ジョウストン都市同盟
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「幻想水滸伝シリーズの世界観」の記事における「ジョウストン都市同盟」の解説
太陽暦314年から460年の間デュナン湖周辺を統治した都市国家連合で、デュナン湖周辺の5都市1騎士団で構成される。「ジョウストン」の名は盟主であるミューズ市の市長であるジョウストンが由来であるが、ジョウストンを英雄視することに対してマチルダ騎士団では反発が強く公式には同盟が締結された「ジョウストンの丘」が由来とされる。とはいえ、デュナン地方最大の脅威であるハイランド王国に対するためだけの脆弱な同盟関係であり結束も強くはなかった。 古くからハイランド王国との領土問題が絶えない地域であり、太陽暦428年から434年の侵攻に際しては休戦協定が取り付けられるものの当時のミューズ市長ダレルがハイランド国境近くの村キャロの領有権を主張し、同盟軍指揮官ゲンカクとハイランド王国第一軍団の軍団長ハーンの間で一騎討ちが行われている。その後、太陽暦460年に勃発したデュナン統一戦争の最中に当時のミューズ市長アナベルが暗殺されたことで崩壊、ハイランド王国に対抗する新勢力として新同盟軍が発足する。 また、ハイランド王国とは別に南方の赤月帝国とも国境紛争を繰り広げ、継承戦争時にはその混乱に乗じてカレッカ方面に侵攻し、そこで発生した虐殺事件(後に赤月帝国側の自作自演と判明する)に激怒した赤月帝国軍の猛反撃によって敗退した。その後、門の紋章戦争中にティント市軍とサウスウィンドウ市国軍からなる軍勢がモラビア城とその周辺地域を一時的に占領するも、滅亡した赤月帝国に変わって新たに誕生したトラン共和国の反撃と、それを避けるべくサウスウィンドウ市軍が逸早く撤退した結果ティント市軍も撤退を余儀なくされ、以後新同盟軍がトラン共和国と協力関係を結ぶまではハイランド王国との対立で国力が消耗されていたのもあって武力衝突を起こさなかった。 ミューズ市国 デュナン湖北部から東部に位置する同盟最大の都市国家で、経済・人口・軍事面で優れている。太陽暦185年に初代市長レピアによって成立。市長は都市同盟の盟主も兼任しており、デュナン統一戦争勃発当時は政治・軍事両面に精通したアナベルが務めていた。ハイランド王国と国境を接しているため古くから争いごとが耐えず、都市同盟もミューズ市の呼びかけに応じて締結された。都市西部にそびえるジョウストンの丘には議事堂が設けられ、都市同盟の重要事項を決める特別会議「丘上会議」や式典などはそこで行われる。 サウスウィンドゥ市国 デュナン湖南部に位置する商業都市で、デュナン湖に最も長い湖岸線を有する。太陽暦110年に建国されたデュナン君主国の首都であったサウスウィンドゥを首都とする市長制国家で、太陽暦252年に成立。古い歴史を持ち、威厳漂う都市だけに観光客も多い。デュナン統一戦争勃発当時は穏健派のグランマイヤーが市長を務めていた。 トゥーリバー市国 デュナン湖西部に位置する多民族国家。名前のとおり2本の川で都市が3分割されており、それぞれの地域に人間・コボルト・ウイングホード(人口比は6:3:1)が共存している。太陽暦212年の人間とコボルトによる二院会議開始を市国の成立年としており、太陽暦432年にはウィングホードが移住したことで三院会議と改められている。各種族の代表者による三院制が敷かれているが、各人種ごとにそれぞれの代表が自治しているのが現状で、同盟内で一番結束が弱い都市と言われている。デュナン統一戦争勃発当時は全権大使(三院制の代表)をマカイが務めていた。 グリンヒル市国 デュナン湖北西部に位置する学園都市。大学など多くの優秀な学園を持ち、各国から多くの留学生を迎えている。ミューズ市国の一部であったが太陽暦373年に独立自治を主張し、当時のミューズ市長ユーリアがそれを認可する。軍備としては都市同盟中最弱規模であるが、周囲が深い森という立地条件と堅固な門により堅牢な防御能力を備えた都市である。市長は代々ワイズメル家が務め、デュナン統一戦争勃発当時は亡くなった市長のアレク・ワイズメルに代わり、娘のテレーズ・ワイズメルが市長代行を務めていた。 