影の秘書軍団
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表の秘書の仕事を忠実に務める一方、裏で密かに理不尽な目に遭う社会的弱者の救済を請け負う。作戦会議を行う際は「萬」やホテルのプールに集まる。決め台詞は「名乗るほどの者ではございません」。 望月千代(もちづき ちよ)〈33〉 演 - 木村文乃 「東都銀行」常務秘書。 兄・一男のラーメン店を手伝いつつ、家計を助けるため銀座でホステスの仕事も掛け持ちしていたが、不景気でラーメン店が廃業となり、ホステスの仕事も失った後に兄の親友・萬と再会し、現在は東都銀行の派遣秘書として働いている。 秘書としてのスキルの高さに加え、「月子」の源氏名で銀座No.1まで登り詰めたホステス時代の経験から洞察力が高いうえに口が上手く、咄嗟の機転も利き、相手を手玉に取ることに長けている。勤務中に笑顔は滅多に見せず、七菜に対して毒舌である。 粟田口の圧力により表の秘書の仕事を解雇された際は、「Club白蝶」のホステスに再就職という形で潜り込み、粟田口の不正に繋がる情報がないか常連客の代議士に探りを入れた。 照井七菜(てるい なな)〈25〉 演 - 広瀬アリス 「東都銀行」頭取秘書。 秋田県出身。のんびりとした性格であまり仕事ができるタイプではないが、素朴な人柄を前頭取の一原に気に入られ、プライベートでは秘密の話し相手として接していた。 一原の急逝と秘書室長の鈴木からのパワハラの件で影の秘書軍団と関わり、志願して仲間入りを果たす。ただし、普段の仕事同様にドジを踏む、勝手に依頼人を「萬」に連れてくるなど軽率な面が多く、秘書軍団、特に表での先輩でもある千代からは酷評されている。世間知らずであることから不二子や五月からは「おぼこ」と呼ばれることがある。 自分以外の秘書軍団が粟田口の圧力で表の秘書の仕事を解雇され動きを封じられた際、粟田口の金の流れを掴むため千代たちから「最終兵器」とおだてられ、鍵となる霧島頭取のパソコンにハッキングするための無線端末取り付けミッションを任され、任務を成功させた。 粟田口を成敗した後は、結婚のため秘書軍団からの卒業を宣言するが、あからさまな結婚詐欺に引っかかっていたため、見かねた千代たちに再び救われ卒業も自動的に撤回することになった。 長谷不二子(はせ ふじこ)〈31〉 演 - 菜々緒 「警視庁」警務部長秘書。階級は警部補。1989年6月1日生まれ。正義感が強く、男勝りな性格。空手の有段者。 秘書軍団の中では警察のネットワークを利用した情報収集と、武力行使してくるターゲットの制圧を担当。 2年前までは捜査一課の刑事であったが、男社会の刑事の世界で過度なセクハラやモラハラを受ける苦痛を味わう。表面上は屈せず気丈に振舞ったものの、結局は庶務課に異動させられ、その悔しさを「萬」で吐露したことがきっかけで秘書軍団に加わった。警務部長秘書となった現在も男性社会の警察組織で孤軍奮闘している。 粟田口の圧力により表の秘書の仕事を解雇された際は粟田口や身内の七菜を欺くため転職活動をしているふりをして、後輩の二瓶に東京地検特捜部の極秘文書データを提供させた。 朴四朗(パク・サラン)〈28〉 演 - シム・ウンギョン (幼少期:湯本柚子) 「慶西大学病院」院長秘書。病院では専門的な知識を要する医療秘書として医師の論文添削なども引き受けている。 秘書軍団の中ではハッキングによる情報収集を担当している。悪党を成敗するときの口癖は「懲らしめてやりましょう」。 日本人医師・白鳥六郎と、韓国人の看護師パク・スアンとのハーフ。5年前に母親を白血病で亡くし、父を訪ねて韓国から来日したが面会を拒否され、帰国する為のお金が無く途方に暮れていた中で萬と出会った。 母子家庭で育ち、韓国で医師を目指していたものの経済的困窮のため断念した過去を持つ。現在でも医師への思いは強く、患者第一の真面目な医師を尊敬する一方、権力を振りかざす無能な医師のことは嫌悪している。家族を捨てた父・六郎を恨んでいるが、同時に医師としては尊敬しており、再会した六郎に「父のような医師になりたかった」と思いを告げるが、医療を優先して家族を犠牲にする自分の様な医師ではなく、他の方法で人を助ける人になるように告げられる。 六郎との関係を突き止めた粟田口に呼び出され、私設秘書にならないかとオファーをかけられ、院長秘書を辞めて粟田口の私設秘書に就任し、秘書軍団との関係を断つ。粟田口に高額の報酬で懐柔されたかと思われたが、粟田口の懐に入ることで彼の不正の証拠を掴もうとしており、秘書軍団が集めた粟田口の秘蔵っ子・椎名が選挙で配った賄賂を受け取った関係者の証言動画を秘書軍団に代わってノートPCの遠隔操作でネット上に拡散する。