その他の異世界
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/13 00:51 UTC 版)
「マーベル・シネマティック・ユニバースの作中世界」の記事における「その他の異世界」の解説
量子世界(Quantum Realm) 登場作品:『アントマン』、『アントマン&ワスプ』、『アベンジャーズ/エンドゲーム』 物理的法則や時間の概念が存在しない亜原子サイズの世界。都市のような建造物の集落も確認できるものの、人類が観測し得ない領域であり、一度この世界のサイズに縮小した者は二度と元のサイズの世界に戻ることは叶わず、空間には粒子と波の性質を併せ持つ非常に小さな物質“量子”とそのエネルギーが満ちていることから、人間では精神に多大な負担がかかるため、滞在することもままならない。 しかしかつて、この世界のサイズに縮小したジャネット・ヴァン・ダイン/ワスプ(初代)が約30年間ここで生存していたことによって不可思議な特殊能力を得たり、ダレン・クロス/イエロージャケットとの戦いで亜原子レベルまで縮小したスコットが無事生還したことなどから、滞在の成功や人間の進化・亜原子サイズからの拡大化などの可能性が示唆され、ピムとホープ・ヴァンダイン/ワスプの父娘もスコットの生還を機にジャネットの生存と救出に希望を持って、量子トンネルの開発実験に取り掛かった。 2018年にピム父娘は量子トンネルを完成させ、トンネルの不調や、ソニー・バーチの一味及びエイヴァ・スター/ゴーストの干渉といったトラブルもあったが、ピムがスコットたちの協力によりこの世界への突入に成功。ジャネットから伝えられた空洞を越えた荒野にある座標に到着するも、その途中で彼は幻覚に苛まれるほど精神崩壊しかけた。だが、その場に現れたジャネットに救われて再会し、2人で見事に元のサイズの世界に帰還した。 後にピム親娘のサポートの下、スコットがこの世界を再訪し、量子ヒーリング粒子採取に成功するものの、同時期に起こったサノスの仕業によってピム親娘が消滅したため、彼はこの世界に取り残されてしまう。 だが2023年に、貸倉庫に放置された量子トンネルのスイッチの上を一匹のネズミが歩いてトンネルが起動し、スコットが元のサイズの世界に帰還。このことがアベンジャーズたちのタイム泥棒作戦へと繋がるきっかけとなり、作戦に参加したヒーローたちは、この世界を通り道として目的の各時代にタイムトラベルする。時間の渦 量子世界にあるといわれる危険地帯。量子世界へ再突入する前のスコットにジャネットがそこへ入らないようにと助言したが、現在のところ、これに該当する場所は登場せず、どのような危険が存在するのかは不明。 ヴァルハラ(Valhalla) 登場作品:『マイティ・ソー バトルロイヤル』 アスガルドの民の間で、「“名誉ある戦死を遂げた勇士の魂”が送られる場所」として言い伝えられている世界。寿命で亡くなったオーディンの魂もここに送られており、以後ソーが度々垣間見る幻影の中では、オーディンを看取った場所であるノルウェーの海岸に似た風景で現れる。 虚無(Void) 登場作品:『ロキ』 TVAに剪定された全てのものが移送される“時間の終わり”に位置する空間。タイムドアでの来訪はできず、ラヴォーナ・レンスレイヤー曰く「全ての出来事が一点で衝突し合い、分岐が成長しない場所」。雷雲に覆われたゆるやかに傾斜している草原に、ゴールデン・ゲート・ブリッジやオークランド・ベイブリッジ・ピラミッド・スフィンクスの石像・アレクサンドリアの大灯台・クライスラー TV-8・メアリー・セレスト・エルドリッジといった地球の著名な建造物・乗り物と、これまでのMCU作品に登場してきたキャラクターにまつわる施設・アイテム・ビークルまで、ありとあらゆるものが散在していることから、荒廃しきった世界のような景観を呈している。分岐が成長しない特性から、ここに剪定され滞在する者は容姿と肉体が老化しないが、実質的にこの空間を支配する存在“アライオス”によって、捕食される運命が待っている。それでも、キッド・ロキたちのようにアライオスから逃れ続けたことによって、この空間で長く生き延びている“変異体”たちが少なからず存在しており、その中には自動車などを用いて強盗や海賊行為を働く凶暴な輩もいると言われている。キッド・ロキの隠れ家 キッド・ロキがロキの変異体の一部と共同生活する地下シェルターで、地面にあるハッチから出入りするキッド・ロキの“宮殿”。