エターシル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/14 14:27 UTC 版)
「エンド オブ エタニティ」の記事における「エターシル」の解説
一階層に位置し、医療や孤児院関係の施設が乱立する。表向きはそうなっているが、実際は人前にさらせないような非道な実験が進行されていた。そのため、警備は厳重で、関係者以外立ち入り禁止となっている。ロエンの後ろ盾を得ていることから、侵入者撃退用の防衛兵器はロエンの主力部隊が扱う兵器と酷似している。 サリヴァン(Sullivan) 声 - 子安武人 43歳。銀髪の男。ゼニスを神ではなく機械であると否定し、その管理から外れ、かつての人類のように生きることを目的としている。 ストーリー終盤で死んだとされていたが、最強のボスキャラクターとして復活を果たす(ただし、贔屓目に見てもレベッカより弱い)。中距離の戦闘を得意とするレベッカとは対照に、近接戦闘を得意とする。 本編開始から二十年前、即ち教皇フリーダの死後、ロエンの元に現れた。彼の理想のためにと、ある計画を申し出る。その名は「キャンドルチルドレンプロジェクト」。20人の子供たちを犠牲にし、人の手に寿命管理を取り戻すためのプロジェクトだった。 その正体は、実験施設エターシルの最高責任者。ロエンの後ろ盾と援助を得て、バーゼルに関する研究を行っている。サリヴァンはゼニスの寿命管理システムの解明を目的に、そしてロエンは人々の運命をゼニスから解放するために。しかし、レベッカとの出会いで「彼女とともに生きていきたい」と恋心を抱かせ、それが「永遠への憧憬」へとつながりロエンの意思に反した研究を続けていた。 20年前にリーンベルを含めた二十人の新生児たちを「実験番号と同じ年齢になったら死ぬ」ように設定し、実験体として年に一人ずつ殺していたが、リーンベルだけが唯一生き残り、それをロエンに知られれば「無意味な実験で19人の命を無駄に奪った」とされるため、自分の立場が危うくなるため秘匿しようとしている。 しかし、ストーリー終盤にてついにロエンの知るところとなり、「リーンベルのように奇跡が起これば、ゼニスの不条理な死から解放することができる」という理論に気づかれてしまう。追及を恐れたサリヴァンは姿を消し、レベッカにクォーツを握らせ、「待ち合わせ場所に自分が遅れたら、迷わず砕くように」と言付けを残した。 そして、シャンデリア外壁に築かれた自身の邸宅へと逃れ、ロエンを待ち受けるが、先に予想外の客(ゼファーたち)が現れてしまう。「目的はリーンベルのクォーツですか?」とカマをかけるような言動を取り、ゼファーの反応を見てから「彼女のクォーツは、私が死ねば砕けるようにしてある」と高々に言い放ち、ゼファーたちを牽制するも、そこへ現れたロエンによって銃撃されてしまう。「本当に奇跡が起きるならサリヴァンが死んでも、リーンベルは死なないはずだ」と言った。 ロエンに撃たれた後、密かに復活を果たしたサリヴァンは(理由は後述)閉鎖されたテーマパーク「チョイポリス」へと逃れる。その最奥はバーゼルの外界の景色がはっきりと見える「ゲート・トゥ・ヘヴン」と呼ばれる高台があった。そこでゼファーたちと遭遇し、クォーツが割れたにもかかわらずリーンベルが生きていることを知り驚愕するなど、気になる態度を見せていた(彼は、何者かがリーンベルのクォーツを摩り替えたと語っている)。 設定資料集によれば、サリヴァンはリーンベルのクォーツが割れていないことを知り、ロエンに気づかれないように別のクォーツと摩り替えた。しかし既にリーンベルのクォーツはすりかえられており、サリヴァンは自分が隠し持っているのが本物だと思い込んでいたにすぎなかった。 ゲート・トゥ・ヘヴンにて「この不死の肉体を試してみたい」とサリヴァンは語り、レベッカを加えて戦闘を開始する。 しかし、命のやり取りも死闘の経験もなく超人的な力を手に入れたにすぎないサリヴァンと、多くの苦難と迷いを乗り越えてきた3人では実力の差は歴然だった。19人の命を弄んだ末に手にした肉体には弾丸がなくなるまで銃撃され、それでも不死の特性ゆえ「死ぬ」ことはなく、苦痛を刻み付けられることとなった。 自身の限界を以ってしてもゼファーたちに勝てなかったことに驚愕し、最後には素直に敗北を認める。 呆然と外界を見つめながら「君たちを通して、理論の外側が見える。君ならその答えを知ってるんじゃないかな、リーンベル」となぞめいた言葉を残すが、最早相手にする価値もないとばかりにヴァシュロンとリーンベルは踵を返した。そして、サリヴァンは「また君たちと会うことがあるかもしれない」と言い残し、ゼファーから返答として「その時は、きっちり殺してやるよ」と告げられた。 最終的にはエンディングにて外界でレベッカと再会を果たし、互いに抱擁を交わしていた。多くの人間の命を奪い、結果的には今まで築き上げた地位・名誉・財産。そしてバーゼルという居場所をなくすもレベッカと共に歩く道を選べたことに悔いはなかった様子だった。 