姫川とは? わかりやすく解説

姫川

清らかな流れ荒れ狂う激流・・伝説ヒスイの里、姫川
姫川は、長野県大町市青木湖の北にその源を発し山間部北流し松川中谷川支流合わせて新潟県糸魚川市入り大所川根知川等の支流合わせ糸魚川市水崎地先で、日本海注いでます。途中支川合流させると流域面積722km2流路延長60kmの川です。

日本海に注ぐ姫川
日本海に注ぐ姫川

河川概要
水系姫川水系
河川名姫川
幹川流路延長60km
流域面積 722km2
流域内人約2万人
流域関係都県新潟県長野県

姫川流域図
○拡大図
1.姫川の歴史
"ヒスイフォッサマグナ、そして塩の道
特にヒスイは、古事記の中で、大国主命が姫川下流高志の国の奴奈川姫求婚した・・そのとき使われているほど、古い歴史持ってます。
また、かつて中心だった集落壊滅させた大崩落の爪あとを残すという暴れ川一面持ち合わせてます。"

太古の歴史ロマンチックな響きをもつ「姫川」

フォッサマグナヒスイの里
美山公園展望台から姫川上流の眺望
美山公園展望台から姫川上流眺望
姫川はフォッサマグナの西縁、いわゆる糸魚川・静岡構造線沿って白馬から糸川まで流れてます。北アメリカプレートユーラシアプレートぶつかり合い地下深く潜り込むという地球規模の活動が、この姫川流域で、地表面地表近く現れていると考えられています。姫川は、まさに日本列島東西分割する断層沿って流れる川なのです

姫川流域日本有数ヒスイ産地
奴奈川姫神話
奴奈川姫神話
奴奈川姫像(右)奴奈川姫像
かつて、この地にいた「奴奈川族(ぬながわぞく)」は、5000年も前から生活の一部とりこんでヒスイ勾玉まがたま)を作っていました古事記によると、姫川の下流高志の国に奴奈川姫(ぬながわひめ)という賢く美しい姫がいて、その噂を聞いた大国主命おおくにぬしのみこと)がわざわざ出雲の国から求婚に来た、という神話あります
姫川の「姫」は、奴奈川姫由来するかのように姫にまつわる伝説流域点在してます。

鎮魂祈り
岩木・頭山の水神碑
岩木頭山水神碑
岩木頭山集落は、姫川左岸河口近く位置し縄文中期遺跡近くあります暴れ川・姫川との関わり古く江戸時代には幕府指定水防普請箇所選ばれ1770年頃、幕府管理のもとに堤防築かれ記録あります。たびたび襲う姫川の洪水に、村民堤防上に水神碑石祠祀って鎮静祈りました。この水神碑建立は、1867(慶応3)年であり、対岸水崎にも1747(延享4)年建立水神社祀られ、脇には水神碑建ってます。
2.地域の中の姫川
"名水百選にも選ばれた姫川源流をはじめ、気軽に川遊びができるスポット上流から下流まで点在してます。
フォッサマグナを見ることができたり、日本海に沈む夕陽PRするなど、姫川ならでは・・の資源観光促進にも生かしてます。"

ヒスイフォッサマグナは「姫川」の象徴

名水百選にも認定された「姫川源流
 姫川の源流域
姫川の源流域
姫川の源流は、長野県白馬村南東部位置し国道148号線から東へ歩いて10分のところにある湧水始まります。川の源流これほどはっきりと、しかも登山沢登りといった苦労をすることなく、見ることができるという点が魅力です。湧水は、すぐそばにある荒神社の小丘外周あちこちから湧き出てます。


白馬の山なみを見ながら河原遊び
 ヒスイの装飾品
ヒスイ装飾品
長野県白馬村流れ松川は姫川の支川です。ここには、雄大な白馬山麓を望むことができる親水公園があり、誰もが川に親しめスポットです。この親水公園は、自然の景観マッチし護岸工事が行われている点でも評価高く環境景観配慮した河川改修について学ぶこともできます

姫川といえばヒスイ
 断層の露頭
断層露頭
ヒスイ産出するヒスイ峡は、支川小滝川中ほどにあり、標高1,188mの明星山絶壁せまってます。ヒスイは、低温高圧地下深く変成されたこの地特有の貴重な鉱物で、国の天然記念物にも指定されています。

フォッサマグナこの目で見る
根知川が姫川に合流する地点から300mほどさかのぼったところに、2億3千万年前の変はんれい岩と1千200万年前の玄武岩ぶつかり合い境目粘土ようになった地層露頭しています。このフォッサマグナ直接見ることができるフォッサマグナパーク整備されています。

広い河原夕陽必見
河口から2.5km付近上流を望む
河口から2.5km付近上流を望む
姫川の下流は広い河原広がってます。普段水量少なくビギナーの方も安心して河原遊びできます。夏は川の中に入るのもよし、河原バーベキューを楽しむこともでき、川遊びにはとても向いてます。ヒスイ探している人たちに出会うこともありますまた、河口部では日本海に沈む夕陽を見ることもできます
3.姫川の自然環境
"川の近くまで山がせまっているため、クマカモシカ河川敷で見ることがあります
上流域湿原や姫川源流では、雪解け待ちわびたフクジュソウミズバショウなどが咲きそろい、見事な景色見せてくれます。"

静かな興奮を誘う自然がある「姫川」

日本代表する急流河川
姫川流域
姫川流域
姫川は流域大半山地流域99%)が占め両側に山がせまる急な地形の間を流れている急流河川で、雨が降る比較短時間のうちに流れ下ります普段発電のため川に流れそれほど多くありませんが、春の雪解け時期である4月から5月にかけて、特にたくさんの流れます。また姫川は、糸魚川-静岡構造線フォッサマグナの西縁)に沿って流れているため、地質弱く崩れやすいため大雨降ったときなど川に大量土砂流れ出ることから土砂災害絶えない地域でもあります最近では平成7年に「7.11水害」と呼ばれる大規模な水害発生して流域大きな被害もたらしました

水質№1を誇る清らかな流れ
姫川は平成12年13年一級河川水質調査における水質ランキング全国第1位になるなど、全国有数清流です。

上流域は、生き物宝庫
カモシカ
セグロセキレイ
カモシカ(上)とセグロセキレイ(下)
山が川の近くまで迫っているために、ニホンカモシカツキノワグマといった大型動物河川敷現れます。
虫川根知川合流するところでは、規模小さ樹林があり、中型大型哺乳類隠れ場や餌をとる場所としてよく利用してます。アナグマタヌキなどの足跡を見つけることもできます
姫川源流周辺は、植物昆虫野鳥宝庫といわれ、とりわけ雪解け同時に咲き競う野生フクジュソウ大群生と山野彩るカタクリ圧巻です。
4.姫川の主な災害

発生発生原因被災市町村被害状況
昭和44年 8月9日集中豪雨糸魚川市青海町床上浸水120戸、
床下浸水205
平成7年 7月11日 梅雨前線糸魚川市青海町床上浸水66
床下浸水320


平成7年7月11日災害状況
根固め、護岸流出状況出水状況(山本水管橋)
根固め護岸流出状況出水状況山本水管

(注:この情報2008年2月現在のものです)




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