対局結果(第2回)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/17 09:02 UTC 版)
太字が先手。勝敗の○●△は、プロ棋士から見た勝敗(○=勝ち、●=負け、△=引き分け)。 プロ棋士勝敗コンピュータ第1局阿部光瑠 四段 ○ 習甦(開発者:竹内章) 第2局佐藤慎一 四段 ● ponanza(開発者:山本一成) 第3局船江恒平 五段 ● ツツカナ(開発者:一丸貴則) 第4局塚田泰明 九段 △ Puella α(開発者:伊藤英紀) 第5局三浦弘行 八段 ● GPS将棋(開発チーム:Team GPS(東京大学大学院総合文化研究科)) 第1局:先手・阿部光瑠 四段 vs 後手・習甦(3月23日) 113手で阿部の勝利。コンピューターはXeonE5-2687W(3.1GHz 8コア)2台を使用。1秒間に1100万手読む。控室で検討の中心となっていた遠山雄亮は「阿部さんの序盤の作戦は素晴らしいの一言です。相当の研究を重ねなければあれだけ見事な作戦は立てられないでしょう。作戦通りに進んでからの指し回しも完璧でした。相手の攻めを呼び込む展開なのでリスクも高く、決して簡単な将棋ではなかったのですが、全てを読み切ったようなすごい指し回しでした。正直阿部さんがこれだけ本気で対局に取り組むとは予想していませんでした。阿部さんの本局に取り組む姿勢と指し回しには、感動すら覚えます」とコメントした。 第2局:後手・佐藤慎一 四段 vs 先手・ponanza(3月30日) 141手でponanzaの勝利。コンピュータは自前のものと貸与された計10台のサーバーをクラスタリングして使用。1秒間に4000万手読む。「正式ルールで行われた、現役のプロ棋士戦」に初めてコンピュータが勝利した。佐藤が出場した経緯は「第1回将棋電王戦」で米長が対コンピュータ戦用の特殊な作戦を使ったのを見た佐藤が「プロなら対コンピュータ専用の作戦など使わずに勝つべきだ」と言い、それを聞いた米長が佐藤を呼び出し、「君なら別の作戦で勝てるのかね」「……勝てます!」「じゃあ君が出場しなさい」と促したため。開発者の山本は「情報科学の世界において大きな勝利です」とコメントした。 第3局:先手・船江恒平 五段 vs 後手・ツツカナ(4月6日) 184手でツツカナの勝利。輸送中にコンピュータが故障したため、前日のイベントで使用された別のコンピュータ(Intel Core i7 Extreme 3970X 3.5GHz 6コア)を使用したが、この結果皮肉にも本来使用予定のコンピュータより2割程演算速度が増す事になった。1秒間に480万手読む。 ツツカナの開発者・一丸は、▲7六歩△3四歩▲2六歩と進行した際のツツカナの4手目を、過去の実戦例に極めて少ない△7四歩と指すように準備していた。一丸は対局前に船江にツツカナのプログラムを貸与していたが、そのプログラムにはこの設定はしていなかった。本番にのみこの設定を行った理由について、一丸は「先手勝利の手順に一直線に誘導されてしまうことを避けるため」と説明し、7四歩という手については、船江の師匠である井上慶太が指したことがある手という理由で選択したと語った。船江もこの手については「過去に研究したこともある手」と述べている。 船江・ツツカナ双方にミスがあり形勢はどちらに転んでもおかしくなかったが、終わってみれば疲れを知らず1分将棋でも乱れないコンピュータの前に人間が屈した形となった。 第4局:後手・塚田泰明 九段 vs 先手・Puella α(4月13日) 230手で持将棋・引き分け。コンピュータはIntel Core i7 3960X(3.3GHz 6コア)、3930K(3.2GHz 6コア)、2600K(3.4GHz 4コア)をクラスタリングして使用。塚田は「▲7七玉から入玉を目指されたときは心が折れました。でも……自分から投了はできなかった」「完全に心が折れていたんですが、コンピュータがおかしな手を指し始めたので、もしかしたら……と」とコメントした。