朝桐派
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/02 02:32 UTC 版)
他の派閥とは違い、朝桐と、彼と組むメンバーを指す。別名「聖ギリアサfeat.大&K」(セイントギリアサフィーチャリング だいアンドケイ)。ただし「朝桐派」は一年最強決定戦における六田の発言によるものが発端であり、便宜上の分類としての意味合いが強く、メンバーが朝桐派を名乗るシーンはない。 朝桐真之輔(あさぎり しんのすけ) 通称、異名:「Mr.ミツミネ朝桐」・「ケンカブリトニー」(意味は不明である) 本作の主人公。1年D組。伝説を作るため、不良の巣窟・光嶺高校に自ら転校してきた、究極の「ジコチュー男」。いい加減で子供っぽい言動が目立つがケンカの腕は本物であり、心の底には熱いものも秘めているため、自然と周囲には仲間が集うようになる。一方で空気を読むことが苦手で肝心なところを忘れていることが多い(バカである)ため、実力の割に周囲からの評価は微妙なものになっている。一方、繊細で寂しがり屋な面も持つため、ことあるごとに舎弟作りに奔走したり、仲間を呼び出してはファミレス「ジェニーズ」や自分の行きたいところに連れ回している。 ジャンバラヤが大好物で嫌いな食べ物は冷凍みかん。携帯電話は持っておらず、いつもオニギリの携帯を使用している。同誌にて連載中の作品・ドラマ版(劇中劇の扱い)『君町』の大ファンで、柚希派。 第一部終盤にて、樋口との光嶺の頂点の座をかけて死闘を演じるも敗北。光嶺に愛されたその勇姿から童門に「Mr.ミツミネ」の称号を与えられる。 第二部では自分一人だけ留年してしまい、新入生から狙われる破目になる。後に留年したのが校長の手違いによるものであることが判明し二年生に編入しなおされる。しかし、後に今までの自己中心的な振る舞いが仇となってその分のツケが回り、終盤卒業した吉岡に頼み込んで決闘を演じようとするもカッコ悪い姿をさらしたまま物語の幕は閉じた。しかし、後に描かれた東郷との対決では死闘を演じ、決着がつかないままで物語の幕は閉じるという汚名挽回を果たす。 『SURF』では29歳になっているが、色々な仕事を転々とした後、無職になっている。 光嶺に転校してくる前の学校や、生い立ち・家族関係などについては一切不明だが中学時代は肥満体の不良だった模様。第一部途中から一応童門派。 作者によれば、「モデルはいない」とのこと。また、本作の連載前の朝桐の設定が、真ん中分けの長髪で眼鏡をかけた容貌であり、中学時代はワルだったことを隠しているキャラであった。さらに、その不良時代に憧れる相棒を、もう1人の主人公として登場させる予定であったと語っている。 瀬下聖矢(せした せいや) 通称、異名:「技のデパート」・「ハナノアナ」(そう呼ぶのは朝桐だけ) 本作の狂言回し的なポジション。1年D組。 朝桐のクラスメイトで、光嶺の実情や要注意人物についての知識も豊富な情報通。要注意人物について記してある「マル危人物手帳」を所持している(本人曰く「光嶺で生きていくための必需品」)。黒縁眼鏡をかけた坊主頭が特徴で、一見すると地味な風貌の解説キャラだが喧嘩に関しては砂原も一目置くほどの腕前で、田代に「技のデパート」と比喩されたのも、得意技である「デンプシー」を始め、多種多様な技をこなすことから。実際に一年最強決定戦に飛び入りする形で喜多島を撃破したり、チームイーター数名を連破したりと朝桐や砂原にこそ及ばないものの実力は高い。 猛者ぞろいの光嶺高校の中で無難にやり過ごすために敢えて中立的な立場を守り続けていた。その後朝桐と関わるうちに次第に熱いものを取り戻していき、なんだかんだで彼とつるむようになる。一歩退いた冷静な性格の常識人で、ツッコミ役を多く務めるほか情にも篤く、文句を言いつつもフォローにまわる男気をもつ。朝桐に厳しくしながらも、朝桐のバカさ加減をうまく調整し、手懐けて納得させるほどにまで朝桐を上手く扱える。 母親と妹はそっくりの顔で、妹は本人に間違われて朝桐に殴られるなどの被害を受けている(これが原因で朝桐との絶交の危機になったこともある)。単行本3巻で家庭は貧乏と発言しているが、第1話でモンハンを持っている発言をしたり、携帯電話を持っていたり、ファミレスで食事する描写があるあたり、それほど貧困というわけでもないようである。 砂原とは同じ中学出身で、中学時代のアダ名はアナゴさん(大きい鼻と分厚い唇の持ち主のため。ちなみにこの事を知った朝桐にハナノアナゴさんと呼ばれた)で、カリスマビジュアル系バンド「ハラキリ」のボーカル「A-NAGO」として活躍していたという意外な経歴を持つ。元ハラキリの仲間と再会した際、「音楽を捨てた」と言っているが、それは「最初は順調だったバンドが、ルックス重視に路線変更した事が原因で瀬下は解雇された」ことが判明した(これが原因で光嶺に流れ着いた可能性もある)。 『SURF』では、29歳時点で工場長として働いている。 砂原竜介(すなはら りゅうすけ) 通称、異名:「悪魔のハイキック」 樋口派1年のトップで、後に朝桐派のブレーン役となる人物。 