公式リリース
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/10 10:46 UTC 版)
生前のデニーには熱狂的なファンがいたが、マスマーケットでの成功には至らなかった。しかし、死後数年を経て、デニーの評価は高まっている。ソロやフェアポート・コンベンション(1968年、1969年、1974年)、フォザリンゲイ(1970年)とのデニーの珍しい未発表のトラックも納めた、『サンディ・デニー・ボックス(英語版)』と題されたアルバム4枚組のボックスセットが1985年にデニーの寡夫トレバー・ルーカス(英語版)とジョー・ボイド(英語版)のプロデュースでリリースされた。これは未発表の素材の大規模な蓄積が存在することを公に示した最初のものだった。その後、これらの録音の一部が1987年にアイランドから The Best Of Sandy Denny というタイトルでCD化された。 1987年に、これまで未発表だったデニーが参加したフェアポートによるBBCでの録音を集めたものが『ヘイデイ』のタイトルでリリースされ、2001年にCD化され、2002年にはボーナストラック版がリリースされたが、全ての楽曲は他の曲とともに2007年の4枚組のCDボックスセット『フェアポート・コンベンション・ライブ・アット・ザ・BBC(英語版)』(下記参照)に収録された。このコンピレーションの初期の目的は、レコード化されなかった『ホワット・ウィー・ディド・オン・アワ・ホリデイズ』のメンバーでのより「アメリカ」的な楽曲のライブ演奏をドキュメントにすることだったが、再リリースされたものでは『アンハーフブリッキング』および『リージ・アンド・リーフ』のメンバーが演奏した楽曲も追加された。 1987年にはまた、フェアポート・コンベンションのVHDドキュメンタリー It All Comes 'Round Again がリリースされ、これにはデニーが参加した数曲の録音の抜粋と、バーミンガム大学のアマチュア組織 "Guild TV" が撮影した、1974年にデニーが2度目にフェアポートに参加した間にデニーが「ソロ」を歌っている画質の悪いビデオ録画が1曲収録されていた。このビデオのオリジナルテープは行方不明になってしまったようだが、「ライク・アン・オールド・ファッションド・ワルツ」はDVDドキュメンタリー Sandy Denny Under Review(下記参照)に収録されており、その他の曲はYouTubeで非常に質の悪い状態で公開されている。 1988年から1994年にかけて、オーストラリアの "Friends of Fairport" は主にトレバー・ルーカスの(実際には彼の屋根裏部屋に保管されていた)コレクションの未発表テープを使用した、加入者限定のカセット・コンピレーション・シリーズを発行した。『アティック・トラック(AT)1』(1988年)にはサンディのアウトテイク、数曲のフェアポートの曲および奇妙なおまけが収録され、『AT2』(1989年)はトレバー・ルーカスの曲だけで、デニーは収録されていない。First and Last Tracks と題された『AT3』(1989年)には1966年から1967年のホーム・デモや希少なラジオ録音とともに1977年11月27日のロンドン、ロイヤルティ・シアターでのデニーの最後のコンサートからの「オーバーダビング前」の9曲(後にギターがオーバーダビングされてCD化された『ゴールド・ダスト』の一部)が納められ、1994年の『AT4:Together Again』は片面にルーカス、もう片面にデニーで構成され、ホーム・デモやスタジオでのアウトテイクおよび1973年のBBCラジオコンサートからの4曲が収録されている。これらの楽曲(18曲)の短く編集したバージョンが、オーストラリアのレーベル、レイヴン・レコード(英語版)から1995年に Sandy Denny, Trevor Lucas and Friends: The Attic Tracks 1972–1984 と題してCD化された。 1991年にジョー・ボイドはデニーのストローブスとのアルバム『オール・アワ・オウン・ワーク(英語版)』の新しいバージョンを自身のハンニバル・レコード(英語版)から『サンディ・デニー・アンド・ザ・ストローブス(英語版)』と題して発売した。このアルバムでは、「時の流れを誰が知る」などのデニーがリードボーカルを担当したいくつかの楽曲にストリングスが追加されている。 