北欧神
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/28 14:35 UTC 版)
オーディン /バルドル 全知全能の神で、ロキを神界から追放した張本人。ロキの義兄弟。 本編にはR3巻にて初めて姿が明らかになる。作者としては、とにかく白髪にしたかったらしい。 鳴神の前にはホログラムとして登場。鳴神が5日前に買って放置していた肉まんの上に座ってしまい、ホログラムでありながら動揺するなどなかなかユニークな一面もある。 オーディンだと思われていたものの正体はオーディンの息子で王位継承者といわれたバルドルだった。 自らの肉体を滅ぼしたロキに復讐するため、バルドルはオーディンの体を乗っ取って暗躍していた。 第3部『新世界の神々』ではバルドルはノルンによって封じられているが、ヘーニルと利害が一致した為手を組んで暗躍している。ロキに恨みを持っているため、ヘイムダルにロキへの復讐の共闘を持ちかけるが断られる。ヘイムダルの杖が自分の元に戻ってくるなど、謎めいた言葉を呟いている。 また、オーディンはロキの手により復活し、パラレルワールドから帰ってきたロキがいた燕雀探偵社の前に再臨した。 作者の木下は、オーディンの髪の色について「黒髪かトーンのグラデか」で迷っていた折に、編集者から「白い髪って老成してるっぽくね?」と言われたことで白にした。また、髪型はドレッドヘアーの案もあった。 鳴神(なるがみ) 声 - 森久保祥太郎 まゆらの同級生である貧乏学生だが、その正体は北欧の神、雷神トールである。 鉄腕アルバイターですっかり人間界になじみ、神としての威厳を忘れているため、北欧の神々からは赤貧神と呼ばれることもある。元々、ロキを抹殺するために送り込まれたオーディンの刺客だった。最初はなぜそんなことをしなければいけないのか、ロキが殺されるまでの罪を犯したのかなど、いろいろと考え観察した結果、長い付き合いだから殺さないという結果に至った。 最高神オーディンの息子で王位第二継承者だが、自覚はない。ロキとは昔からの腐れ縁で、本来ならばロキは鳴神の義叔父にあたる。 一度思いついたらその考えに固執する性格で、たびたびロキを困らせることも。しかし、ロキにとって鳴神はもっとも信頼できるパートナーでもある。 いつも持っている木刀は、ただの木刀に「ミョルニル」と名前をつけた物。作中ではバルドルに操られてロキを襲った時に一度ロキに破壊されているため、2本の木刀が存在する。ただし新しい方は闇野のお土産。 自宅は想像を絶するほど散らかっているが、どこに何があるかは覚えているらしい。ただしナマモノなども放置しているため、腐らせてしまうことも珍しくない。 木刀を持っていないと、しなびた葱のように干からびてしまう。ただし木刀を持つとみるみるうちに復活する。 下の名前は不明。ロキからは雷神トールであることを比喩表現で、「ナルカミ君」と呼ばれている(しかし『新世界の神々』第5話では「鳴神(なるがみ)くん」になっていた)。一度下の名前がないことを作者に抗議する彼の姿が巻末付録に描かれており、そこでは「鳴神うさぎ」とされてしまった。 バルドルによって木刀に本物のミョルニルを憑依させられ、さらに精神を支配される。ロキを襲うが失敗し、最後はオーディンに扮したバルドルの手によって塵とされてしまった。バルドルがロキに倒された後、フレイたちとともに復活し、王位の座を争っていた(コメディーの戯れであるが)。また、神界に戻っていてもなぜか学生服のままだった。 第3部『新世界の神々』ではボディガードとして神界からロキの元に送り込まれる。現在はカフェでアルバイトをしている様子。また、マグニとモージという二人の息子がいる事が判明したが、彼ら曰く家庭では家事・育児放棄の上酒を飲んで大暴れするとのこと。フレイによってヘイムダル探知機、通称ヘムレーダーに人体改造されてしまった。 作者の木下は、鳴神の着ている学ランについて、資料で貰った静岡のサッカーで有名な高校の制服(らしい)をモデルにして描いていると語っている。 ヘイムダル / 東山和実(ひがしやまかずみ) 声 - 朴璐美 / 小林優子 普段は東山和実を名乗り小学生の少年の姿をしているが、正体は真実や未来を見通す千里眼を持つ光の神ヘイムダルである。オマケマンガによると、「東山和実」という名前を本人は気に入っているようで、R1巻第1話ではロキ宅を訪れたときにこの名前を名乗るほど。繭良からは常に「和実くん」と呼ばれ、たまにロキやフレイからもその名前で呼ばれることがある。 ロキに右目を取られ、激しくロキのことを憎んでいる。そのため、ロキが私怨ではなくオーディンの命令だったと本人に言っても信じてもらえていない。鳴神には「ヘム」と呼ばれる。 原作での一人称は僕だが、アニメ版では俺。原作では、はじめは真面目であったが、徐々にギャグキャラ化していく。タレ目である。アニメ版では、出ているシーンのほとんどがシリアスなシーンで、ギャグシーンはほとんど無い(一度だけチビキャラになっていたが)。いつも鷹を連れている。 本来、光の神でロキに魔を吸い取られた時は、一時的に異常に爽やかな性格になったが、すぐに復活した。度重なる失敗でオーディンにより神格を剥奪された。平凡な小学生になっても、フレイと組んでロキにありとあらゆる策略(いやがらせ)を練っているが、成功したことはなくフレイとはしょっちゅう別行動となってしまう。なぜか塾に通っており、鳴神に神様が塾に行くなよと突っ込まれていたが、「それならバイトは?」とロキに突っ込まれて、それ以来鳴神は塾のことには触れなくなった。