ティント市国 トゥーリバー市西部に位置する鉱山都市。太陽暦366年にティント鉱山ギルドを母体として発足。人口・面積は大きくないが、大軍の展開が困難な山岳地帯が天然の城壁として機能しており、主産業である鉱業が盛んなため強力な軍隊を擁している。ハイランド王国とは遠く離れた立地から都市同盟にはあまり協力的ではなかったが、新同盟発足後は同盟一の軍事供出国となる。デュナン統一戦争勃発当時は鉱山ギルドの長であるグスタフ・ペンドラゴンが市長も兼任していた。デュナン統一戦争後はデュナン国に属したが、後にティント共和国として独立している。 マチルダ騎士団 ミューズ市北部に位置する騎士団が統治する騎士団。軍事面で台頭するハイランド王国に対抗するために、太陽暦280年にミューズ市が中心となって都市同盟の支援によって誕生、太陽暦294年に独立自治が認められている。ロックアックス城を居城とし、騎士団長直属の白騎士団、遠征用の赤騎士団、防衛用の青騎士団によって構成される。ミューズ市に次ぐ強力な軍事力を擁しているが、何かにつけて同盟軍へ参加しようとせず、都市同盟内の不和を招いている一因とも言われる。デュナン統一戦争勃発当時は騎士団長をゴルドーが務めていたが、強欲・狭量な性格から同盟を離反し、ハイランド王国に寝返っている。太陽暦475年時点ではデュナン統一戦争時青騎士団長であったマイクロトフが騎士団長として統治している。 なお、都市同盟の騎士団ながら、グラスランドに程近い地域を領土としている関係で、グラスランドの一部の治安維持を司ってもいた(『外伝』に登場するミリトの村が該当)。また、グラスランドのカマロ自由騎士団とも関係を有している。
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ジョウストン都市同盟
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「幻想水滸伝II」の記事における「ジョウストン都市同盟」の解説
アナベル 声 - 田中敦子 ミューズの女市長。太陽暦426年生まれ(34歳)。豪胆な性格で部下の使い方もうまい。政治・軍事的手腕もあり、都市同盟の指導者としてハイランド王国と渡り合っていたが、ジョウストン都市同盟の問題点に気づき、結果として王国軍の刺客となったジョウイによって暗殺される。ルカ・ブライトからは「ミューズのメスブタ(外伝より)」と罵倒されていたが、戦略の天才でもある彼が唯一評価し、都市同盟における最大の敵として認めていた政治家でもある。 アレク・ワイズメル グリンヒル市長で、テレーズの父親。かつてマチルダ騎士団のゴルドーと結託し、和睦の酒宴においてルシアの父である前カラヤ族長キヌアに毒を盛って暗殺。これがきっかけでテレーズはルシアから恨まれるようになった。ルカ率いるハイランド軍がミューズ市国北方の国境に迫る頃には病により臥せっており、ラウド率いるハイランド軍がグリンヒル市を包囲した時は(外伝より)故人。 グスタフ・ペンドラゴン ティント市長。太陽暦413年(47歳)。鉄火肌の人間ではあるが地の理のよい土地(とりわけハイランドに対して)を拠点に置いているせいか都市同盟の中では慎重派。ただ、門の紋章戦争後期におけるマッシュの策に起因する、赤月帝国領への侵攻に関しては積極的であった。しかし、共に出兵したグランマイヤーが解放軍の反撃に際して撤退したので以降彼との関係は悪化する。ティントに戦火が及ぶまで慎重論に終始していたがティント市を守ることを考えてのことであり、本質は義理堅い人物。ノースウィンドゥから逃げてきたネクロードによってティントが襲撃されると新同盟軍と手を組み、ネクロード討伐後も新同盟軍に協力した。後にデュナン国からティントを共和制国家として独立させ、初代大統領に就任した。しばしばグラスランドへ出兵している。 グランマイヤー サウスウィンドゥ市長。太陽暦408年生まれ(52歳)。