従容録とは? わかりやすく解説

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しょうようろく【従容録】

読み方:しょうようろく

中国元代の禅書。6巻万松行秀(ばんしょうぎょうしゅう)が、宏智正覚(わんししょうがく)の「宏智頌古(じゅこ)百則」に評唱などを加えたもの。特に曹洞宗重んじられる万松老人評唱天童和尚頌古従容庵録。


しょうようろく 【従容録】

仏書正名万松老人評唱天童和尚頌古従容庵録。六巻。中国南宋末の曹洞宗万松行秀一一六六~一二四六)が晩年従容庵で、宏智の『頌古百則』に短評説明加えたもの。『碧巌録と共に禅門の二大宝典とされ、とくに曹洞宗重用する。→ 碧巌録

従容録

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/09/21 06:44 UTC 版)

従容録』(しょうようろく)は、モンゴル帝国時代の仏教書で公案集の1つ。燕京従容庵の万松行秀編。六巻。嘉定16年(1223年)成立、翌17年刊行。詳しくは万松老人評唱天童覚和尚頌古従容庵録とも。『大正新脩大蔵経』巻48収録。

概要

宏智正覚の頌古百則に、耶律楚材の度重なる依頼によって晩年の万松行秀が序論的批評(垂示)、部分的短評(著語)、全体的評釈(評唱)を加えたもの。

曹洞宗で重んじられている禅籍の1つで、首座法戦式では、本書に収録される公案百則の中から1つを選択し、禅問答が行われる。

内容

巻一

第一則 世尊陞座/第二則 達磨廓然/第三則 東印請祖/第四則 世尊指地/第五則 清源米價/第六則 馬祖白黑/第七則 藥山陞座/第八則 百丈野狐
第九則 南泉斬猫/第十則 臺山婆子/第十一則 雲門兩病/第十二則 地藏種田/第十三則 臨際瞎驢/第十四則 廓侍過茶/第十五則 仰山插鍬/第十六則 麻谷振錫

巻二

第十七則 法眼毫釐/第十八則 趙州狗子/第十九則 雲門須彌/第二十則 地藏親切/第二十一則 雲巖掃地/第二十二則 巖頭拜喝/第二十三則 魯祖面壁/第二十四則 雪峯看蛇
第二十五則 鹽官犀扇/第二十六則 仰山指雪/第二十七則 法眼指簾/第二十八則 護國三懡/第二十九則 風穴鐵牛/第三十則 大隋劫火/第三十一則 雲門露柱/第三十二則 仰山心境

巻三

第三十三則 三聖金鱗/第三十四則 風穴一塵/第三十五則 洛浦伏膺/第三十六則 馬師不安/第三十七則 溈山業識/第三十八則 臨濟真人/第三十九則 趙州洗鉢/第四十則 雲門白黑
第四十一則 洛浦臨終/第四十二則 南陽淨瓶/第四十三則 羅山起滅/第四十四則 興陽妙翅/第四十五則 覺經四節/第四十六則 德山學畢/第四十七則 趙州柏樹/第四十八則 摩經不二
第四十九則 洞山供真/第四十一則/第五十則 雪峯甚麼/第五十一則 法眼舡陸/第五十二則 曹山法身/第五三則 黃檗噇糟

巻四

第五十四則 雲巖大悲/第五十五則 雪峯飯頭/第五十六則 密師白兔/第五十七則 嚴陽一物/第五十八則 剛經輕賤/第五十九則 青林死蛇/第六十則 鐵磨牸牛/第六十一則 乾峯一畫
第六十二則 米胡悟否/第六十三則 趙州問死/第六十四則 子昭承嗣/第六十五則 首山新婦/第六十六則 九峯頭尾

巻五

第六十七則 嚴經智慧/第六十八則 夾山揮劍/第六十九則 南泉白牯/第七十則 進山問性/第七十一則 翠巖眉毛/第七十二則 中邑獼猴/第七十三則 曹山孝滿/第七十四則 法眼質名
第七十五則 瑞巖常理/第七十六則 首山三句/第七十七則 仰山隨分/第七十八則 雲門餬餅/第七十九則 長沙進步/第八十則 龍牙過板/第八十一則 玄沙到縣/第八十二則 雲門聲色

巻六

第八十三則 道吾看病/第八十四則 俱𦙁一指/第八十五則 國師塔樣/第八十六則 臨濟大悟/第八十七則 疎山有無/第八十八則 楞嚴不見/第八十九則 洞山無草/第九十則 仰山謹白
第九十一則 南泉牡丹/第九十二則 雲門一寶/第九十三則 魯祖不會/第九十四則 洞山不安/第九十五則 臨濟一畫/第九十六則 九峯不肯/第九十七則 光帝幞頭/第九十八則 洞山常切
第九十九則 雲門鉢桶/第一百則 瑯琊山河

参考文献

関連項目

外部リンク


従容録

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/22 01:29 UTC 版)

狗子仏性」の記事における「従容録」の解説

従容録では、趙州和尚は、初め狗子仏性が「あり」と答えている。問い発した僧が「それではなぜ畜生の体なのか」と言うと趙州は「仏性があると知っているのに悪業をなしたからだ」と答える。次に別の僧が問うと、趙州今度は「なし」と言った。こちらの理由は「無明迷いのためだ」のことであった。 これは正反対答えだったが、趙州気まぐれではなく問い発した僧のそれぞれの先入観突き崩しにすぎない

※この「従容録」の解説は、「狗子仏性」の解説の一部です。
「従容録」を含む「狗子仏性」の記事については、「狗子仏性」の概要を参照ください。

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