塚田の敗勢であったが、Puella αは相入玉時の点数計算を正しく認識できなかったため、塚田の点数が24点に達し、持将棋(引き分け)が成立した。 第5局:先手・三浦弘行 八段 vs 後手・GPS将棋(4月20日) 102手でGPS将棋の勝利。東京大学田中哲朗研究室にあるコンピュータをマスターとし、東京大学駒場地区キャンパスの情報教育棟にある学生用の667台のiMac(Intel Core i5 2.5GHz 4コア)をスレイヴとして使用するクラスター構成で、1秒間に2.7億手を読むことができるという。 三浦は「自分のどこが悪かったのか分からない」と振り返った。解説の屋敷伸之は「△7四歩から△6四歩というGPSの構想には驚かされました。あんなに細い攻めをつなげてしまうのかと。実は序盤の△7五歩▲同歩△8四銀の仕掛け自体は、かなり昔に見たことがあったんです。私がまだ奨励会員のころの研究会だったと思いますが、実際に指されたことがありました。しかし、結果は攻めが続かなくて“この手は無理だ”と言っていた記憶があります。だからコンピュータがあの仕掛けから手をつなげてしまったのは驚きました」とコメントした。
※この「対局結果(第2回)」の解説は、「将棋電王戦」の解説の一部です。
「対局結果(第2回)」を含む「将棋電王戦」の記事については、「将棋電王戦」の概要を参照ください。
対局結果(第3回)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/17 09:02 UTC 版)
太字が先手。勝敗の○●は、プロ棋士から見た勝敗(○=勝ち、●=負け)。 プロ棋士勝敗コンピュータ第1局菅井竜也 五段 ● 習甦(開発者:竹内章) 第2局佐藤紳哉 六段 ● やねうら王(開発者:磯崎元洋) 第3局豊島将之 七段 ○ YSS(開発者:山下宏) 第4局森下卓 九段 ● ツツカナ(開発者:一丸貴則) 第5局屋敷伸之 九段 ● ponanza(開発者:山本一成、下山晃) 第1局:先手・菅井竜也 五段 vs 後手・習甦(3月15日) 有明コロシアムで開催。98手で習甦の勝利。「今回もっとも衝撃を受けた対局である。習甦の中盤以降の指し回し(飛角金銀が集結して押しつぶす)は、プロが見ても強い勝ち方だった」(谷川浩司日本将棋連盟会長) 第2局:後手・佐藤紳哉 六段 vs 先手・やねうら王(3月22日) 両国国技館で開催。95手でやねうら王の勝利。解説では有利な展開もあり得たものの、終始やねうら王が押す展開となった。 第3局:先手・豊島将之 七段 vs 後手・YSS(3月29日) あべのハルカスで開催。83手で豊島の勝利。自ら語ったように練習対局を抜きんでて多くこなしており、ソフトに実力を出させない形で勝利した。 第4局:後手・森下卓 九段 vs 先手・ツツカナ(4月5日) 小田原城で開催。135手でツツカナの勝利。ツツカナの87手目▲44金への対応を森下が誤ったことが決め手となり、形勢がツツカナになびいていった。 第5局:先手・屋敷伸之 九段 vs 後手・ponanza(4月12日) 将棋会館で開催。130手でponanzaの勝利。屋敷が指した103手目▲81成香の致命的なミスが仇となり、形勢をponanzaに崩された。
※この「対局結果(第3回)」の解説は、「将棋電王戦」の解説の一部です。
「対局結果(第3回)」を含む「将棋電王戦」の記事については、「将棋電王戦」の概要を参照ください。
対局結果(FINAL)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/17 09:02 UTC 版)
「将棋電王戦」の記事における「対局結果(FINAL)」の解説