しかし、粟田口に雇われた黒木に動向をマークされていたためノートPCを奪われそうになり、抵抗したために非常階段から転落して負傷する。 黒木に襲われ負傷入院していた際は三和の父親と風間グループの口座から粟田口に献金されたデータを糸口に、東京32区、大学病院関係者と粟田口との癒着をデータ解析し、七菜が無線接続させた霧島頭取のパソコンを乗っ取り、粟田口の政治資金管理団体の金の流れを解明した。 風間三和(かざま みわ)〈31〉 演 - 大島優子(小学生時代:西奈美怜) 「東京都知事」秘書。都知事のメディア戦略指南と手話通訳も務める。留学経験のある優秀なバイリンガル。剣道の心得もあり腕前も確か。 秘書軍団では主に実家の風間グループのコネクションを利用して作戦遂行のお膳立てを行う。 ホテル「グランドローズ・カザマ 六本木」オーナーの令嬢で裕福な家庭に育ったが、家柄を重んじる家族や上流家庭のために同級生たちから距離を置いて接せられることに生きづらさを感じ心の奥に闇を抱えており、家族との仲を拗らせている。4年前、兄が弁護士になったことを祝う会食の席に居心地の悪さを感じ父に料理を投げつけたことを、「それが個性だからそれでよい」とありのままの自分を受け入れてくれた萬に対し絶対的な信頼感を抱き、萬の役に立ちたいという思いから秘書軍団として活動することになる。 粟田口の圧力により表の秘書の仕事を解雇された際は父親に懇願しホテルの仕事に就かせてもらうが、秘密裏にホテルの監視カメラをチェックしてコンピュータ管理ではないバッテリー式の監視カメラに秘書軍団の活動が映っている画像が残されていて、その画像を父が粟田口にリークしていたことを突き止めた。 鰐淵五月(わにぶち さつき)〈59〉 演 - 室井滋 家政婦。萬への借金はないが、老後の貯蓄のため秘書軍団に加わっている。 秘書軍団の中では主に家政婦や清掃スタッフとしてターゲットの家や拠点に潜り込み、不正の証拠を集める役割を担当。 7年前までは粟田口の私設秘書として彼の選挙区である京都の議員事務所で働いていたが、その際、萬の収賄の無実を証言させない口封じのために後援会会長であった夫・明が首つり自殺に偽装され粟田口に命を奪われたことから、復讐のため粟田口を刃物で襲撃し、粟田口の側近を刺し負傷させる傷害事件を起こしたため刑務所に服役した過去を持つ。普段は標準語だが、地元の京都に戻ったり、亡くなった夫のことになると興奮して話し言葉が京都弁になる。 秘書軍団が粟田口の圧力で表の秘書の仕事を解雇され動きを封じられた際は、地元の京都に戻り、亡き夫の墓に埋葬した粟田口と交流のある人物たちの住所録を墓を掘り起こして萬と共に回収した。 萬敬太郎(ばん けいたろう)〈48〉 演 - 江口洋介 ラーメン店「萬」店主。副業は司法書士。 影の秘書軍団の元締め。7年前までは粟田口の東京事務所の秘書であったが、清廉潔白な性格が仇となって粟田口に見限られ、収賄の濡れ衣を着せられる形で解雇、さらに半年の間刑務所に服役した過去を持つ。 失踪中の千代の兄で親友である一男が手放したラーメン店を買い戻して店主となり、客として訪れた依頼人の虐げられた事情を聞き出し救済を請け負う。裏の仕事では依頼人から報酬をもらってメンバーに分配しているが、基本的に秘書軍団の食べるラーメンの代金以外は依頼人に決まった金銭を要求しないことから、報酬が物品で支払われることも多い。決め台詞は「ここからは引き取らせて貰おうか」。 秘書軍団が粟田口の圧力で表の秘書の仕事を解雇され動きを封じられた際は、粟田口を欺くためラーメン店を休業し、五月とともに京都に赴き、五月の旦那の墓に埋葬した粟田口と交流のある人物たちの住所録を掘り起こして回収した。 秘書軍団たちが集めてきた情報を元に、粟田口の最先端科学大学院機構に絡んだ土地売買による錬金術のからくりを解明し、秘蔵っ子であった椎名を補欠選挙で当選させるため、粟田口の政治資金管理団体の口座から彼女の後援会であった32区商店組合に寄付した票買収の入金記録を突き止め、単身粟田口の元に乗り込んでそれらの不正の証拠を突きつける。そして悪行を突きつけられた粟田口がそのことを認めたうえで恐れるに足りないと萬を逆に脅し、国民を見下す発言をした様子を全国にネット配信したかのように見せかけ粟田口が釈明会見を開く状況に追い込み、彼が数々の不正は秘書が勝手にやったことであると弁明するライブ映像を今度は本当に全国にネット配信することで、粟田口本人の口から国民が知らなかった彼の悪行を語らせてスキャンダルを発覚させ、粟田口を大臣の座から引きずり落し社会的に葬り去った。
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