再放送 再放送の概要

再放送

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/10 14:41 UTC 版)

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  1. 放送法第11条の見出しであり「他の放送事業者放送を受信して業務区域内に送信すること」を意味する。従前の放送関係の法令では再送信の文言も用いられていたが、2011年(平成23年)6月30日[1]に再放送に統一された。ここから派生した有線テレビジョン放送の用語に同時再放送義務再放送指定再放送事業者区域外再放送がある。詳細は各項目を参照。
  2. テレビジョン放送ラジオ放送などで一度放送された番組を再度放送することである。対語は「本放送」「初回放送」「初放送」である。専門チャンネルなどでは「リピート放送」、一部のケースは「アンコール放送[2]」とも呼ばれる。理由は不明だが、NHKではこうした場合に「再放送」という言葉は一切使われず、必ず「アンコール放送」と呼称される。

本記事では2.について扱う。


再放送(さいほうそう)は、狭義においては、かつて自局で放送した番組を再度放送することを指し、この場合は番組表に再放送を示すマークが付き、基本的にその初回放送でも「新番組」とは見做されない事が殆どである。

広義には同一放送エリアの自局以外でかつて放送され、自局では放送されたことのない番組を放送することをも指すが、この場合、新たに放映する局にとっては本来は本放送(初回放送)である(番組表において、再放送マークはつかない[3])。しかし以前と同じ放送エリアでの視聴者にとっては事実上の再放送といえるため、「再放送」と称されることが多い。

再放送される番組の種類、及び時間

日本国内のテレビ放送で再放送されることが多い番組は、主にゴールデンタイムで放送されたテレビドラマバラエティ番組紀行番組ドキュメンタリー番組・テレビアニメなどである。番組対抗クイズ企画番組などの特別番組が再放送されることもある。その一方、深夜番組の再放送は少ない。再放送はキー局などの制作のいわゆる全国ネット番組・各局自社制作のいわゆるローカル番組のいずれも対象になっている。日本ではゴールデンタイムに再放送することは少ないが、NHK教育テレビ(NHK Eテレ)では、日曜日の20時台に『日曜美術館』が再放送されている。アメリカでは、ゴールデンタイムやプライムタイムにドラマなどの再放送が行われている。

再放送の際には、番組視聴者プレゼントコーナーにおける応募受付終了に関する注記(例:"現在は応募を受け付けておりませんのでご了承ください"など)や、本放送時に他の時間帯にその局で放送される番組の番組宣伝や、クイズの問題など、本放送時を想定していた内容などで、本放送時にはなかったテロップ[4]が付与するケースが多い。連続ドラマでは次回予告[5]がカットされていることがある。これは編成上の都合(放送時間が短いためやCM時間を確保するため)もあるが、番組公式サイトのアドレスが表記されていることもある(2000年代から表記されているが、その頃の番組サイトはすでに閉鎖されていることが多い。このため、予告時にはアドレス部分をぼかし処理または別のテロップを上乗せするか、再放送を理由に次回予告そのものをカットして●●(番組名)『終』を表示させるなどしていることがある。)。また、連続ドラマではかつてエンディング後にブルーバックで「この作品はフィクションです」といった一枚画が次回予告内に表記されることがあり、フジテレビ系のドラマ作品では本放送にはなかった一枚画(またはそれを含めたエンドカード)も新たに作られることが多い。また朝日放送テレビ瀬戸内海放送などでは一部連続ドラマの再放送でエンディング時にテロップで「この作品はフィクションです」というテロップを差し込んでいる(再放送ではカットされる次回予告でそのテロップが差し込まれているため)。

ドラマやアニメがゴールデンタイムに再放送される場合は、「~総集編」や「~完全版」、「~アンコールスペシャル」「ドラマレジェンド~」などと題して番組の解説や新たなシーン、原作者、出演者のトーク、関連作品の新作ドラマまたは劇場版の予告宣伝などを加えた上で放送されることがある。NHKでも、過去の放送回のアンコール放送を行うときは再放送マークを用いず「●●(番組名)・選」と表示することがある。また特にEテレでは新聞番組表には再放送マークを記載するものの、EPGには記載をしない番組もある(学校放送教育番組など)。また、バラエティ番組は名場面集などとして過去に放送したコントやトークなどを放送することがある。正月三が日のゴールデンタイムに放送されるバラエティ特番を同じ年の年末の早朝から午後にかけて再放送[6]することもある。これはおおむね翌年の正月に放送される最新作の宣伝を兼ねていることが多く、再放送のマークが付いていても"元日夜6時から放送"などといった宣伝テロップが本編内に表示され、CM入りやCM明けに予告を挟んでいる。ゴールデンタイムの場合は特別企画として放送するため番組表に再放送のマークはつかない。提供クレジットによるスポンサーの表示は、地上波放送・BS放送・CS放送のいずれにおいても行われない場合が多い。

