さい‐しょり【再処理】
読み方:さいしょり
再処理(reprocessing)
再処理
英語表記:reprocessing
原子炉で使用した核燃料(使用済燃料)の中には、燃え残りのウランや新しくできたプルトニウムなど燃料として再利用できるものと、核分裂生成物(その他の核種)が含まれている。これを分ける処理を再処理という。
再処理の工程は、使用済燃料を裁断し、化学薬品で溶かして再利用可能なウラン、プルトニウムを化学的に回収し、燃料に不必要な残りの核分裂生成物を安全に処理することである。
その方法は大別して湿式法と乾式法があり、湿式法には沈澱法、溶媒抽出法、イオン交換法があり、乾式法にはふっ化物揮発法、乾式高温法がある。溶媒抽出法(ピューレックス法)は現在実用化されている唯一の方法である。
再処理

再処理
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/15 02:59 UTC 版)
核兵器の製造や原子力発電所での再利用には燃えた燃料集合体を再処理しなければならない。1948年には燃料集合体から核兵器級プルトニウムを得るための施設Bが稼動し始めた。1969年には施設DBがそれに代わり、これは1987年まで稼動した。核兵器に使用するための冶金加工は、タツィシ集落近郊(マヤークと周辺の衛星写真参照)に1949年に建てられた施設Vの中で行われた。1987年に核兵器製造は停止したものの、この施設は現在も稼動中である。その目的は明らかにされていない。 平和利用目的では、核燃料の再処理が1977年以降施設RT-1で行われている。現在はVVER-440、高速炉BN-350およびBN-600などの商業用発電炉および海軍や研究用原子炉からの使用済み核燃料を再処理している。再処理された核燃料物質はRBMK原発用の核燃料やMOX燃料の製造に用いられる。もともとは年間処理量410トンで設計されたが、2004年には約150トンしか再処理されなかった。これは施設の老朽化だけでなく、法律により放射性廃棄物の環境への放出規制が厳しくなったためである。今日のマヤークでは、平和利用のための再処理は、放射性同位元素の製造に並ぶ主要業務になっている。 再処理過程で生じる高レベル放射性廃棄物は、中間貯蔵された後に最終貯蔵のためガラス固化施設でガラス固化体に加工される。再処理工程で生じる低レベル・中レベル放射性廃棄物は主にカラチャイ湖へ放流されている。
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