サーヴァント関連
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 02:42 UTC 版)
「Fate/Grand Order」の記事における「サーヴァント関連」の解説
英霊(えいれい) Fateシリーズの全並行世界の過去・現在・未来の英雄たちの霊であり、実在・架空を問わず、人類史や神話・伝承において偉大な功績をあげ、死後もなお人々の信仰の対象とされる英雄の霊格が、人間霊よりも高位である精霊・神霊・聖霊の域にまで昇華され、世界の外側、根源の渦の内部にある「英霊の座」と呼ばれるデータベースに登録されることで、時間、因果、そして輪廻の枠からも外れて不変の現象となった存在。 本来であれば、人間の滅亡を防ぐための人類の集合無意識である「アラヤ(霊長の抑止力)」が、人類とその文明・歴史を護る際に召喚し使役するものだが、このシステムを参考に、魔術師が聖杯戦争において聖杯の力で限定的に特定の枠に押し込めてコピーすることで召喚し、魔術師が従わせることのできる最高級の使い魔とした者たちが「サーヴァント」である。『ロード・エルメロイII世の事件簿』や『Fate/strange Fake』では魔術師が、『turas réalta』ではアマデウスが「境界記録帯(ゴーストライナー)」と呼んでいる。 アラヤが「人類悪」と戦わせる有事において直接使役する最高レベルのサーヴァントには「冠位(グランドクラス)」を与えられて「グランドサーヴァント」と呼ばれ、「ソロモン」、「マーリン」、「"山の翁"」、「超人オリオン」、「ロムルス=クィリヌス」が該当する。"山の翁"は第一部第七特異点にて個人の判断でカルデアに協力するために冠位の資格を放棄し、かつティアマトに死の概念を付与するために冠位の霊基を代償とした。マーリンは「冠位の資格こそ有する」ものの、死ぬことがない状態にあるために実際は英霊ですらない。始皇帝は冠位に匹敵すると評されている。ライダーの太公望はキャスターで召喚された場合は冠位であると自称している。 マスターとサーヴァントのシステムについては、それぞれ別の世界の出来事を描いており、同じ世界・時間軸が舞台ではないとされるFateシリーズの各作品において若干の違いが見られることもあるが、詳細は「Fate/stay night#用語解説のサーヴァント」の項参照。 幻霊(げんれい) 伝承や生前の功績はあれど、霊基が英霊になり得るための数値を満たせなかった存在の総称。 シリーズでは幻霊となった存在が英霊として昇格されることは基本的にないと設定されているが、英霊に幻霊を掛合わせたモリアーティと燕青、3体の幻霊を掛け合わせたヘシアン・ロボ、うどん生地に聖杯の泥を混ぜたものに幻霊を憑依させたポール・バニヤンといったサーヴァントが登場している。他にも亜種特異点Iの終盤で召喚された数多の推理小説の探偵のほかに、織田信勝やラヴィニア・ウェイトリーがこれに当たる。信勝は複数の「ぐだぐだイベント」で魔神柱や魔王信長など魔力の大きい存在の影響で現界していたが、「ぐだぐだ邪馬台国」イベントの際に、作中における自身と似た者である卑弥呼の弟にあたる「とある名も無き霊基」と同化することによりサーヴァントとして召喚が可能になったという設定である。 オルタ オルタナイティブ(Alternative)の略語。Fateシリーズでは何らかの理由で、「善・中立」であった属性から「悪」属性に転じるか、「悪」属性の別個体として召喚されたサーヴァントを指している。作中では「反転」とされている。 シリーズ初出は『Fate/stay night』・「Heaven's Feel」ルートにおいて「聖杯の泥」に汚染されて変質したセイバー「アルトリア・ペンドラゴン〔オルタ〕」である。本作中でも聖杯の泥に汚染されたりなどで不完全な召喚となったり、何らかの理由で退去しきれず残留して呪いのような存在となった「シャドウ・サーヴァント」がエネミーの一種として登場するが、これらは元のサーヴァントの一部スキルを有するものの、原則として宝具は使えない劣化再生の敵である。 本作においては召喚者が聖杯に歪んだ願望をかけて呼び出した「ジャンヌ・ダルク〔オルタ〕」や「クー・フーリン〔オルタ〕」、元型サーヴァントとは別の世界軸で別の人生を歩んだ末に失墜した存在である「エミヤ〔オルタ〕」、自らの宝具によって変化した姿を抽出されての召喚となる「アタランテ〔オルタ〕」、親族の生かしてほしいという願いの対価として抑止力として一度きりの召喚を許された「沖田総司〔オルタ〕」など、様々な要因によって変転したサーヴァントが新たに登場している。 例外として「謎のヒロインX〔オルタ〕」は幕間の物語で解放されるマテリアルにより「謎のヒロインX」から抽出したX因子から生み出された人工サーヴァントであり、別個の存在である。 疑似サーヴァント 本作において、Fateシリーズの既存オリジナルキャラクターである人間の器を依代にして召喚されるサーヴァントである。ただし、該当人物の人体そのものを介しているわけではないではないので身体としては人間とは異なっており、体色や光彩の色が元となった人間と違う場合もある。高次の存在である神霊や、該当する召喚方式ではサーヴァントとしての霊基が作りづらい英霊にこの方法を使用されている。