1997年、デニー単独でのBBCでの録音がストレンジ・フルート・レコード(英語版)から The BBC Sessions 1971–1973 と題されてリリースされた。権利関係の問題で、発売当日に販売中止になったので、2007年に包括的なボックスセット『ライブ・アット・ザ・BBC(英語版)』が発売されるまではコレクターズアイテムとして高い人気を得ていた。このリリースに続いて1998年にはデニーのロイヤルティ・シアターの最後の公演が『ゴールド・ダスト〜ザ・ファイナル・コンサート 1977』としてCD化されたが、これは問題のあったオリジナル・テープのバッキングパートを再録音し、オーバーダビングしたものだった。 1999年、アイランド・レコードからリリースされた4枚のソロアルバムからこれまでにシングルで発売された17曲を集めた Listen Listen – An Introduction to Sandy Denny がアイランドから発売された。 2000年に『サンディ・デニー・アンソロジー』(No More Sad Refrains: The Anthology)がユニバーサル・レコードから発売された。最初に発売された際には、このコンピレーションにはリージ・アンド・リーフのセッションでの「イージー・ライダーのバラード」、ザ・バンチのアルバム『ロック・オン』収録の「ラーニング・ザ・ゲーム」と「ウェン・ウィル・アイ・ビー・ラヴド」、Pass the Arms のサウンドトラックの "Here in Silence" と "Man of Iron" および 未発表の"Stranger to Himself" などの数曲の希少な音源が含まれていた。 2002年、未発表だったデニーが出演したフェアポート・コンベンションの1974年のアメリカでのコンサートの録音が2枚組CDとしてバーニング・エアライン・レーベルから発売された。1974年5月23日と24日にコロラド州デンバーのエベッツ・フィールドからのラジオ放送を元にしたCDはBefore the Moon と題された。2枚目のディスクは、このコンサートの2日目の演奏曲目からなる限定的なボーナストラックだった。この録音は2011年に1枚のディスクに縮められて、 Fairport Convention with Sandy Denny: Ebbets Field 1974 と題されて再発売された。 2002年にはまた、アメリカのA&Mレコードが、低価格のコンピレーションシリーズ "20th Century Masters" シリーズとしてデニーのスタジオアルバムからの10曲を納めた The Best of Sandy Denny を発売した。 2004年には、多くの未発表録音が収録された2つ目の包括的なCD5枚組ボックセットがフレッジリング(英語版)レコードから A Boxful of Treasures として発売されたが、特にバイフィールド(英語版)の自宅で録音されたアコースティック・デモのディスクはファンや、デニーのソロ演奏は作品を最高の形で表現し、デニーのボーカルスタイルと作品の質を明らかにしていると以前から主張している評論家の間でも高く評価されている。2004年にはまた、スペクトラム・レーベルから、スタジオ録音と、『ゴールド・ダスト』ロイヤルティ・コンサートからの抜粋が含まれた、過去にリリースされた曲を集めた The Collection: Chronological Covers & Concert Classics と題された16曲入りのコンピレーションアルバムが発売された。 2005年、デニーの全てのソロアルバムのリマスター版がボーナストラック付きで発売された。2005年にはまた、 Where the Time Goes: Sandy '67 と題された、サーガでのデニーのアルバムの全ての楽曲(『イッツ・サンディ・デニー(英語版)』の別テイクを含む)と、自分で伴奏したストローブスでの2曲を収録した1枚のコンピレーションCDがキャッスル・ミュージックからリリースされた。 デニーの同時代人へのインタビューと、デニーのスタジオ録音からの抜粋、上記でも述べられているバーミンガム・大学でのフェアポートの低画質の2曲やドイツのテレビ番組 Beat-Club でのフォザリンゲイでの2曲(詳細は下記)およびBBCの番組 One In Ten で残された3曲のソロ演奏の抜粋などのビデオクリップが収録された Sandy Denny Under Review と題されたドキュメンタリーDVDが2006年にセクシー・インテレクチュアル・レーベルから2006年にリリースされた。 