影の総理
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 14:07 UTC 版)
本名不明。戦時中に日本陸軍上層部の命により満州国でアヘンの栽培をしていたが、満州国崩壊のどさくさに紛れてアヘンを全て金塊に換えて日本に持ち帰り、その資金力を使って戦後の日本を影から支配する黒幕となった。常に黒い半袖のシャツを着用し、筋骨隆々とした体躯で顔、全身に凄まじい傷がある。趣味の釣りで釣り上げた巨大なマグロを一撃でとどめを刺す強靭な力と、自分に襲い掛かる流を瞬時に昏倒させるほど卓越した武技の持ち主である。 神竜剛次の実父であり、当初は神竜家に養子に出した剛次の行動をバックアップしていたが、未成年ながら大人顔負けの指導力を発揮した息子・剛次の余りの優秀さに恐れを抱き、若隠居を命ずる。それを受け入れずに神竜が反逆・逃走したため、拳法使いの暗殺者や国家公安機動部隊のみならず傭兵部隊をも動員してその命を狙い始め、以降は流、神竜、影の総理の三つ巴の戦いとなる。 選ばれた優秀な者のみによる社会を作ろうという神竜剛次の理想を否定し、大衆を政治的に馬鹿な状態へ誘導すると同時に民主主義体制を骨抜きにして実質的な権力者として日本を支配してきた人物で、自由の名のもとに大衆を放し飼いにして権力のいいなりにさせている現在の体制を全肯定している。 本作における最大の敵役だが、最後のシーンまで倒されることはなく、この作品は神竜の母の形見の懐剣を持った流が、(ライフルや拳銃で一斉に狙いを付けられた状態で)彼に向って突撃する場面で終わる(それまで「影」でしか描かれなかった影の総理の傷だらけの素顔が描写されるのはこのラストシーンだけである)。
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