中央精霊師学院
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「神曲奏界ポリフォニカの登場人物」の記事における「中央精霊師学院」の解説
ミストラル=エコンバート 中央精霊島学院学院長。五聖家の一つ「エコンバート家」の出身で、戦いによる大怪我で腕の筋を痛め神曲楽士ではなくなった。だが、楽器を作る腕はここ百年で屈指の才能を持つ。「携帯型」単身楽団の設計者。 ケレスにて反乱騒動を起こし、その際に禁曲を演奏した生徒たちを即座に退学処分したり、地上に残ってケレスでの革命を行なうランディたちへ討伐隊を向かわせるなど、傍目には冷酷に思われる対応を執る。ただしそれらは全て精霊島学院を存続させ、多くの罪のない学生たちを守るための行動であり、そのためであれば冷徹な判断でも即座に実行できる人物である。10年前まではユラナス=アカツキとコンビを組んで傭兵として活躍していた。 実は今代のダンテ=イブハンブラ。ユラナスやクラウディのような近しい者にも知らせていなかったが、ここ最近は時折自分が自分でなくなるような違和感を覚えていた。しかしクーデター騒ぎの際にその違和感の原因「ダンテ」が遂に覚醒してしまい、ミストラルは完全に人格を乗っ取られてしまった。その後はグローリアーナの樹と行動を共にし、何かを目論んでいる。クラウディ=ロナ=フォーティクル ミストラルの契約精霊で中央精霊島学院副学長。神曲が奏でられなくなったミストラルと、今でも契約を続けている変わり者。何年も直接彼の神曲を聞かない状態ながらも神曲に枯渇しておらず、ミストラルの神曲が聞けなくなった代わりに、彼が作った楽器によって奏でられる神曲を楽しみとしている特殊な状況にある精霊でもある。ミストラルとは、単なる神曲楽士と契約精霊以上の関係を結んでいる。 クーデターの際に精霊文字を刻まれた武器で斬りつけられて捕縛され、どこかへ監禁されている。 ミナギ=クロード 天才的な作曲家と言われ、精霊島学院に編入生としてやってきた。誰も聞いたことの無いような音楽を奏でると巷で評判になっている。孤児だったが、その素養を見出されて音楽家クロード男爵の養子となった。だがその正体はスノウと同じ異邦人で、彼の奏でる楽曲は全て地球で名曲と呼ばれ親しまれたものである。本名は「ミナギ・シンヤ」で、日系ドイツ人。 表向き人当たりの良い人格者を装っているが、その本質は他人を見下し自分より優れた者を認められないという性格。かつて幼い白雪に苦汁をなめさせられた過去があり、その事を恨んでいる。白雪の存在で一度は音楽の道を見失うほど追い詰められたが、白雪がスランプとなり一切音楽を奏でられなくなったことで、かろうじて自身を取り戻し踏み止まった。その後、苦しむ白雪を見続けることで今までの溜飲を下げようとしたが、彼女が神隠しに会ったことでその願いは叶わないものとなる。エリュトロンの策でポリフォニカ大陸に召喚されたが、神隠しにあったはずの白雪が記憶を失って自分の前に現れたことで、今度は自らの手で彼女を苦しめる機会を得る。契約精霊のセイレーシアと共に、記憶の無いスノウを騙し、復讐に邪魔なブランカと引き裂くべく策謀を巡らせる。 戦いが終わった後、ポリフォニカ大陸で得た全てを自ら捨てて元の世界へと帰還した。だがそのことで、本当は手にしていた「心の底から欲しかったもの」を自ら手放してしまったことを理解し絶望する。しかし同時に、最後の最後に自分に残った唯一つのもの、「音楽」だけは今も昔も変わらず常に共にあったのだという真実にも気付くのだった。『ウィズアウトホワイト』ではポリフォニカ大陸から帰還したスノウと再会。二つの世界では時間の流れが違うらしく、10年の時が経過しておりミナギは記憶喪失と偽って教会に身を寄せて牧師となった模様。以前と変わった穏やかな性格となっておりスノウを保護する。セイレーシア=リム=キアロレディ ミナギの契約精霊。美しい人魚の姿をしている上級精霊。ミナギを愛しているため、どのような無茶な命令でも従う。その正体は、大昔に契約楽士により対精霊目的で調律された「精霊兵器」であり、己の命を削ることを代償に「精霊に対して脅威となる神曲」を歌うことができる。 セイレーシアの嘆きの歌声は地球にまで届くようで、いわゆる「ローレライの魔女」として知られていた。その歌声が偶然ミナギに届いたことで2人は出会うことになり、彼と共に在りたいという想いをエリュトロンに利用されてしまうことになった。戦いが終わった後、元の世界へ帰還しようとするミナギを追って弱った身体で「異界の門」に飛び込み、世界の壁を越えられず消滅してしまった。 ミノティアス・オロ・バーリスタン 声:クレジットに無いので不明/- 精霊島の森の主で、始祖精霊や聖獣達とも知り合いの旧い中級精霊。高い戦闘能力を持ち、水牛型のベルスト形態を採っているまさに「闘牛」。その外見に似合わず、生真面目で義理堅く繊細で、面倒見の良い性格。この時代ではまだ二足歩行を練習中だが、「赤」の時代では形態変化が終了しておりリカントラ形態になっている。牛にもかかわらず、プロムに出てダンスを踊ることが夢。聖クラスト王国の傭兵精霊をしていたこともあったが、王国の滅亡と共に精霊島に移り住んだ。傭兵時代はガーグやワイルドの2人と共にトリオで活動しており、アルテミアの三獣士と呼ばれていた。その頃のあだ名は“戦場の荒れ狂う牛”というもの。 初出である「赤」の時代には既に精霊島は無く、ヤワラベの精霊発電所と業務契約しそこに警備員として常駐していた。