マーレの戦士
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「進撃の巨人の登場人物」の記事における「マーレの戦士」の解説
ライナー・ブラウン 詳しくは上位10名の項を参照。マーレ編の主人公で「鎧の巨人」の継承者。 ベルトルト・フーバー 詳しくは上位10名の項を参照。「超大型巨人」の継承者。 アニ・レオンハート 詳しくは上位10名の項を参照。「女型の巨人」の継承者。 ジーク・イェーガー (Zeke Yeager) 声 - 子安武人、山下大輝(少年) 「獣の巨人」の巨人化能力者。身長183cm、体重92kg。大柄な体格の男性で、眼鏡をかけて髭を生やしている。当初は「獣の巨人」として登場後、後に本当の姿を現した。 「マーレの戦士」戦士長で、ライナー達の兄のような存在であると同時に「実力で作戦を実行する者達のトップに立つ男」である。つかみどころのない性格をしており、常に余裕綽々の態度を取るが、敵に対しては冷酷で容赦のない一面もある。前任の「獣の巨人」継承者のクサヴァーから受け継いだ遺品の眼鏡と優れた投擲技術を持つほか、自身の脊髄液を注入されたエルディア人を「叫び」で巨人化させて操る独自の特殊能力を持っている。 作中では、パラディ島上陸後はラガコ村住民を無垢の巨人に変えた後「獣の巨人」として各地を偵察。その後、シガンシナ区まで逃げ延びてきたライナーとベルトルトに合流し、実力で従わせた後、シガンシナ区で調査兵団を迎え討つ。砕いた岩を散弾のように投げ放つ強力な投石でシガンシナ区外にいた調査兵団を一瞬で壊滅させるが、リヴァイの奇襲に遭い敗北。その後、駆けつけた車力の巨人に助けられ、生き残っていたライナーを連れて撤退した。 その出自はグリシャと王家の末裔であるダイナの間に生まれた、王家の血を引くエルディア人で、エレンの異母兄。両親からの洗脳じみた教育のもと「マーレの戦士」になるように育てられたが自身はそれを望んでおらず、両親の期待に応えなければならない重責に苛まれていた。7歳になった時、マーレに復権派の存在が感付かれていることを知り、自身と祖父母を守るためやむを得ずマーレ政府に両親を告発。この行為によるマーレへの忠誠心と、自身の秘めたる王家の力によって「驚異の子」と呼ばれ、マーレから強い信頼を得るに至るが、自身が受けた悲壮な体験やクサヴァーとの交流により次第に「エルディア人の平和的な絶滅」を願うようになる。 マーレ帰還後は中東連合との戦争に従軍し、ライナーら戦士隊と共に大きな戦果を上げてマーレを勝利に導く。その一方、裏では弟として想うエレンや「反マーレ派義勇兵」と共に壁内人類と通じてマーレ襲撃を計画し、マーレ遠征作戦の戦闘でリヴァイに殺害されたように装って姿を消し、調査兵団と共にパラディ島へと同行する。パラディ島到着後は、リヴァイ達の監視下に置かれたが、自爆を用いた命懸けの逃走の末に、エレンと合流。「始祖の巨人」の力で、自身とクサヴァーの悲願であった、全てのエルディア人の生殖能力を奪う「安楽死計画」を実行しようとするが、エレンに力の主導権を奪われ失敗。その後はエレンによって地鳴らしを継続させるための鍵として彼の巨人体に取り込まれたまま身動きがとれなくなる。その後「道」でアルミンと出会い、彼との対話の中で生殖だけではない生きる意味と喜びがあることに気付き、クサヴァーら過去の知性巨人継承者に調査兵団達への協力を促す。さらに自らエレン巨人の背骨から姿を現し、リヴァイに首を刎ねられ、晴れやかな気持ちで死んでいった。 諌山によれば、ジークは「主人公の前に立ちはだかるライバルは、主人公がなってはいけなかった姿」「超えなければいけない兄のような存在」といった立ち位置のキャラクターにしたいと述べている。 トム・クサヴァー (Tom Xaver) 声 - 浜田賢二 ジークの先代の「獣の巨人」の巨人化能力者。 本業は巨人学の研究者であるが、巨人の謎を知りたいがために戦士になる道を選んだ。自身がエルディア人であることを隠し、マーレ人の女性と家庭を持つが、後にそのことを知った妻が息子を道連れに自殺したという過去を持つ。 一人で壁相手にキャッチボールをしていた時にジークと知り合い、彼と親身に接して親しい間柄となる。ジークの両親が「エルディア復権派」であり、「楽園」送りにされることを知った際、ジークに両親のことを告発させ、マーレへの忠誠を示させることでジークと祖父母が助かるように仕向ける。その後、ジークに「獣の巨人」を継承させ、自身の任期を全うし、その生涯を終えた。 実の両親から愛情を向けられてこなかったジークにとっては父親代わりと言える人物であり、「獣の巨人」を継承した際に彼を「父さん」と呼んでいる。以降、ジークは彼の遺品の眼鏡をかけている。 グリシャの手記による回想では、路上でぶつかってきた少年時代のグリシャに名前を呼んで注意をしている。 最終決戦では、始祖の巨人が再生させた歴代の9つの巨人の一人として、獣の巨人の姿で登場。当初はエレンの傀儡と化してアルミンたちと敵対するが、座標に辿り着いたアルミンの説得を受けたジークの想いに呼応し、始祖討伐の協力を行った。また、この時初めて自身の巨人体の姿が明らかになった。 容姿のモデルは実写映画版の脚本を担当した町山智浩。誕生日も町山と同じ7月5日に設定されている。 