太字が先手。勝敗の○●は、プロ棋士から見た勝敗(○=勝ち、●=負け)。 プロ棋士勝敗コンピュータ第1局斎藤慎太郎 五段 ○ Apery(開発者:平岡 拓也、杉田 歩、山本 修平) 第2局永瀬拓矢 六段 ○ Selene(開発者:西海枝昌彦) 第3局稲葉陽 七段 ● やねうら王(開発者:磯崎元洋) 第4局村山慈明 七段 ● ponanza(開発者:山本一成、下山晃) 第5局阿久津主税 八段 ○ AWAKE(開発者:巨瀬亮一) 第1局:先手・斎藤慎太郎 五段 vs 後手・Apery(3月14日) 京都・二条城で開催。斎藤の勝利。115手にて斎藤がAperyを詰ませての完勝であった。開発者の平岡は「負けたのは残念ですけど、ある意味よかったところがあって、僕はずっとルールに不満があって、棋士が勝ってもケチが付くんじゃないかとかそういう心配をしていました。でも今日は完全に力負けで、斎藤五段が凄かったということを分かっていただきたいです」と話した。 将棋電王戦FINAL 第2局第88手 △2七角不成まで(Seleneは認識できず王手放置の反則負け)永瀬拓矢 △持ち駒:角桂2歩2 ▲Selene 持ち駒:金銀歩 第2局:後手・永瀬拓矢六段 vs 先手・Selene(3月21日) 高知・高知城で開催。89手で永瀬の勝利。電王戦全体を通じて後手で将棋ソフトに勝ったのは本局のみ。永瀬が王手の場面で指した「△2七角不成」(右図)がソフト側の欠陥で認識できず、ソフトが王手を解かない手を指したため王手放置で反則負け。永瀬は「Seleneとの練習将棋は5時間の設定ならいい勝負、それ以下ならまったく勝てませんでした。通算勝率は1割程度だと思います。Seleneは強いソフトです。今回の結果で誤解されるとしたら西海枝(さいかいし)さんに申し訳ない。ただ、実戦でその1割を引くことは可能だと思いました」「本局は時間を気にして指していたこともあり、時間を削る意味でも△2七同角不成を決断しました」、開発者の西海枝は「あのまま続けていてもSeleneが負けていたということで、悔いはありません。Seleneは最初から最後まで先手よしの評価値を出していて、まったく読めていない状態でした」と話した。やねうら王の開発者の磯崎元洋はこのバグについて「自己対戦だとお互い不成を読んでいないし指さないのでなかなか気づきにくいバグ」と述べた。なお、永瀬は「Seleneは強いソフトです」と述べているが、Aperyの開発者の平岡拓也は「Selene、電王トーナメントの時に探索にバグがあり、改良した電王戦バージョンは、Aperyの電王戦バージョンに一手3秒で1000局やって勝率78%程度だったらしい。強過ぎる。」と4位のソフトなのに強かった理由を明かしている。 第3局:先手・稲葉陽 七段 vs 後手・やねうら王(3月28日) 函館・五稜郭で開催。116手でやねうら王の勝利。中盤で優勢を築いたやねうら王がそのまま押し切る形となった。稲葉は「強いソフトということは分かっていたのですが、練習を重ねていく中でソフトを貸し出すことに対する対策はしていないと感じました。今回出場している5ソフトの中では作戦がたてやすいソフトだなと思っていました。その中で1番やってくる確率の高い戦型で優勢になるパターンを何通りか用意してきました。それで楽に勝ちたいという心のスキができてしまったのかなと思います。心の弱さと相手のほうの読みが上回っていたので完全に力負けです」、開発者の磯崎は「まだ勝ったという実感はまったくないのですが、100パーセント負けだと思っていたので、負けたときのセリフしか用意していなかったので何をいっていいか」と話した。 第4局:後手・村山慈明 七段 vs 先手・ponanza(4月4日) 奈良県・薬師寺で開催。97手でponanzaの勝利。村山が相横歩取りを仕掛けたが、ponanzaが研究がされていない違う形に持ち込んで優勢を広げていった。村山は事前の練習将棋での勝率は1、2割だったといい、奇襲ともいえる作戦をとったが、練習とは違う持久戦形をponanzaが選んだため敗北した。村山は「相横歩取りという奇襲のような戦法を選んだのですが、練習で指した限り後手番で堂々と受けるのも厳しいので。▲3六飛で力戦調の将棋になり、かなり厳しい将棋になるだろうと思いました。