勉強はしているが、学校には通っておらず、家庭教師に見てもらっている節もある。 基本的に陰険で、鳴神だけでなく、フレイヤ覚醒のために無理強いをさせられた玲也にも嫌われている。また、パソコンでしょっちゅうロキに対する嫌がらせを考えていられるが、全てを試しているわけではなく、成功した例もない。 人間の世界では常識を持ち合わせているような行動をとることも多い。 両手には鋭い爪があるために常に手袋をしている。 鳴神に代わって右目を返された代償にバルドルに身体を乗っ取られ、ロキを殺害する。その後、霊魂となって神界でロキの前にフレイとともに立ちふさがるが、ロキに敗北。バルドルが倒された後はフレイたちと共に復活する。そのとき、なぜか小学生の姿のままだった。 第3部『新世界の神々』では神界の神々と別行動を取り、独自にロキへの復讐をしつこく企んでいる。喋る杖が自分の抉り取られた右目である事を知ると、右目を元に戻すために杖と共に行動し、人間の真理を見つけるために人間界の過去を暗躍する。しかし、過去への移動により時空に歪みが生まれてしまい、一部の人間界に影響が出てしまう。 作者の木下は、作中登場キャラの中で唯一「髪の毛と目の色」が決まっている珍しいキャラであることを語っている。 フレイ 声 - 子安武人 怪盗フレイと名乗り世間を騒がせているが、その正体は豊穣を司る神フレイである。フレイヤの兄で、シスコンでもある。 ルーン魔法の使い手で、本気になればその力はロキを上回る。ロキや鳴神やヘイムダルと異なり人間界でも常に本来の姿で行動している。科学などに興味があり、様々なものをルーンを使い発明している。ただし、それらは機械仕掛けで動いているわけではなく、自信作グリンブルスティ改にいたっては中身が空っぽである。最も巨大なものはヴラドスキルニルという巨大な戦艦(後にロキに破壊された)。ロキを人間界に呪縛するために人間界に来たが、作者の意向からイケメンでありながら、ギャグキャラクターとして扱われている。 ロキが探偵をやっているからという理由で怪盗になったり、犯行予告をポケットティッシュで配ったりと、人間界に住むうちにオーディンの刺客であるという本来の目的を忘れている。 まゆら(フレイは「大和撫子」と呼ぶ)に惚れていて、彼女を振り向かせるために度々作戦をたてては失敗している。自称「神界の平賀源内」、「フレイヤちゃんの白馬の王子」。語尾は、「〜なのだ」「〜ぞい」などという口調で話す。 アニメでは繭良が所属しているミステリー研究会を救うため「海藤浮霊」名義で繭良の学校に転校してきたことがある。 刺客でありながら、誰よりも早くオーディンの異変に気づいていたなど、シリアスな内面も持っている。 原作終盤ではロキを殺したバルドルを滅ぼすためにフェンリルと闇野に覚醒を促すなど、ロキの味方をする一面も見せるが、神界では再びヘイムダルと共にビル4階分ほどの高さのロボを使ってロキを襲う。死んでいないはずのフレイがロキを襲った理由は「最後の最後でいい人だと思われるのもどうかと思って」とのこと。すべてが終わった後に玉座にふんぞり返るものの、すぐにフレイヤに蹴落とされてしまう。 第3部『新世界の神々』ではヘイムダルを探すロキに協力し、悪魔ユダをロキの元へと遣わす。しかし自分が召喚したユダにもその奇行は辟易されている様子。鳴神の事をヘイムダル探知機、通称ヘムレーダーに改造する。 作者の木下は、ヘイムダルが子供ロキのライバルなら、フレイは大人ロキのライバル、ということを意識して描いている。 グリンブルスティ 声 - 浅井清己 フレイの発明品。後にグリンブルスティ改も造られた。原作では何度か登場するのみだが、アニメではフレイの移動手段としてよく登場する。改造されたバージョンは食事や排泄、マーキングもする。 原作では動物としてのグリンブルスティは登場していないが、一度スクルドがグリンブルスティの子供に乗って地上にやってきたことがある。子供のグリンブルスティはその後行方不明となるが、街の動物園で「金色の猪」として注目を集めていた。 フレイヤ 声 - 麻見順子 フレイの妹で、ロキを殺すために神界からやって来る。ロキのことが好きで、その思いからオーディンに付け込まれた所はヘルと似ている。 ヘルと出会ったときにロキの娘であることを知り動揺するが、ヘルがロキを殺そうとしたときに「自分の娘が可愛くない父親なんているわけないじゃない」と母性の女神らしく叱咤激励する一面もある。 第3部『新世界の神々』ではオーディンの椅子から人間界を監視しており、ヘイムダルを探している。 大島玲也(おおしま れいや) 声 - 小松里賀 / 高野直子 富豪の令嬢である少女だが、その正体は愛と豊穣を司る女神フレイヤである。予知夢を見ることができ、ロキのこれからの運命を予想していた。 オーディンに命じられ、亡くなったはずの大島玲也になりすましてロキを殺しに来た。ブリーシング(首飾り)を付けるとフレイヤに覚醒するが、玲也にフレイヤ時の記憶は残らない。ロキの事が好きになっていき、ロキに対する嫉妬に似た感情が強まると、ブリーシングがなくてもフレイヤに覚醒する。 フレイヤがロキに神界に帰されたことにより、玲也の存在は完全に消え去った。 第3部『新世界の神々』では冒頭第1話に登場。その後、ヴァールと契約して一条凛として転生し、ロキと再会するが…。 作者の木下は、まゆらがロキにとって(絵的に)お姉さんキャラに見えてしまうため、ロキと同じ頭身のヒロインを出そうとして何体ものキャラデザの末に玲也が誕生し、また、登場までに一番手間がかかったと述べている。
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