トンネル内ラジオ再放送設備とは? わかりやすく解説

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トンネル内ラジオ再放送設備

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/06 06:59 UTC 版)

山形県内の道路トンネル。左側標識の最下段に、ラジオ再放送を行っている旨を示す標識がある。主寝坂道路 新主寝坂トンネル

トンネル内ラジオ再放送設備(トンネルないラジオさいほうそうせつび)は、通常のラジオ放送の電波が届かない道路トンネル内において、AMFMラジオの受信を可能にする設備である。カーオーディオで途切れることなくラジオ番組を聞けるだけでなく、災害交通事故などの緊急時には避難誘導情報などを割り込ませる役割も持つ。

設置基準

道路トンネル非常用施設設置基準に基づき、トンネル等級AA[注釈 1]では原則として設置、トンネル等級A[注釈 2]では必要に応じて設置するものと定めている[1]。使用する機器は電波法放送法有線電気通信法電気通信事業法電気用品安全法日本工業規格その他関係法令および規格に適合している必要がある[2]

構造

トンネル付近に設置されたアンテナで受信した電波を、AMの場合は振幅変調し、定格電力まで増幅したのちトンネル内に敷設したケーブルを送信アンテナとして通過車両に対し放送を行う。FMの場合は、放送局との同意によりステレオ放送かつFM文字多重放送を条件としていることが多く、復調せずに再送信するためメタルケーブルを使用できない制約がある。トンネル内の送信アンテナには、漏洩同軸ケーブルが使われる。緊急時には、全ての放送チャンネルに割り込んで、音声メモリまたは道路管理事務所等からマイクによる放送が行われる[3]

脚注

注釈

  1. ^ 延長10,000m以上。一日当たりの平均通過台数が4,000台以上では、これより短いトンネルも該当する
  2. ^ 延長3,000~10,000m。一日当たりの平均通過台数が4,000台以上では、これより短いトンネルも該当する

出典

  1. ^ 道路トンネル非常用施設設置基準について” (PDF). 国土交通省. 2020年4月5日閲覧。
  2. ^ トンネル内ラジオ再放送設備(割込み有り)機器仕様書(案)” (PDF). 国土交通省. 2020年4月5日閲覧。
  3. ^ 古窪光昭「トンネル内ラジオ再放送設備」『電気設備学会誌』第35巻第11号、電気設備学会、2015年、797-798頁、doi:10.14936/ieiej.35.797ISSN 0910-0350NAID 1300051096522020年9月23日閲覧 

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