本局のponanzaはバランス型でしっかり受け止められてしまい、違った強さを見せてもらいました。一局を通じていけると思ったところはなく、完敗です」、開発者の山本一成は「勝ててとてもうれしいです。1勝2敗でコンピューター側が追い込まれていたので、負けてしまうとイベントとしてもどうかなと思っていました。ponanzaが力が出る将棋になったというのもうれしいですね」と話した。 将棋電王戦FINAL 第5局第20手 △2八角打まで(これが決め手でAWAKEが投了)△AWAKE 持ち駒:なし ▲阿久津主税 持ち駒:角 第5局:先手・阿久津主税 八段 vs 後手・AWAKE(4月11日) 将棋会館で開催。阿久津の勝利。電王戦全体を通じて電王から唯一の勝利。午前10時の開始からわずか49分、先手の▲1六香を見て、21手で開発者の巨瀬が投了した。巨瀬は「この形に誘導されると不利になるのはわかっていて、投了しようと思っていた。勝ち自体にはそんなにこだわっていなかった」とコメントした。
※この「対局結果(FINAL)」の解説は、「将棋電王戦」の解説の一部です。
「対局結果(FINAL)」を含む「将棋電王戦」の記事については、「将棋電王戦」の概要を参照ください。
対局結果(第1期)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/17 09:02 UTC 版)
太字が先手。勝敗の○●は、プロ棋士から見た勝敗(○=勝ち、●=負け)。 プロ棋士勝敗コンピュータ第1局山崎隆之 叡王 ● ponanza(開発者:山本一成、下山晃) 第2局山崎隆之 叡王 ● ponanza(開発者:山本一成、下山晃) 第1局:後手・山崎隆之 叡王 vs 先手・ponanza(4月9日-10日) 関山中尊寺で開催。85手でponanzaの勝利。 第2局:先手・山崎隆之 叡王 vs 後手・ponanza(5月21日-22日) 比叡山延暦寺で開催。118手でponanzaの勝利。
※この「対局結果(第1期)」の解説は、「将棋電王戦」の解説の一部です。
「対局結果(第1期)」を含む「将棋電王戦」の記事については、「将棋電王戦」の概要を参照ください。
対局結果(第2期)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/17 09:02 UTC 版)
太字が先手。勝敗の○●は、プロ棋士から見た勝敗(○=勝ち、●=負け)。 プロ棋士勝敗コンピュータ第1局佐藤天彦 叡王 ● ponanza(開発者:山本一成、下山晃) 第2局佐藤天彦 叡王 ● ponanza(開発者:山本一成、下山晃) 第1局:後手・佐藤天彦 叡王 vs 先手・ponanza(4月1日) 日光東照宮で開催。71手でponanzaの勝利。 第2局:先手・佐藤天彦 叡王 vs 後手・ponanza(5月20日) 姫路城で開催。94手でponanzaの勝利。
※この「対局結果(第2期)」の解説は、「将棋電王戦」の解説の一部です。
「対局結果(第2期)」を含む「将棋電王戦」の記事については、「将棋電王戦」の概要を参照ください。
対局結果
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/07 08:33 UTC 版)
「第43回将棋日本シリーズ」の記事における「対局結果」の解説
持ち時間は各10分(チェスクロック形式)、使いきると1手30秒の秒読み。 秒読みに入ってからは「1分単位の考慮時間」が5回用意されている。 先後は振り駒で決める。 対局途中で「封じ手」を伴う小休止があり、表の対局時間には休止時間が含まれる。(公開対局会場において「次の一手」投票実施のため)
※この「対局結果」の解説は、「第43回将棋日本シリーズ」の解説の一部です。
「対局結果」を含む「第43回将棋日本シリーズ」の記事については、「第43回将棋日本シリーズ」の概要を参照ください。
- 対局結果のページへのリンク