光嶺の帝王・樋口のもとで、「数に勝るものはない」という信条を持ち、80人以上の不良を従える「砂原軍団」を築き上げたが、朝桐に影響され解散。朝桐と行動を共にするようになる。得意技は「ナイマン蹴り」。瀬下のマル危人物手帳によれば組織力・守備力が高く、砂原軍団や朝桐派の指揮を執ったり、喧嘩では打たれ強さも垣間見られる。 甲斐先輩を倒した朝桐に興味を持ち、樋口派の一年生代表として自分の陣営に取り込もうとするが断られたため敵対関係になる。その後柾木や瀬下と死闘を演じた後朝桐に敗れる。その際に、かつて自分が憧れていた男と同じことを朝桐に言われたため、樋口派の庇護と軍団を捨て朝桐の仲間になる。後に朝桐とは一年最強決定戦・決勝で再戦を果たし敗れた。 中学時代は柾木と同じく北条の舎弟であったが後に袂を分かっており、砂原が北条の敵である樋口に付いたため犬猿の仲であった。朝桐の仲間入りをしてからは次第に以前の関係を取り戻していき、ときには中学時代のように共闘関係を結ぶことも。打倒樋口のために朝桐と組むものの野心は捨てておらず「最後に勝つのは自分だ」と言っている。朝桐曰く舎弟3号。 瀬下とは同じ中学出身で、彼のバンド時代も知っている。 北条の影響により、「カッコイイとは何か」をテーマにした不良美学を追求している。読書家でゲームはやらない。不良ゆえに一般人と絡むことは基本的にないが、オニギリに対しては初対面時にバイクの話で盛り上がったりするなど柔軟な面もある。 『SURF』では、29歳時点で建築系デザイン事務所の経営者になっている。 柾木千春(まさき ちはる) 通称、異名:「(金色の)凶犬」 瀬下曰く「1年生で一番ヤバい奴」。 上下関係が絶対の光嶺高校の中で上級生に従っていない稀有な存在でもある。砂原とはライバル関係にあった。 あるとき自身が砂原軍団に襲われた際に朝桐に助けられ、彼に興味を持つようになる。行動をともにするうちに朝桐の実力を冷静に評価し「自分より強い」と認め、打倒樋口の切り札として監視するようになる。転校初日の朝桐に早々接触した瀬下を除けば、最初に朝桐の仲間に加わった人物である。 かつて二年生の生徒(仁宮)に火をつけて焼き殺そうとしたという噂があるが、実際に火をつけようとしていたのは自分ではなく二年生の生徒の方だったという事実が後に判明する。 かつての兄貴分・北条との付き合いは砂原よりも長く、砂原同様3年の樋口との因縁は深い。また、以前は砂原とコンビを組み、「最凶コンビ」とおそれられていた。 ケンカの仕方はかなりヤバめで、命知らずなところがある。怒らせると誰よりも怖い。 日給1万円でクラブ「プロジェクト・ブルー」のバウンサーのバイトをしており、そのオーナーであるタケさんとは昔からの知人。このエピソードで両親がいないことが判明したが、その詳細は不明。 北条と再会し、北条がチームイーターのボスであることを知った際には北条側に寝返った。その行き当たりで朝桐との初めてのタイマンをする。依然朝桐が自分より強いことを承知で挑み、その末に敗北。チームイーターの一件後、再び光嶺に戻る。 朝桐曰く舎弟2号(テト)。4月29日(昭和の日)生まれ。 趣味は携帯ゲーム(ニンテンドーDS)とナイフ収集。「凶犬」の異名を持つも好物は野菜と魚で、肉が嫌い。本嫌いでもある。 『SURF』では、29歳時点でバーの経営者になっている。 桑村勝夫(くわむら かつお) 砂原軍団・幹部の一人。砂原に心酔し、朝桐と敵対する。坊主刈りと右目に傷があるのが特徴。 砂原軍団解散後は、朝桐に敗北し、その軍門に下った砂原を憎むこともあったが、最終的には再び損得抜きで彼に忠義を尽くすようになる(その健気さは報われぬままだが)。砂原たちとは、ともに修羅場を潜り抜けていくうちに「仲間」として認められていくが、桑村自身は怪物揃いの仲間たちの持つプレッシャーに気圧されてしまうことが多い。彼らにこそ劣るものの1年生としては充分な実力を持ち、作中では単独で秋山ら童門派1年生3人を倒すエピソードも描かれた。さらに、第二部では新入生たちに朝桐が過去に依永を陥れた当時の記事を流布するように扇動するなど、人心掌握に優れている一面もある。 朝桐の実力も認めてはいるものの、なかなか自分のことを覚えない(オニギリと間違えられる)ため苛立ちを募らせている。一方、瀬下ほどではないものの、朝桐を上手い話に付け込んで納得させることもできる(楷統高校の生徒を倒せば名が広がるなど)。 LSDとの決戦以後はネタキャラと化してしまった、愛すべき存在である。『君町』では明日香派。 楷統高校の菊田とは同じ中学出身で、かつてはライバル関係だった。 詳細は不明だが、右目の傷は3年前に付いたものである。 『SURF』では、29歳時点で砂原の建築系デザイン事務所で働いているほか、バ美肉おじさん(バーチャルYouTuber)「クワナムラミ」として活動をしている一面も持つ。
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