だが、ヒューリエッタとの戦いに敗れ、警備員としての職務を果せなかったことに責任を感じ辞職している。その後新たな警備会社に就職し、通常はノザムカスル大学の警備員をしている。そのため学生達にも顔が広い。トルバス・スピリットフェスタでの警備任務のため「ホライズン」へと派遣されて事件に巻き込まれたこともある。 中級精霊ながらもその発言力は大きいのか、精霊島への不法侵入者を排除する精霊騎士たちに話をつけ、退学処分となったスノウドロップたちを精霊島内部へと導いた。 ランディ=シンラ 昔からジョッシュのことを目の敵にしているシンラ家の嫡男。サラサの弟だが、厄介者のサラサのことを本心からもう家族だとは思っていない。基本的に小物だが、自信過剰で嫌味な性格をしており、自身をダンテの生まれ変わりだと思い込んでいる。再建された単身楽団の奏者を担っており、父親の野心に乗って穏かならざる考えを巡らせている。ヴァルドニードという青白い虎の精霊と親しくしている。 中央精霊師学院の学生会役員として選ばれ、その関係からかグローリアーナの樹の福祉活動にも参加している。位階は十九位。樹におけるスノウの功績を認めるような態度を取りつつも、ケレスでの暴動を煽るような行動を取るなど不穏な動きを見せる。反乱騒動においても、現状打破のためとはいえ真っ先に禁曲を用いて軍へと攻撃を行い、後の退学騒ぎに関しても少数の仲間と共に地上に残って、ケレスでの革命を助長していた。その結果として、メニス帝国軍警察からは他国での暴動罪として逮捕状を出され、同時に精霊島学院の譜庫からA級禁譜を盗み出していたことが問題となり、精霊騎士と卒業生たちを中心とした討伐隊からも狙われる立場となるが、全ては精霊島を奪うためにグローリアーナの樹のオリジンより命じられた陽動作戦だった。その後影からグローリアーナの樹に牛耳られていたコランダムの王城へと招かれ、ダンテの生まれ変わりがミストラルであることを知り動揺している。 ジャクリーン=クラウザー 五聖家の一つ「クラウザー伯爵家」の令嬢。ランディと良く一緒に行動している。高飛車で嫌味な性格をしており、スノウをいじめているグループの中心格。 ユラナス=アカツキ 剣の達人で元軍楽士。聖獣「クリューソー」の契約楽士。スノウドロップの剣術の師匠。メニス帝国の七楽門絡みの生まれで、長髪を後頭部で一つにまとめ、着物を羽織って腰に刀を差すというメニス風の格好をしている。端正な顔立ちだが、ぶっきらぼうな態度と相手を威圧するような目が特徴(スノウ曰く「見るだけで人を奈落の底まで落ち込ませることが出来る上から目線」)。だが弟子のスノウに対してはそんな態度の中にも優しさが含まれている。 10年前までは、同期の友人であるミストラルと共に傭兵稼業に身を投じていたが、コンビを解消してからは定職についておらず、そのためによく借金取りに追われてはミストラルの名を保証人として盾にすることで逃げ回っていたらしい。 よく旅に出ていて連絡が取れず消息が判らなかったが、スノウ達が過去へ跳んだ事件の少し後に精霊島学院へ臨時講師の特別相談役として赴任してきた。賢者の石を填められた刀である斬刀「はやて」を持ち、同じく賢者の石を填められた刀で免許皆伝の証でもある「ささめ」をスノウに授けた。さらに、新年の集まりで故郷に帰省したジョッシュがサラサと共に単身楽団を破壊しようとした際に、これに手を貸した乱入者でもあった。 プリムローズとスノウの幼少時に、二人にしか見えなかった筈の黒い影達が襲ってきた際にも、これを認識し一刀の元に切り伏せ二人を救ったことがあり、様々な裏事情にも通じた謎の多い人物。講師の仕事の傍ら、グローリアーナの樹の創設者集団である「オリジン」と呼ばれる者たちの動向を追っている模様。 アナベル=ロジェット スノウ達の先輩で学生会副会長。学生会の活動だけでなく、福祉団体「グローリアーナの樹」にも参加している。母親はキーラ家現当主の妹で、アナベルもマーベラスと同じくキーラ家の血に連なっており、容姿や雰囲気が共に200年前の中央精霊師学院学院長であったマーヴェラス=キーラによく似ている。過去でマーヴェラスと会っているスノウドロップたちとしてはまるで生まれ変わりのような印象を受けるほどであった。が、そのマーヴェラスの契約精霊であったリシュリーティンクから言わせれば、外見が似ていたとしても魂の形や神曲は全く似ていないらしい。 神曲演奏にはオカリナを使用しているが、母の持ち物であった「クラスト=ハープ」を見た時に運命を感じたと言うほど惹きつけられ、学院長に貸し出していたこのハープが返還された後はハープの練習も行っている。マーヴェラスの若い頃の様子を想起させ、それと容易に重なるのに加え、考え方や行動が彼女と重なる部分も多く、スノウドロップ達にとってはただの先輩以上の存在となっていった。かつての契約主マーヴェラスによく似たアナベルをリシュリーが選ぶのではないかと一時ジョッシュが心配していたが、リシュリーに言わせればマーヴェラスとアナベルでは魂の形も神曲もまったく異なっているらしい。 プリムローズによって心を操られ、他の操られた生徒達と共に蜂起してクーデターを起こし精霊島学院を乗っ取った。ただ心の負の部分を増幅させることで操られているため、スノウの呼びかけに一瞬正気を取り戻しかけた。
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