キー局等で放送された番組が地方局遅れネットされることを「再放送」と誤用している者もいるが[7]、同時ネット局を受信出来る環境によっては事実上の再放送となりうることもある。

業務悪化による経費削減の影響で2009年以降再放送枠が増加傾向であった。2015年春まで、TBS系列フジテレビ系列の大半の局は平日14:00頃 - 16:50頃の3時間程度を再放送枠等に使っていた。なお、2014年4月から9月まで、テレビ朝日系列では、『ワイド!スクランブル』の編成変更に伴い、13:05から4時間程再放送枠となっている局が多かったが、10月から再編成で14:00~16:50頃に短縮された。なお、2015年春からはフジテレビ・TBSとも、再放送枠が大幅に削減された。

その一方、日本テレビ系列では13:55 - 15:50に『情報ライブ ミヤネ屋』を放送しているため、再放送枠[8]はその後となる。また地方局の中では夕方ワイド番組を16時台で放送している局もあり、この場合、その時間には再放送枠は存在しないことになる(午前中の10:25 - 11:25や土日午後に再放送枠としている場合もある。)キー局の日本テレビ2014年冬から『news every.』の時間拡大によって平日の再放送枠が消滅した。フジテレビでは土曜日15:30 - 17:30(『土曜ワイド』)、テレビ朝日は土曜日10:00~17:25(ニュースミニ番組をまたいで)に再放送枠を設けている。(ゴルフ中継などのスポーツ中継が入る場合がある。)

2000年代以降に制作されたドラマで、本放送時に字幕放送された作品では再放送でも字幕放送対応になっていることがある。ただし大都市圏の地上波とBS・CS放送に多く、地方では未対応の局が多い。

15時55分のようにフライングスタートを実施していたり、CMを増やして、本放送より5 - 6分長く放送することもある。

NHKの連続テレビ小説では朝の放送がその日の昼に再放送されており新聞には再放送マークが付いているが、NHKは再放送と見なしておらず、「再放送情報」には掲載されていない。

再放送される大まかな理由

再放送は、「経費削減」「過去のドラマのリメイク、或いは続編制作を行う場合の宣伝」「新番組の前作を放送」「間の空白の穴埋め」「強力な裏番組への回避」などといった理由が主なものであるが、視聴者からの希望により再放送される番組もある[9][10]。また、テレビドラマが映画化される場合、映画の公開前にドラマが再放送[11]される場合もある。

さらに、本放送が番組途中で、地震などの報道特別番組スポーツ中継などに急遽差し替えられ、日を改めて最後まで放送する事も再放送と呼ばれることがある。この場合、次の放送日に放送される場合が多いが、特番の場合や放送スケジュールの都合などから別の時間帯に放送された例[12]もある。

ゴールデンタイムの番組も再放送される場合がある。それらは「番組の急な打ち切り」「その放送分の内容に問題があり自主的に放送を取りやめる[13]」「出演者や声優の都合」「大震災などの大規模災害で番組の制作が間に合わなかった場合」などの理由により、つなぎ番組として再放送する場合である。また、例外的に『サザエさん』は1975年4月1日から1997年11月18日まで[14]ゴールデンタイムの火曜日19:00~19:30に再放送していた(OPEDは新規に制作したもので、『まんが名作劇場 サザエさん』に改題している)。開始当初はネットワークセールス枠だったが、1985年よりローカルセールス枠に移行している。また、『ポケットモンスター』も1999年から2002年まで『ポケットモンスターアンコール』として副音声英語放送を追加して放送していた。2009年にも『ヒカルの碁』が月曜日19時30分から放送された。

また、フジテレビ系列で過去に放送されたスペシャルドラマは『ドラマレジェンドスペシャル』のレーベルをつけて放送しており、『HERO』のように高視聴率を記録していたものもある。過去に放送されたスペシャルドラマが全国ネットでかつ複数に渡って放送され、固有のレーベル名まで持った珍しい例である。

