5代目 S13/KS13型とは? わかりやすく解説

5代目 S13/KS13型(1988年 - 1993年)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/21 09:19 UTC 版)

日産・シルビア」の記事における「5代目 S13/KS13型(1988年 - 1993年)」の解説

1988年5月発売。このモデルから2ドアクーペのみとなり、先代S12型まで存在した3ドアハッチバック仕様姉妹車として、1989年4月に「180SX」として独立した当時のデートカー市場大人気誇っていたホンダ・プレリュード対抗馬として開発され未来的なエクステリアデザインや、CM雑誌広告コピーでも「アートフォース・シルビア(ART FORCE SILVIA)」と表現しグッドデザイン大賞受賞した。そのシルエットから女性人気集めただけでなく、当時すでに少なくなっていた手頃な価格後輪駆動車で、特にターボ車はパワー充分にありスポーツ走行にも適した設計であったため、アフターマーケットにおいてスポーツ走行用の様々な改造パーツ開発され、特に走り屋若者中心に大きな人気博した販売台数は約30台と、歴代シルビアの中で最多記録した最大ライバル想定されプレリュードとは異なりFRレイアウト採用しているが、これは低いボンネットデザイン実現するのに適したFFコンポーネント日産持ち合わせていなかったという先代S12型の時と同じ理由であった。しかしそれが幸いし当時でも希少となりつつあった5ナンバーFR車として高い人気獲得することとなる。日産マーケティングとしては、プレリュードライバルたるデートカーとして企図されたモデルであったが、前述通りスポーツ走行適した設計のため、次第サーキットや峠などで走るための車として使用されることが多くなり、それは時に公道での無謀な暴走行為に及ぶこともあった。その傾向後継モデルであるS14型S15型も同様である。 搭載エンジンは、デビュー当初は1,800cc、自然吸気エンジンのCA18DE型(135PS)とターボのCA18DET型(175PS)であった1991年マイナーチェンジ後は2,000ccのSR20DE型(140PS)とSR20DET型(205PS)に変更された。使用燃料は、前期型後期型共にNA無鉛レギュラーガソリンターボ無鉛ハイオクガソリンである。グレード自然吸気エンジン搭載J's、Q's、ターボエンジン搭載K's3種で、特別仕様車の名称も含めてトランプ意識した構成になっていた。 足回りには新開発のリアマルチリンクサスペンションが採用された。 1988年7月オーテックジャパン製の「コンバーチブル」を追加発売K's改造したものであり、製造オープン構造の車の生産を得意とする高田工業委託されていた。 1988年10月昭和63年度の通産省選定グッドデザイン大賞受賞1988年11月一部改良。セットオプションの組み合わせユーザーが選ぶ「パーソナルオーダー」導入。新塗色スーパーブラックKH3追加1988年12月、'8889年日本カー・オブ・ザ・イヤー受賞1989年2月一部改良。ATシフトロックをPレンジ保持機構付き変更同年10月にはビスカスLSDオプション設定をQ'sに拡大1990年2月、「ダイヤセレクション」シリーズ追加発売。Q's、K'sベースそれまで販売実績から人気の高いオプション標準化しながら価格上昇最小限抑えたお買い得仕様内容オートエアコンアルミホイールCDプレーヤーソニー製)、アーム式シートベルトガイド、電動格納式ドアミラー、プロジェクターヘッドランプ、リアスポイラー、スーパーファインコーティング(フッ素樹脂塗装)、専用エンブレム銀地にQ'sあるいはK'sと書かれ左右にトランプダイヤマークが入る)、アクセントモール。なお、ダイヤセレクション専用オプションとしてレザーバージョン(本革シートステアリングシフトノブセット)が設定される1991年1月マイナーチェンジエンジンが1,800ccのCA18DE/CA18DET型から2,000ccのSR20DE型(140PS)とSR20DET型(205PS)に変更された。姉妹車180SX同時期にSRエンジン変更されたが、名称は180SXのままであったそのほか4輪操舵HICAS IISUPER HICAS変更されタイヤサイズが195/60-15から205/60-15にサイズアップされた。さらにトランクリッド後端中央のキーホールカバー形状を逆台形から楕円形変更リアスポイラー飛行機の翼をモチーフにした新形状に変更その内ハイマウントストップランプには横一列配列LED採用、サイドドアビームの追加、プロジェクターヘッドランプが4連からフォグランプ含めた6連に変更アルミホイール形状変更トランク裏にトリム内装)が追加されるなどの細かい点も変更が行われている。