ストーリー中では特異点でカルデア以外の存在や抑止力によって召喚されている場合もある。 英霊とは異なる点としては霊体化ができないこと、人体そのものを依り代にしているわけではないものの人体への依存性があり食事や睡眠が必要になることなどが挙げられる。基本的に人格は憑依する英霊側に寄るが、人間側の人格が主導権をもつ者もいる。ロマニは「幕間の物語 英霊憑依」にて、エルメロイII世の解説にのる形で「オバケに憑依された人間」と砕けた説明をしている。 ロード・エルメロイII世が、英霊本人と対話した結果、能力のみを継承することになった「諸葛孔明」、以下、『Fate/stay night』から藤村大河を介した「ジャガーマン」、遠坂凛を介した「イシュタル」と「エレシュキガル」、間桐桜の陰陽が分離された状態に、それぞれが混ざり合った「パールヴァティー」と「カーマ」、衛宮士郎を介した「千子村正」、言峰綺礼の遺体を媒体とした「ラスプーチン」、イリヤスフィールに北方の3人の女神が同居する「シトナイ」、ルヴィアゼリッタ・エーデルフェルトを介した「アストライア」、『ロード・エルメロイII世の事件簿』からライネス・エルメロイ・アーチゾルテと共存する形を取った「司馬懿」、『Fate/EXTRA CCC』からジナコ=カリギリを介した「大いなる石像神(ガネーシャ)」が該当する。また、『空の境界』のメインキャラクターである「両儀式」は、異能者ではあるものの人間であって英霊ではないが、作中でサーヴァント化した自身を疑似サーヴァントと称している。 サーヴァントユニヴァースの住人であるスペース・イシュタルは自身の素性を知った上で、「原初の女神の半身が自分を本気でサーヴァントだと信じている」から疑似サーヴァントと名乗っている。 エクストラクラス 聖杯戦争においてスタンダードなサーヴァントのクラスとされる「セイバー(剣士)」「ランサー(槍兵)」「アーチャー(弓兵)」「ライダー(騎兵)」「キャスター(魔術師)」「アサシン(暗殺者)」「バーサーカー(狂戦士)」の7つ以外のクラスの総称。本作に登場するクラスとしては『Fate/Apocrypha』初出の「ルーラー(裁定者)」、シリーズ初期から存在する「アヴェンジャー(復讐者)」、『Fate/EXTRA CCC』の「ムーンキャンサー」と「アルターエゴ」、そして本作初出の「シールダー(盾兵)」と「フォーリナー(降臨者)」となる。『Fate/Prototype』より存在していたものの、「没案」となっていた「ビースト(獣)」は「人類悪」として復活させ、本作より詳細な設定が明かされた。シリーズの他作品では、同じ英霊が別のクラスで召喚されている場合もあるが、エクストラクラス絡みのクラス変更は極めて稀で前例がない。 ゲーム上における攻撃ダメージの増減の相関関係については、エクストラクラス間以外の通常クラスに対しても影響する相性図が設定されていることがあり、例えばルーラーはバーサーカー以外の通常クラスからの攻撃、フォーリナーはバーサーカーからの被ダメージを大きく低減できる。フォーリナー 以前より原案が存在したシールダーと違い、本作で初めてその存在が明かされた「降臨者」のエクストラクラス。2020年7月時点では、『Fate/Requiem』のボイジャーと謎のヒロインXXを除きクトゥルフ神話における外宇宙の神性などといった、FateシリーズやTYPE-MOON作品世界観の外部の存在との関連を何かしらの形で持った英霊が大半を占めている。アビゲイルはヨグ=ソトース、葛飾北斎はクトゥルフ、楊貴妃はクトゥグアの権能の一部を有し、またフォーリナークラスではないがイベントストーリーでフォーリナーと接触したと語る水着BBは、ナイアーラトテップの権能である時間操作能力を保有していると自認している。水着BBを含めフォーリナーは全員「領域外の生命」スキルを所持する。 謎のヒロインXXは「サーヴァントユニヴァースの住人」として設定され、コメディ色の強いイベントストーリーにおいてフォーリナーを取り締まるフォーリナーとして登場する。また、オキタ・J・ソウジはヒロインXXの不注意によってアサシンクラスの沖田総司の霊基にサーヴァントユニヴァース製のジェットパックを取り付ける応急処置を行ったために「領域外の生命」スキルが付与されたが、クラスはアサシンのままである。『Fate/Requiem』のボイジャーは原作では「航海者」のエクストラクラスだが、本作ではフォーリナーのクラスに当てはめられている。 プリテンダー 2021年8月に作中に登場し、本作にシリーズ初実装されたエクストラクラス。作中では「役を羽織る者」「世界を敵に回す詐称の英霊」と呼ばれ、プリテンダー自身は「人類の敵対者」としている。バトルの際の相性はアルターエゴに有利、フォーリナーに不利で、それ以外にも三騎士(セイバー・アーチャー・ランサー)に対して攻撃有利、バーサーカー以外の四騎士(ライダー・キャスター・アサシン)に対して攻撃不利となる。バーサーカーに対しては相互関係となり、与えるダメージも受けるダメージも大きくなる。
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