また、放送倫理上問題のあるものなどは、本編に差支えがない程度に編集されることもしばしばある。逆に「現在では好ましくない表現が含まれますが、作品のオリジナルを尊重してそのまま放送します、ご了承ください。」などのテロップを表示した上で放送することもある。同じ番組を繰り返し放送することもある。民放キー局系のCS放送チャンネル(TBSチャンネルフジテレビTWOテレ朝チャンネルなど)の再放送ではCMカットで放送したり、ドラマ番組の全話一挙放送が行われている。また、権利上の関係 (主題歌に洋楽が使われているなど)でDVDなどのソフト化・ネット配信が困難な作品も再放送されるケースが多い。ドラマの場合、エンディング場面をカットして「END」となる場合もあり、主題歌を聴いたりできない場合もある。

ドラマなどの場合は、系列局で放送する際、再放送についても契約の中に含まれるという。

スポーツ中継では、海外からの中継で放送時間が深夜帯に当たる場合、全日帯に改めて放送されることがあり、これらは「録画放送」とも呼ばれる。

作家・映画監督や俳優・女優が亡くなった場合、追悼特集として、その作家が原作の作品や監督が手掛けた作品(映画やドラマ)及び俳優・女優が出演した作品(映画やドラマ)が地上波・BS・CS問わず、実質再放送される事もある。また、トーク番組でも、同様の理由で再放送を行う事がある[15]

2020年春期は、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、ドラマなど番組の収録が困難になった事から、『特別編』などと称して当面の期間、過去の作品等の再放送を行った。