赤・水色・山吹色の内壁と床が目を引く室内の半分は傾斜し、天井と壁面の一部には照明も点灯しており、キャンディケインとシカの像で装飾されたキッド・ロキの高座や、“ロキシー・ワイン”などが置かれたテーブルと複数の椅子、ワニロキのプール代わりの洗面器、ポリビアスの筐体、ボウリングのピンなどが乱雑に置かれている。 ラヴォーナたちによってこの空間に飛ばされたメビウス・M・メビウスやロキ、そして自らを剪定してやって来たシルヴィは、ロキの変異体たちやアライオスに遭遇し、ここからTVAに反旗を翻すための行動を本格的にはじめる。 時の彼方(End of Time) 登場作品:『ロキ』 虚無の向こう側に存在する広大な星雲。ここでは“神聖時間軸”を、“巨大な白い一本の線”として目視でそのまま観測できる。シタデル(Citadel) 在り続ける者が潜む拠点で、時の彼方に単体で浮かぶ小惑星の上に建てられている。この砦は、地続きで彫り出された小惑星と一体となっている建造物であり、玄関は鎖で縛られ、内外双方の壁面には稲妻のような模様があしらわれている。 1階部分は照明器具がない廃墟のようで、奥の広間には不気味な人型の像が中心を囲うように4体立っており、そのうち1体は破壊されている。更に奥に行くと、ソファーが置かれたエレベーターに突き当たる。 上階は応接室を兼ねる書斎であり、電灯がない代わりに暖炉の火と窓の外から差し込む星雲の光を照明としているため室内は薄暗く、机には在り続ける者が神聖時間軸における“シナリオ”として記入し続けてきた無数の書類が収納され、ほかにもさまざまな本が収まった本棚が置かれている。 在り続ける者はここで長年に渡り、神聖時間軸と宇宙の調和を維持してきた。そして、神聖時間軸とTVAの真実を知って来訪したロキとシルヴィと対峙する。 ター・ロー(Ta Lo) 登場作品:『シャン・チー/テン・リングスの伝説』 中国のとある竹林の奥に存在する別次元の異世界。入口である滝の奥の洞窟に入ると、大水が数秒間空中静止した後にポータルを形成し、これを通過することでこの世界に辿り着ける。その景観は美しい緑や湖などの大自然に溢れ、様々な幻獣と神獣などが棲んでいる。 イン・ナンによると、数千年前には人々が平和に暮らせるほどの栄えた大都市を有する王国で、豊かな文化と歴史を築き上げてきたが、ある日“ドウェラー・イン・ダークネス”率いる魔物の群れに襲われたことで大都市は滅ぼされた。当時の長たちは戦士を集めて魔物の群れの他の次元侵攻を防ごうと挑んだものの、力及ばなかった。しかし、戦士たちに加勢した“グレート・プロテクター”によって、魔物の群れは“ダーク・ゲート”の奥へ封じ込められた。という伝説がある。 また、シュー・ウェンウーは1996年にこの地の探索を試みたことが、リーとの馴れ初めとなった。古代村落 ター・ローの湖畔に構えられた長閑な村。この村そのものも“ター・ロー”と呼ばれる。ダーク・ゲートに封じられた魔物の再度の侵略を阻止する使命を与えられた種族が暮らしており、複数の家屋のほか、リーを含む先人たちの仏壇とター・ローの歴史を示す壁面彫刻が構えられている中心の霊廟や、武具の工房、各修練場がある。 ダーク・ゲート(Dark Gate) 村落から見渡せる湖の対岸の岩山の岩肌に築かれた円形の壁。グレート・プロテクターの鱗でできており、この奥に魔物の群れが封じられている。しかし、ここからの脱出を目論むドウェラー・イン・ダークネスは、事情を知らない他の次元の者たちへ幻聴を吹き込んでター・ローに誘い込み、ゲートを破壊させようとする行為を何世紀にも渡って行い、失敗してきた。 そして2024年の清明節の頃、亡くなったリーがゲートの後ろに閉じ込められていると騙されたウェンウーは、この地を焼き払ってでもゲートを破壊してリーを救おうと侵攻を企み、それを知ったシュー・シャン・チー一行が来訪。彼らを加えた村の戦士たちと、総出で現れたテン・リングスとの戦地となった。 ウェンウーによってゲートは破られ、魔物の群れが解放されてしまったが、この危機に村の戦士一同とテン・リングスが共闘し、出現したグレート・プロテクターの助力を得たシャン・チーたちによって、魔物の群れは全て滅び去った。 生き残った人々は、今回の戦いで命を落とした者たちを偲んで灯籠流しを行う。
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