都市同盟では穏健派で、門の紋章戦争後期における赤月帝国領への侵攻ではグスタフ率いるティント市軍と共に自らもサウスウィンドウ市軍を率いて攻め込むが、解放軍が反撃に出るや味方の犠牲を避けようと撤退し、結果としてサウスウィンドウ市軍の犠牲は避けられたものの、グスタフとの間に溝を作る結果となった。有能な行政官であり、人間的にも優れた人物でフリードなど都市同盟の多くの者から信頼されていた。ソロン・ジーによるサウスウィンドゥ侵攻に際して市民に血を流させないよう無血開城するも、代わりに自らはハイランド軍に首を刎ねられ市庁舎の門に晒された。 ゲンカク 主人公とナナミの育ての親。かつてはダレルによるハイランド侵攻をきっかけに始まったジョウストン都市同盟とハイランド王国との戦争にて、都市同盟側の敗勢を覆し英雄と称えられた有能な人物であった。また、ティントの鉱山開発において住処を失ったウィングホードに新天地としてトゥーリバー市内の中州地帯を与える事を発案し、トゥーリバー市国や都市同盟の承諾を得て移住を実行した。しかし、その移住に必要な費用を独断で都市同盟の軍事予算から調達した為、ハイランドへの勝利を欲するダレルの不評を買ってしまう。そして、キャロ一帯の領有権を巡る自らとハーンの一騎討ちにおいて、一騎討ちに使うダレルから手渡された剣に毒を塗られていたのに気付き、一切自分から手を出さず最後にはハーンより剣を叩き落され、その直後ダレルから都市同盟の顔に泥を塗ったとして追放される。追放後はキャロの街で道場を開いて余生を過ごす。かつて戦争時には「輝く盾の紋章」を宿していたが、トトの村の祠に封印した。現代では故人で、道場の裏手に墓がある。 本編開始時に既に他界しているため回想でしか登場しないものの、物語の中で多くの人の心に刻み込まれている物語の核心に位置する人物。 ゴルドー 声 - 広瀬正志 マチルダ騎士団の団長で、騎士団を構成する三騎士団の1つ、白騎士団の団長を兼任。太陽暦423年生まれ(37歳)。騎士らしからぬ強欲で狭量極まる性格の持ち主で、異を唱える部下をことごとく「騎士の誓い」を振りかざして黙らせてきた。結果赤騎士団長カミュー、青騎士団長マイクロトフ及び両騎士団に属する騎士約半数の離反を招いた。先代グリンヒル市長アレクと共謀しルシアの父・前カラヤ族長キヌアを暗殺。マチルダ騎士団の弱体化・イメージダウンの元凶。統一戦争末期にロックアックス領民の保護を優先するため、ハイランド王国に降伏。ロックアックス城の戦いの混乱の中で、城内に乗り込んだ主人公と皇王ジョウイを暗殺して、一挙に富と権力を得ようと直率していた部下に命じて矢を放たせ、庇ったナナミを殺した(ベストエンディングでは重傷を負わすに留まっている)。しかしこれに激怒した2人によって討たれた。 ダレル 先代ミューズ市長で、アナベルの父親。文官でありながら外交は好戦的。しかし軍事的には素人だったため、敗色濃厚となるがゲンカクによって体制を立て直すも、後にゲンカクを罠に嵌めて追放した。ルカの幼少時代に裏でハイランド王族の馬車を襲う命令を下していた。 市長時代にミューズ市を発展させた功績から、ミューズ市民からは今でも名市長と賞賛されている。死後、一騎打ちにおける謀略が判明し、アナベルからはさすがに親子の縁こそ切られていないものの、否定的な見方をされている。しかしながら、この謀略は時間の経過とともに忘れられており、知っているものは少なくなっていっているという。 ポール 傭兵の砦の一員。2主人公の世話役を務めるが、砦を襲撃されたときにルカによって斬殺される。 マカイ トゥーリバー市全権大使。太陽暦429年生まれ(31歳)。肩書きが名ばかりであることを理解しており、年も若く政治家としての指導力に欠け、種族間の対立で分断されているトゥーリバーを纏め切れていない。キバと独断でコボルトサイドの割譲を決定してしまうも謀略にはまってしまいコボルトとの深刻な対立を招き、窮地に陥ってしまった。主人公たちの協力でひとつにまとまった市民の力でなんとか凌ぎきった後は市を代表して協力を申し出る。 直後部下であったフィッチャーを罷免にして主人公直属の部下にしてしまう思い切りのよさも持つ。
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