  1. ^ 平成22年法律第65号による放送法改正および平成23年総務省令第62号による放送法施行規則改正の施行
  2. ^ あの一大ブームからもう10年… TBSがアニメ「けいおん!」10周年記念のアンコール放送を本日4日(木)開始 ネタとぴ 2019年4月4日、同5日閲覧。
  3. ^ 一方で初日の放送では新番組であることを示す「新」マークは付く。
  4. ^ 例:"この番組は再放送です"、"この番組は○年○月に放送されたものです"、"●●(局名)での放送予定はありません"など
  5. ^ 1980年代以前の作品の一部を除く。
  6. ^ 元日18時から放送『芸能人格付けチェック』(テレビ朝日系)が大晦日8時から放送など。ただし、2019年は、青森朝日放送など、一部の地域のみ再放送を行った。
  7. ^ 近年では深夜アニメの作品が新たに遅れネットされる際、作品の公式ホームページやTwitterアカウントがそれを告知する際に「再放送」という単語を用いているケースもある。
  8. ^ 16時台のみと言う場合が多い。
  9. ^ 番組の再放送希望にどのようにお応えするか (PDF) (2007、NHK)
  10. ^ 再放送が多いのはなぜか|NHKよくある質問集
  11. ^ フジテレビ並びにその系列局でよく見られ、『真夏の方程式』公開前の『ガリレオ』などの前例がある。
  12. ^ 2003年アニメ版『星のカービィ』第92話(宮城県北部地震報道)、2016年木曜ミステリー警視庁・捜査一課長』第1話(熊本地震報道)など
  13. ^ 例えば、『学校の怪談』の第3話が該当し、第4話の予告編に変更した第1話の再放送に差し替えた。
  14. ^ 関西テレビ等は1996年3月末まで
  15. ^ バラエティ番組で再放送を行う事はほとんど無いが、1989年6月24日に『今夜は最高!』(日テレ系)では、同日に亡くなった美空ひばりを偲び、急遽「美空ひばり追悼」と題し、1987年4月11日と翌週18日放送分を編集して放送。さらに、『ぴったんこカン・カン』(TBS系)では、2015年10月2日放送分は同年9月24日に亡くなった川島なお美を追悼する意味合いを込め、川島が出演した2011年7月8日と同年12月2日放送分を編集して放送したほか、2018年9月21日放送分は同年9月15日に亡くなった樹木希林を偲び、緊急拡大SPとして、樹木が出演した2018年5月・2016年5月・2015年5月・番組初登場した2011年6月放送分を再放送した。
  16. ^ テレビ東京系アニメ、NHK教育テレビなどは、例外的に2013年現在でも再放送している。ローカル局での夕方のアニメ放送は、テレビ東京系(TXN)新作アニメ放送枠となっていることが多い。
  17. ^ 再放送でも視聴率10%超、番外編も絶好調J-CASTニュース 2013年5月22日、2015年4月3日閲覧
  18. ^ SMAP木村拓哉が出演した『古畑任三郎』や香取慎吾が出演した『ガリレオ』第1シリーズ第4話(フジテレビ系)など。これらの番組は系列のCSチャンネルやドラマ専門チャンネルでも未放送となる場合が多いが、地上波では例外もある(「古畑任三郎#放送」を参照)。
  19. ^ はぐれ刑事純情派』(テレビ朝日系)において、当系列を中心に再放送されることが多いが、所属タレントがレギュラー刑事役で出演したシーズンは、再放送された経験が少ない。
  20. ^ VS嵐』(フジテレビ系)や『嵐にしやがれ』(日本テレビ系)など
  21. ^ 朝日放送テレビ制作の朝番組である『おはようコールABC』及び『おはよう朝日です』は祝日や年末年始を中心に放送休止となることが多く、その場合も同時刻のテレビ朝日制作の『グッド!モーニング』(フルネット系列局では朝日放送テレビのみ全編未放送。)を一切放送せずに再放送で埋め合わせている。関西テレビでは年明け直後においてフジテレビ制作の特番(関西テレビを除く系列局では放送されている)を拒否して、再放送(『VS嵐』の前年の新春特番が多い。)で埋め合わせている。
  22. ^ 青森放送で放送された『花ざかりの君たちへ~イケメン♂パラダイス~』(堀北バージョンのみ)・フジテレビ火9ドラマ)が青森朝日放送で実質再放送された例もある(『花ざかりの君たちへ~イケメン♂パラダイス~』の前田バージョンはRAB・ABA共に未ネット )。
  23. ^ 日経産業新聞』1992年5月25日号、フジテレビ重村一編成局次長(当時)
  24. ^ 『これがアニメビジネスだ』p.71(多田信 廣済堂出版 2002年)
  25. ^ 再放送でOP/EDが改変されるのは何故?(TVアニメ資料館)
  26. ^ テレビ局名クレジット消去:但し、民放のBS・CSの衛星チャンネルではこの限りではない。
  27. ^ 先述の『うる星やつら』に加え、『美少女戦士セーラームーン』(テレビ朝日)や『けいおん!』(TBS)、『ラブライブ!』シリーズ(UHFアニメ)など
  28. ^ 日本動画協会 (2009年1月26日). “声優の期限外利用料を定めた昭和56年締結の協定書が終了”. 2011年5月27日閲覧。
  29. ^ 直近では『アルゴナビス from BanG Dream!』が該当。
  30. ^ 近年のアニメ530枠(特に前半枠)では再放送作品が半数以上を占めることも少なくない。
  31. ^ 中には、『ユアヒットパレード・アゲイン』のように再放送版ではタイトルが改題されたものもあった。
  32. ^ ミュージックバードと一部コミュニティFM局で平日夜に放送「大西貴文のTHE NITE」において、MC大西貴文の体調不良により、生放送を中止し、前年春に放送した内容を再放送した事例など。
  33. ^ a b キャッチアップ放送:番組宣伝の要素も兼ねており、そのまま1回分放送する場合と、ダイジェストで短くまとめて放送する場合がある。
  34. ^ よくある質問 | 映画チャンネルNECOチャンネルNECO
  35. ^ アニマックスよくある質問ウェブアーカイブアニマックス
  36. ^ 2013年初未明にBSフジジャパコンTV』特番枠(新海誠作品特集)の劇場作品一挙放送の一作品として放送
  37. ^ NHKの字幕放送は総合テレビ、Eテレいずれの場合も原則として生放送でのリアルタイム字幕放送から再放送では通常の字幕放送への変更が行われる。
  38. ^ ケンちゃんシリーズ』(TBS)や『太陽にほえろ!』(日本テレビ)、『特捜9』(テレビ朝日)など(1975年~1977年の東奥日報の青森・秋田・岩手・北海道各局テレビ欄と2019年4月の東奥日報の青森朝日放送テレビ欄)
  39. ^ 『大人の裏ネタ大全集』(青春出版社 2007年)


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