5代目 S8#/9#/10#型(1974年 - 1979年)
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「トヨタ・クラウン」の記事における「5代目 S8#/9#/10#型(1974年 - 1979年)」の解説
失敗作であった先代の曲線基調から、直線基調の重厚感を強調したスタイリングに改められ、キャッチフレーズも「美しい日本のクラウン」(1974年型)、「美しい日本の新しいクラウン」(1976年型)と、保守的なイメージをより強調するものとなった。ボディバリエーションはこれまでの4ドアセダン、2ドアハードトップ、ワゴン、バンに加えて、「4ドアピラードハードトップ」が加わった。2ドアハードトップと共通するデザインを持たせながらも、センターピラーを残すことで安全性に配慮。この代からセダンは法人ユーザー向け、4ドアピラードハードトップ、2ドアハードトップは個人ユーザー向けというまた、2.6 L車の最上級グレードに「ロイヤルサルーン(Royal Saloon)」のグレード名が初めて与えられた。 同時期の国産他車種の例に漏れず、排ガス規制に翻弄されたモデルである(車両型式も初期のうちはハードトップがS9#系、それ以外のモデルがS8#系であったが、排ガス規制に適合するうちにボディータイプに関係なくS10#系に統一されていった)。4輪ディスクブレーキの新採用(2600ロイヤルサルーン)、車速感応式パワーステアリング、世界初のオーバードライブ付き4速オートマチックなどの新装備が設定された。なお、先代から設定されたESC(ABS)は新設計となり、作動時のフィーリングを向上させている。 なおタクシー用の「スタンダード」は、当時まだ大型であったタクシーメーター対応インパネで、スピードメーターの左隣にタコグラフがビルトイン装着可能。吊り下げ式クーラーがオプション設定。カタログなどで使用された英字表記の『CROWN』ロゴは、この代からS170系まで同じ物が使われた。 1974年10月25日 - セダンが発売。この代より、リアナンバープレートをバンパー中央から車体側に、給油口の位置をテールランプの中央から車体側面に移設。先代同様スーパーサルーン以上とスーパーデラックス以下でセダンのみフロントグリルが異なる。 1974年11月 - 2ドアハードトップ、4ドアピラードハードトップ、ワゴン、バンが発売。 1976年11月 - マイナーチェンジでフロントグリル、テールランプ変更。 また、 上級指向ニーズに対応すべく、エクストラインテリアを採用した「スーパーサルーン・エクストラ」発売。4ドアハードトップに最上級グレード、ロイヤルサルーンが追加。 1978年2月 - マイナーチェンジ。スモールランブをウインカーの脇からヘッドライトの脇に移設。4ドアハードトップのヘッドランプ周りが大幅に変更された。セダンのフロントグリルの差別化は、グレード主体ではなく排気量主体となった。 コラムシフト車(ロイヤルサルーン、スーパーサルーンエクストラ)にはラウンジシートを採用。ハードトップにはデラックスをベースに、タコメーター、チェック柄部分ファブリックシート、ウッドステアリング・シフトノブ、アルミホイールが装備されスタイリッシュに仕上げた「デラックス・カスタムエディション」を設定。2ドアハードトップにロイヤルサルーンが追加。 1978年9月 - 2.2 Lディーゼル追加。 5代目の販売終了前月までの新車登録台数の累計は40万4699台。 4ドアセダン 後面(1974年型) バン 2000デラックス 霊柩車 後面
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