不死の肉体を得た後は、その研究者然とした雰囲気からは想像も付かない荒々しい攻撃を多用する。徒手空拳による戦法を用い、強烈な回し蹴りや地面を粉砕して衝撃波を拡散させるという攻撃を用いる。人間ボスの殆どが銃器を用いることを考えると非常に稀有な戦い方である。 どうやら戦闘は専門ではないらしく、素人同然の実力からいきなり超人的な不死の肉体を手にしたことで力を使いこなせていない模様(戦闘台詞より)。 ロエンとの会話で「クォーツが砕けることによる肉体の癌化」を利用した不老不死の研究が過去に行われていることが語られている。ロエンが「ガン?」と聞き返したことから一般的なものではないことがわかる(人類がゼニスの管理下におかれてからは発症することがない病だという)。 即ち、ゼニスの管理下から離れれば癌を発症し不老不死となることが可能ということ。サリヴァンはまんまとロエンを欺き、自分だけゼニスの管理から離れ不死身の肉体を手に入れた。当初はロエンと同様の目的を抱いていたが、レベッカと出会ったことで「永遠への憧憬」に焦がれ方針を変えたという。 レベッカ(Rebecca) 声 - ゆかな 外見は10歳前後の少女だが、実年齢は不明。チョイポリス最奥にてサリヴァンと一緒に登場する。 かつて、荒廃した世界でバーゼル(ゼニス)に依存することなく外界で生きることを選択した人間の眷族。そのため、過酷な外界の環境に適応できるように進化しており、人知を超えた謎の力を使う。背中から翼を生やし、長距離の高速飛行が可能。 「荒廃した世界こそが我らの故郷」とヴァシュロンに語り、ゼニスに依存することでバーゼルに住む人間たちを「世界の寄生虫」と見下し、抹殺しようと考えている。 過去にバーゼル(ルキア)を襲撃し、ヴァシュロンの部隊と大規模な戦闘を繰り広げる。単身で部隊を壊滅状態にまで追い込み、最後の一人となったヴァシュロンを殺害したはずだったが、自身の体に現れた聖刻(ヴァシュロンの聖刻)の作用により、記憶と言語能力を失い相討ちになる。その際に、「ゼニスの騎士は健在か・・・!?」と意味深な言葉を残す。その後、記憶と言葉を失った状態でサリヴァンに引き取られ、共に行動している。 生物の血液を飲むことによって生きながらえているようであり、血液はサリヴァンが提供している模様(会話からすると毎回「2リットルの血液」を採取するらしい)。 記憶を失う前は、外見からは想像もできないほど大人びた声で、他者を常に見下しているかのような尊大な口調だった。今では「あうー」程度しかしゃべれないが、(バーゼルを離れたからなのか)エンディングでのサリヴァンとの再会シーン時には彼の名前を呼んでいた。 隠しダンジョン「チョイポリス」の隠しボスとして登場。サリヴァンと共に現れ、戦闘となるが会話イベントはまったくない。そのためヴァシュロンとの因縁も一切語られることもない。 機雷に酷似した光の球を生み出し、一気に発射する中距離攻撃を得意とする。ほか、翼から一直線に放射されるイナズマのような光線を放つ。近距離を専門とするサリヴァンをサポートするように後衛として機能している。 記憶を失う直前、ヴァシュロンと対峙した時は低空飛行による徒手空拳の突きで彼の胸を貫くという芸当を見せた。 ユリス(Juris) 声 - 木内秀信 45歳。感情に希薄で常に無表情な男性。エターシルに所属する学者で、リーンベルからは「先生」と慕われている。当初は実験体でしかなかった彼女に不器用ながらも好意を示すようになり、せめて寿命である二十歳を迎える前にとエターシルから連れ出そうとした。 しかし、そこをロエンに見咎められて取り押さえられてしまう。だが、リーンベルだけは自由を許され、ユリスは監禁同然の扱いを受けることとなった。 彼女と引き離された後は、生きることに関しても薄くなってしまい、リーンベルに対する罪悪感を常に抱いていた模様。しかし、死んだと思っていた彼女と再会した後は涙を流して抱きしめ、再び生きる気力を取り戻した。以後はヴァシュロンの邸宅に匿われる形で過ごし、ゼニスやクォーツなどの真実を彼らに伝えた。 町の人々の話によればサリヴァンとは青年時代からの友人らしく、下層の人々から目撃証言などが聞ける。 お医者のおじいちゃん 声 - ? エターシルにて(当時、何かしらの病を患ったと考えられる)リーンベルを担当した医師。Chapter6「病」の冒頭にのみ登場する。サリヴァンには、新生児(リーンベル)は生きてさえいればどんな状態でも構わないと言い渡されるが、自由も神に召されることも許されない新生児を不憫に思った彼は、「…私にしてやれることは… せめて…」と(おそらく自分のクォーツとリーンベルのクォーツをすり替え、)眠ったリーンベルの右手に彼女のクォーツを埋め込み、彼女には「大切なものは その手の中に…」とだけ言い残す。結果的に彼はリーンベルの命を救うことになり、また、彼女は彼のことをゲルシーとの戦闘中にて「好きよ! お医者のおじいちゃん 優しかった!」と言っている。
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