施設の老朽化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/14 04:43 UTC 版)
管路施設は、物理的(土圧や車輌の重量、水圧、摩耗)、化学的(硫化水素等による腐食)、生物学的(樹木の根が水を求めて侵入する)に厳しい環境に長期間さらされており、布設から数十年が経過した管路は老朽化し、周囲の土砂を引き込んだ結果、空洞を形成して路面の陥没事故を発生させる事案が全国で相次いでいる(平成17年度で6600件)。通行中の車や人が転落する事故も起きており、維持管理の重要性が増すとともに、維持管理費も大幅に増加している。これは戦後日本の下水道管が陶管・石管等の代わりに、腐食に弱いヒューム管と呼ばれる鉄筋コンクリート製の材料を使用してきたことによる。下水管内は硫化水素等の腐食性のガスが発生しやすく、汚水が滞留した場合、コンクリートが腐食し破損することがある。現在、長寿命化対策として管路施設の内面更生を行う自治体も多いが、管路の入れ替え時には、仮設のバイパス管を設置する等、新設時よりも費用がかかる傾向にある。下水道の建設には国からの補助金はあるが、それでも国庫補助金の裏財源に充てた起債の償還に苦しむ自治体が多い。将来はさらに、多くの自治体が更新費用の増加・捻出に苦労することが予想される。 また、阪神大震災において、処理施設は比較的早く回復したが、管路施設については復旧まで時間がかかっており、地震等の災害に対する脆弱性も問題視されている。
※この「施設の老朽化」の解説は、「下水道」の解説の一部です。
「施設の老朽化」を含む「下水道」の記事については、「下水道」の概要を参照ください。
施設の老朽化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/06 08:35 UTC 版)
「出口川のカドミウム汚染」の記事における「施設の老朽化」の解説
処理施設および採石場跡地のモルタル吹付は施工後30年を超え、老朽化と更新費用が問題となっている。鉄筋コンクリート製の処理施設の耐用年数は30年であり、出口川湧水処理場は耐用年数を超えて運用されている。 採石場跡も、コンクリート斜面の崩落が続いている。施行から16年後の2005年(平成17年)に、採石跡地斜面の赤外線調査と変状調査が実施され、斜面全体のコンクリート被覆をやり替えるプランが検討されたが、数十億円の費用が必要と見積もられている。
※この「施設の老朽化」の解説は、「出口川のカドミウム汚染」の解説の一部です。
「施設の老朽化」を含む「出口川のカドミウム汚染」の記事については、「出口川のカドミウム汚染」の概要を参照ください。
- 施設の老朽化のページへのリンク