2回のコンサート全体(1972年のパリス・シアターと1973年の番組 Sounds on Sunday)と1966年から1973年にかけてのその他の素材全般を含むデニーによる(実質的に)全てのイギリスの放送局でのソロレコーディングを収録した4枚組のボックスセット『ライブ・アット・ザ・BBC(英語版)』が2007年9月に発売された。このセットのディスク3はディジタル化されたデニーの日記から抜粋、希少な写真およびディスコグラフィーとともに、「ザ・ノース・スター・グラスマン・アンド・ザ・レイヴンズ」、「クレイジー・レイディ・ブルース」および「レイト・ノーヴェンバー」のデニーによるソロ演奏のBBCの1971年の番組 One in Ten でのセッションの残されていたテレビ録画が収録されたDVDとなっている。その後、The Best of the BBC Recordings と題されたボックスセットのディスク1枚からなるサブセットが2009年に発売された。 1968年から1974年にかけてのフェアポートによる同様のライブ録音をカバーしたコンピレーション・ボックスセット『フェアポート・コンベンション・ライブ・アット・ザ・BBC(英語版)』も2007年位発売され、最初の2枚のディスク(1968年 - 1970年)にはデニーがグループ在籍時の作品が収録されている。 2008年、ジェリー・ドナヒューは1970年秋に製作開始された未完成だったフォザリンゲイのセカンドアルバムを完成させた。「レイト・ノーヴェンバー」と「ジョン・ザ・ガン」のデニー作の2曲の初期のバージョンおよびトラディショナル曲の "Gypsy Davey" と "Wild Mountain Thyme" に特筆されるデニーの演奏がされたこのアルバムは『フォザリンゲイ2』として発売され、一般的に高い評価を得ている。2008年にはまた、よく知られた楽曲と、あまりよくは知られていないデモと、これまでに発売されていたがスタジオセッションとセットになっていなかったライブ録音を収録した The Music Weaver (Sandy Denny Remembered) と題された2枚組CDがアイランド・リマスターとして発売された。このコンピレーションはデニーが珍しくゲスト出演したレッド・ツェッペリンの「限りなき戦い」が収録された数少ないものとなっている。 2010年、シンプルに Sandy Denny と題されたCD19枚組の回顧的ボックスセットが、ユニバーサル/アイランド・レコードから3000セット限定で発売された。このセットにはストローブス、フェアポート・コンベンション、フォザリンゲイおよびソロアーティストとしてのスタジオ録音の総合的なカタログが収録されていた。このコンピレーションには多くのアウトテイク、デモ、ライブ録音、ラジオセッションおよびインタビューも収録された。このボックスセットは、アンカット誌での星5つや、ザ・ガーディアン紙での星4つなどの良好なレビューを受けた。 2010年末、ティア・ギルモアはデニーの遺族からアイランド・レコードと共同で、デニーの書類から発見された未発表の歌詞にメロディをつけるために任命された。この成果のアルバム Don't Stop Singing が2011年11月にリリースされ、インディペンデント紙の星4つや、ザ・ガーディアン紙などの一般的に良好な評価を得た。2012年4月21日に、シングル "London" がレコード・ストア・デイ限定の7インチシングルとして発売された。 2011年には、フォザリンゲイのドイツでのコンサートの録音が Essen 1970 としてリリーされた。この演奏は、バンドのオリジナルメンバーだったジェリー・ドナヒューが再マスタリングした。この発売には、1967年8月にアレックス・キャンベルのフラットでのデニーとキャンベルのリハーサルの自宅録音が収録された 19 Rupert Street が続いた。このリリースには、他のリリースには含まれていなかったジョン・マーティンの ”Fairytale Lullaby" のカバーなどの多くの楽曲をサンディが演奏しているという点で注目に値する。このCDはサンディのストローブス時代のバンド仲間のデイヴ・カズンズによって、カズンズのウィッチウッド・レーベルから発売された。 追加の楽曲を含むデニーのアルバムの2枚組の「デラックス版」は2011年から2012年にかけて再発売され、『サンディ』の2012年デラックス版には、1973年のデニーの米国ツアーのコロラド州デンバーのエベッツ・フィールドで録音された、未発売のソロの8曲が収録された。