マルセル・ガリアード (Marcel Galliard) 声 - 北田理道 ライナーとベルトルトの友人でポルコの兄。 当初はユミル巨人体に捕食され死亡したことのみが語られていたが、後に「顎の巨人」の巨人化能力者であることが発覚した。 マガト隊長に体力が認められて戦士候補生に選ばれた。ライナーたちから兄のように慕われ、始祖奪還計画では3人のリーダーを担っていた。弟のポルコのことを大切に思っており、彼に巨人を継承させないようにライナーを持ち上げて逆にポルコを貶めて軍に印象操作をしていた。845年に「始祖の巨人」奪還のためパラディ島に上陸した最初の夜に、ライナーに印象操作をしていたことを打ち明けて謝罪するも、突如現れたユミル巨人体からライナーを庇って捕食され死亡した。 彼の死を境にライナーは「今の自分は死に、マルセルになる」と決意し、これが「頼りになる兄貴」のような壁を守る兵士人格のライナーを生み出す事に繋がった。 最終決戦では、始祖の巨人が再生させた歴代の9つの巨人の一人として、顎の巨人の姿で登場。当初はエレンの傀儡と化してアルミンたちと敵対するが、座標に辿り着いたアルミンの説得を受けたジークの想いに呼応し、始祖討伐の協力を行った。 ポルコ・ガリアード (Porco Galliard) 声 - 増田俊樹 ユミルから「顎の巨人」を継承したエルディア人の青年。粗暴な性格だが、任務に対しては忠実な一面も持つ。愛称は「ポッコ」だが名前で呼ばれることを好んでおらず、兄・マルセル以外には姓のガリアードで呼ばせている。 ライナーたちとは戦士候補生時代の同期で「鎧の巨人」の継承権を巡ってライナーと争っていたが、当初は巨人の継承権を得られずマーレに残っていた。候補生時代からライナーのことを見下していたが、そのライナーに鎧の巨人の継承権を奪われ(実際は弟を案じたマルセルの印象操作によるもの)、結果的にそのせいで兄を失うことになった経緯からライナーとの折り合いは悪い。 ライナーたちの帰還後、ユミルから「顎の巨人」を継承。854年のスラバ要塞攻略戦ではライナーたちとともに出撃し、戦果を挙げた。マーレ遠征作戦での調査兵団との戦いでは、ユミルを上回る高い精度で「顎の巨人」を使いこなし調査兵団を圧倒するが、ミカサとエレン巨人体の連携の前に敗北。結果的にエレンが戦鎚の巨人を捕食する手助けをしてしまい、自身も捕食されかけるがライナー巨人体によって救出された。その後、自らの屈辱を晴らすべく、ライナーたちとともにパラディ島への奇襲作戦に参加する。 ピークとともに先行して潜入し、駐屯兵団に変装してエレンに不意打ちを仕掛け、交戦。ライナーとともに連携してエレンを追い詰めるが、ジークの出現によって致命傷を負う。その後、巨人化したファルコに襲われているライナーたちの前に自ら現れ、ライナーに「最期まで自分の方が上だった」ことを主張しながらファルコに捕食されて死亡する。 最終決戦では、始祖の巨人が再生させた歴代の9つの巨人の一人として、顎の巨人の姿で登場。当初はエレンの傀儡と化してアルミンたちと敵対するが、座標に辿り着いたアルミンの説得を受けたジークの想いに呼応し、始祖討伐の協力を行った。 ピーク・フィンガー (Pieck Finger) 声 - 沼倉愛美 「車力の巨人」の巨人化能力者。エルディア人の女性。 マガト隊長に頭脳を認められて戦士候補生となったライナーたちの同期。ポルコのことを「ポッコ」と呼ぶなど彼とは親しい模様。常に気だるげでマイペースな性格だが、分析力や判断力に優れた鋭い頭脳を持ち、手勢の「パンツァー隊」を率いる。 ライナーたちと同様、戦士候補生時代に「車力の巨人」を継承する。マーレ防衛のために当初は始祖奪還計画には参加していなかったが、850年にジークと共にパラディ島へ上陸し、ラガコ村の住人を脊髄液を混ぜたガス兵器によって巨人化させ、ウォール・ローゼ内の巨人発生に加担している。ウォール・マリア最終奪還作戦の戦いにも参加し、獣の巨人の後方支援や負傷したジークとライナーの救出を行った。 854年のスラバ要塞攻略戦では、顔面を特製の金属製フェイスガードで覆い、四つのトーチカを背負って前線の塹壕にいる敵を一掃する。マーレ遠征作戦での調査兵団との戦いでは、戦闘開始前にイェレナによってポルコとともに罠にはめられるも、事前に尾行を依頼していた「パンツァー隊」の手を借りて脱出。トーチカを装着して応戦するも、サシャの狙撃や「雷槍」の連続攻撃で「パンツァー隊」が全滅し、自身も重傷を負って敗北する。 パラディ島奇襲作戦ではポルコとともに先行して潜入し、調査兵団に変装しポルコと連携してガビを救出。対巨人砲を装着し、マガトとともに壁上でエレンやジークを砲撃し追い詰めていくが、アルミンの雷槍を受けて砲が破壊される。 地鳴らし発動後はエレンを止めて世界を救うために、離反したハンジやアルミンたち調査兵、イェレナたち義勇兵と結託する。 また、「天と地の戦い」においては、エレン巨人の首を爆弾で爆破しようとするが、失敗。その後、車力の巨人の驚異的な持続性を活かし、歴代九つの巨人を多数撃破する。 当初は「オリバー・ピーク」という名の初期の車力の巨人と似た容姿の中年男性として設定されており、人間態として初登場時のネームまでその予定で描かれていたが、原稿作成中に急遽女性に変更された。
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