流入しキルギスのみならず下流カラダリヤ川通して隣接するウズベク共和国(ウズベキスタン)のフェルガナ盆地一帯放射能汚染拡散したウラン鉱山は1968年閉山したが、ソ連政府による鉱滓封じ込め措置一切行われずその後大小鉱滓崩壊事故複数発生して汚染拡散し続けている。ソ連崩壊後国際連合世界銀行出資による実態調査進みブラックスミス研究所に因ればマイリ・スウ一帯放射能世界で最も汚染され10区域一つとされている。 1980年 クラマトルスク放射線事故英語版ウクライナ共和国クラマトルスク新築されたフルシチョフカ様式アパートメント入居した人々のうち、2組家族から次々白血病による死者出た。4名の死者のうち3名までが子供であったが、医師当初白血病発生した原因特定できず、「遺伝的要因よるものではないか?」と推定したが、この説明納得しない片方家族父親が、1989年当局に対して建物何かおかしい」と訴え出た事から事態発覚した原因アパートメントの壁のコンクリート中に骨材として紛れ込んでいたセシウム137放射線源であった。この放射線源1970年代ドネツィク州採石場工業用放射線源として使用されいたもので、70年代後半採石場から紛失し捜索行って行方知れずのままとして報告されいたものであった。この放射線源意図せず埋め込まれた壁が2家族の子供部屋ベッド真横位置していた事が、10代の子供たち3名が犠牲となる悲劇生んでしまった。ウクライナ当局直ちに壁の一部切り取りカプセルキエフ原子力研究所英語版)で回収され廃却された。悲劇舞台となったアパートメントは、カプセル除去後は放射線量自然界同一となり、周囲平穏取り戻した一連の事態での死者の数資料によって幅があり、事件発覚直後報告では子供3名、大人1名の4人であるが、この時点重病となっていた子供1名、大人1名も後年死亡した為、合計人数を6名とする場合もある。 1982年2月 アンドレエフ湾原子力事故英語版ムルマンスクソビエト連邦海軍使用済核燃料貯蔵プールにて厳冬期の貯留水の凍結融解起因する第5プール亀裂から汚染され貯留水の漏出始まった。第5プール付近ガンマ線急激に上昇した事から事態発生ソ連海軍把握されたが、ソ連海軍当初プール破損ピンホール程度で、検出される線量から漏出日量30リットル程度判断し小麦粉プール投入するなどの手段でしか対処が行われなかった。その後ガンマ線量が急激に増加していった事でソ連海軍現場リクビダートル投入する事を決定4月にはプール建屋地下部分600平方メートルコンクリート埋め固めたり、貯留凍結させる方法なども試されたが、ほとんど効果無かった9月には漏出日量30トンまで増加し使用済核燃料空気中に露出する危機迫ったが、リクビダートルたちはプール金属ケース周囲・鉛・コンクリート混合物覆い尽くす手法1983年2月14日漏出を完全に停止させた。アンドレエフ湾への汚染水の総漏出量は77トン達したその後プール内の1500本の使用済核燃料容器1989年12月13日までに全量がマヤークに搬出された。公式には一連の事態における死者負傷者記録されていないが、リクビダートル達の回想では使用済核燃料容器搬出作業中に1名がプール転落し救出為にもう1名がプール飛び込んで大きなベータ線被曝受けた事や、容器搬出作業腐食損傷などで容器内の高レベル放射性廃液がしばしば外部漏出し、その度チェレンコフ放射とみられる不気味な発光現象複数リクビダートル達に目撃されていたが、ソ連政府対すソ連海軍の公式報告ではこれらの事象一切隠蔽され箝口令敷かれた事などが証言されている。この事故投入されリクビダートルムルマンスク軍港港湾労働者中心とした約1000であったが、いずれも放射能極めて恐ろしいものである」事を日頃からある程度上理解していた者たちばかりであった為、人的な二次被害最小限食い止められた。 1986年4月26日 チェルノブイリ原子力発電所事故 ソビエト連邦下のウクライナ共和国チェルノブイリ原発4号機爆発炎上し多量放射性物質大気中に放出されレベル7大事故原因諸説あるが、発電実験中、出力急上昇して起こったとされている。放射性物質気流乗って世界規模被曝もたらした直接死亡者作業員救助隊員の数十名だけである。しかし、2005年発表され世界保健機関 (WHO) 等の複数組織による国際共同調査結果では、この事故による直接的な死者最終的に9,000人と評価された。2000年4月26日行われた14周年追悼式典では事故処理従事した作業員85万人のうち、5万5,000人が死亡した発表されている。この事故契機国際的な原子力情報交換重要性認識され世界原子力発電事業者協会英語版) (WANO) が結成された。 1993年4月6日 トムスク-7での事故ロシア語版ロシア連邦トムスク州都市セヴェルスク旧ソ連時代からあるトムスク-7再処理コンビナートにおいて、硝酸での清掃時にタンク爆発する事故爆発によって放射性ガス放出された。国際原子力事象評価尺度レベル4事故2017年9月、2017年秋の欧州空中放射線量増加英語版2017年9月から11月掛けてスイスフランスなど複数欧州諸国原子力機関が、微量ではあるが発生不明ルテニウム106空中放射線量増加検出したルテニウム106有意な増加原子力事故などの発生示唆するもので、欧州諸国の各原子力機関ロシアマヤーク核技術施設発生源ではないかとしてロシア政府照会行ったが、ロシア政府自体はマヤークとの関連性否定しており、公式には原因不明のままとなっている。 2019年8月8日、ネノクサ放射線事故英語版アルハンゲリスク州セヴェロドヴィンスク近郊のネノクサ(英語版実験施設にて、9M730巡航ミサイルのものとみられる原子力推進エンジンテスト中に爆発事故発生し8月12日までに事故巻き込まれロスアトム労働者5人が急性放射線障害死亡した。翌13日にネノクサ村人450人が一時避難させられたものの、翌日には避難命令解除された。

※この「旧ソビエト連邦・ロシア」の解説は、「原子力事故」の解説の一部です。
「旧ソビエト連邦・ロシア」を含む「原子力事故」の記事については、「原子力事故」の概要を参照ください。

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