フェアポート・コンベンションの『ライジング・フォー・ザ・ムーン』の同様の再発売2枚組には、初めてデニーのグループへの復帰の公式な発表前の、デニーが復帰したフェアポートの1974年のロサンゼルスのトルバドールでの完全録音が収録された。 上記の限定版のCD19枚組セットの前例のない需要と、それに対する供給の枯渇から2012年10月に The Notes and The Words: A Collection of Demos and Rarities と題された、「ボックスセットからの希少なもの、デモおよびアウトテイクの精華を表す75曲」が収録された、CD4枚組の限定版が発売された。3500セット限定のこのコンピレーションも現在は廃盤である。 2013年、スペクトラム・レコードは、デニーのよく知られているアルバムからの、すでに公開されている15曲を集めた The Lady – The Essential Sandy Denny となずけた1枚のCDを発売した。 2014年にロックビート・レコードから Live 1974 (My Father's Place) と題された、もう一つのデニーを伴ったフェアポートの1974年のツアー中のアメリカでのラジオ番組でのライブ録音がリリースされたが、これにはニューヨークのロッククラブ、My Father's Placeで録音された、ほぼデニーがフィーチャーされた11曲のライブ音源が収録されていた。 フォザリンゲイの回顧的な4枚組、 Nothing More: The Collected Fotheringay は2015年3月30日に発売された。これはグループの録音素材の最も包括的なコンピレーションであり、『フォザリンゲイ』および『フォザリンゲイ2』の全曲の最終的なスタジオバージョンに加えて、デモテイクおよびオルタネートテイク、1970年のロッテルダムのコンサート全体のライブ録音(これまで未発表だった楽曲を含む)、BBCラジオでの7曲のフォザリンゲイの楽曲(これまでは海賊版でのみ)および1970年にドイツの en:Beat-Club テレビシリーズでフォザリンゲイが演奏した4曲(デニーの数少ない既知のテレビ映像を大幅に補強するもの)が収録されている。 2016年5月に、過去に発売されたが散逸していた、アルバム収録曲のアコースティックバージョンやデモバージョンが多数収録されている他、単発的なバンドザ・バンチによる1972年の『ロック・オン』セッションから3曲の未発表デモ(リンダ・トンプソン(英語版) - 当時はリンダ・ピータース - との共演)も収録された2枚組のコンピレーション、 I've Always Kept A Unicorn – The Acoustic Sandy Denny がリリースされた。 Come All Ye – The First 10 Years と題された、2017年7月に発売されたフェアポート・コンヴェンションの7枚組CDボックスセットには、1968年から1969年にかけてバンドに1回目の在籍をしていたデニーの未発表デモや、別テイクが少数ながら追加収録されている。未発表の楽曲としてはジョニ・ミッチェルの「イースタン・レイン」のカバー、「ノッタムン・タウン」のアカペラバージョン、「オートプシー」と「時の流れを誰が知る」の別テイク、「ザ・デザーター」のリハーサルバージョンなどが含まれている。。
※この「公式リリース」の解説は、「サンディ・デニー」の解説の一部です。
「公式リリース」を含む「サンディ・デニー」の記事については、「サンディ・デニー」の概要を参照ください。
公式リリース
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/26 05:27 UTC 版)
Gaussian 70、Gaussian 76、Gaussian 80、Gaussian 82、Gaussian 86、Gaussian 88、Gaussian 90、Gaussian 92、Gaussian 92/DFT、Gaussian 94、Gaussian 98、Gaussian 03、Gaussian 09、Gaussian 16。
※この「公式リリース」の解説は、「Gaussian」の解説の一部です。
「公式リリース」を含む「Gaussian」の記事については、「Gaussian」の概要を参照ください。
- 公式リリースのページへのリンク