内装シート形状変更されリア3点式シートベルト採用されワイパー間欠時間調整追加(Q's系、K's系)、ファッションキー(キーヘッドが丸で中にSILVIA」のロゴが入る)の採用前期型多かった女性ユーザーからの要望により従来助手席側に加え運転席側にもバニティミラーを追加(Q's、K's系)。ダイヤセレクションは廃止されたが、ダイヤセレクションの内容からCDデッキ専用エンブレム省いた仕様メーカーオプション「ダイヤパッケージ」が設定された。また、内装オプションとして「レザーセレクション」(本革シートステアリングシフトノブ専用内装地。スーパーハイキャスとセットオプション)とアートテリアセレクション(大理石模様スウェード調生地シート内装地)を追加している。CMキャッチコピーは「Now Its New 2000」。 1992年1月、「クラブセレクション」と「Q'sSC追加発売。クラブセレクションは先のダイヤセレクションと同等仕様相違点CDデッキソニー製からクラリオン製に変更アルミホイール標準車違いシルバーポリッシュ(光輝仕様タイプとなる、専用銀地楕円型グレードエンブレムの文字色が濃赤になり、左上トランプクラブマークと下に「club」のロゴが入る点。「Q'sSC」はQ'sにオートエアコンとシルバーポリッシュのアルミホイール装備しながら価格上昇抑えた質実剛健グレード。なお、SCとは「スペシャルカード」の意である。 同時に一部仕様変更が行われ、シートベルト警報&警告灯を装備。これはエンジン始動時メーター内の警告灯が点滅し同時に運転席ベルト装着場合警報いずれも8秒間作動する仕組みになっていた。これに伴いメーター変更が行われ、オートエアコンデジタル化行われたCMキャッチコピーは「悦楽マテリアル」。 1992年5月、「Q's2」(Q'sスクエア限定発売同時期の日産主力車種と同様、乗用車生産4000突破記念した期間限定車。ベースはQ'sSCランバーサポート付き運転席専用ヨーロピアンインテリア、リアスポイラーなどを追加装備したものボディカラー1月追加されパールホワイト既存スーパレッドスーパーブラックの3色。 1992年12月、「オールマイティ追加発売モデル末期入り廉価なお買い得版による販売力強化図った仕様ベースJ'sでマニュアルエアコンアルミホイールパワーウインドーカセットデッキ付きチューナー&4スピーカー電動格納式カラードドアミラー等J'sには標準では未装備の快適装備追加された。またこのモデルのみベロア調ニット使った専用シート地が装備される。なお、この内装は180SX中期型の黒ヘッド仕様にも用いられる専用エンブレム装備されるが、楕円ではなく長方形銀地に黒で「A」マークトランプスペードマーク入った仕様となる。これに伴いベースとなったJ'sと年頭追加されたQ'sSC廃止されるモデル末期には、そのころ発足したばかりの全日本GT選手権GT2クラス(後のGT300クラス)に参戦し、クラスチャンピオンを獲得している。 1993年9月生産終了[出典無効]。在庫販売体制に入る。 1993年10月S14型シルビア登場に伴い販売終了販売終了前月までの新車登録台数累計302329台 輸出仕様車として、北米仕様貨物車用の2,400ccエンジン前期型KA24E後期型はKA24DE)を搭載した240SXと、欧州仕様200SX搭載エンジン日本仕様と同様、初期型が1,800ccのCA18DE/CA18DET型、後期型が2,000ccのSR20DE/SR20DET型)とが存在する北米仕様240SXは、現地ヘッドライト位置法規対応するため、フロントデザイン180SX同様のリトラクタブルライト採用している。こちらは1996年まで生産続行された。 他メーカーによる改造車として、光岡自動車S13型シルビアベースクラシックカーのようなボディ換装した初代ラ・セード発表している。 またユーザー私的改造として、180SXベースにフロントセクションをS13型シルビアのものに換装した通称シルエイティ(後に一部日産ディーラー正式に販売された)、逆にS13型シルビアベースにフロントセクションを180SXのものに換装したワンビア(アメリカ仕様においては保安基準の関係上、純正同様の使用になっていた)が存在するS13型シルビアボディは、ニュルブルクリンクにて開発中スカイラインGT-R (BNR32) をテストする際に、偽装ボディパネルとして使われた。

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