設定と実装済みの機能
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「Pokémon GO」の記事における「設定と実装済みの機能」の解説
ストーリー ゲーム中の世界には、不思議な生き物がたくさん生息している。これらの生き物は総称して「ポケモン」と呼ばれている。ポケモンGOの世界では、ウィロー博士という人物がこれらのポケモンを集めてさまざまな研究を行っている。ある日、プレイヤー(主人公)は、このウィロー博士に研究の手伝いを頼まれることになった。プレイヤーは、世界中の未知のポケモンをたくさん捕まえて図鑑に登録する、博士にポケモンを送るという壮大な目標をもって旅に出る。 プレイヤーはポケモントレーナーとなり、現実世界を歩いて探索し、ポケモンを捕獲・育成・バトル・交換などをすることができる。 ポケモンの捕獲 ゲーム内のあらゆる場所では、ポケモンと遭遇する場合がある。ポケモンが自分の近くに現れると、スマートフォンが振動して通知する。AR機能を利用しスマホのカメラ機能を作動させ、画面内に映る現実風景の上に重なるように現れたポケモンに対して、モンスターボールをスワイプして投げ、うまくポケモンに当たると捕獲できる。 昼と夜や四季の概念、場所によって出現率が変わるポケモンもいる。またカメラ機能を使えばポケモンを撮影することができる。新しいポケモンを捕まえると、ポケモン図鑑に登録される。ポケモン図鑑の説明文は『ポケットモンスター オメガルビー』のものが使われている。アップデートでポケモンを捕まえた場所を市区町村のレベルで記録できるようになり、どの地域で捕まえたかなどがわかるようになった。 ポケモンの育成、進化 ポケモンの強さを表す指標として、Combat Points(CP、コンバットポイント)がある。CPは、攻撃力、防御力、HP(ヒットポイント)とポケモンのレベルによって計算される。各ポケモンにはこうげき、ぼうぎょ、HPの3種類のパラメータを16段階で評価した、一般的に「個体値」と呼ばれる値が割り当てられており、同種同レベルのポケモンであっても、この個体値が高いほど強いポケモンとなる。レベルアップや進化によって個体値が変化することはない。また「アメ」や「ほしのすな」を使用してポケモンのCPをアップさせたり、ポケモンを進化させたりすることができる。ジョウト地方のポケモン追加後は一部のポケモンの進化には「たいようのいし」などの進化用アイテムが必要となる。 ゲーム内には「ポケモンのたまご」もあり、ユーザーが指定された距離を現実世界で歩くことで、たまごからふ化させることができる。たまごのふ化で手に入るポケモンは個体値が高めに設定されている。 育成に必要な「アメ」や「ほしのすな」はポケモンの捕獲、たまごのふ化などで手に入れることができる。 トレーナーレベル トレーナーレベルは、トレーナーの強さを大まかに表す指標である。トレーナーレベルを上げるには、ポケモンを捕まえる、ポケストップを回す、レイドバトルで勝利するなどの行動でもらえるXPを一定値までためることが必要となる。トレーナーレベルが高くなると、「スーパーボール」や「ハイパーボール」、「すごいキズぐすり」など高性能なアイテムがアンロックされる。さらにポケモンの強化上限を引き上げたり、高いCPの野生ポケモンが出現しやすくなる(レベル30で上限に達する)。トレーナーレベルは1から始まり、上限は配信開始当初はレベル40であったが、2020年12月にレベル50に引き上げられた。ただし、レベル41以上へのレベルアップには指定されたタスクのクリアが必要となる。 ポケストップ ポケストップは、さまざまなアイテムを補給できる拠点である。マップ上のあらゆる場所(名所旧跡・有名なモニュメントなど)に配置されており、モンスターボールや回復アイテムなどの道具が無料で手に入る。 ポケストップの位置情報やその名称は、Ingressのポータルのデータが流用されている。 ポケストップにルアーモジュールを使うことで、30分間ポケモンを引き寄せる効果を得ることができる。この効果はルアーモジュールを使った人以外の人たちも受けることができる。 チームシステム トレーナーレベルが5以上になると、ゲーム内の3つのいずれかのチームに加入できる。チーム名とチームリーダーは、「チーム ヴァーラー(赤)/チームリーダー キャンデラ (Candela)」、「チーム ミスティック(青)/チームリーダー ブランシェ (Blanche)」、「チーム インスティンクト(黄)/チームリーダー スパーク (Spark)」の3つがある。チームリーダーはシルエットのみだったが公式にチームリーダー名とビジュアルが公開された。この3つのいずれかのチームに所属すると、トレーナーはそのチームの一員として味方ジムの防衛や、相手ジムの攻撃などの活動に参加できる(後述)。 ジム ジムは、自分のポケモンと相手チームのポケモン同士で試合ができるバトル拠点である。ゲーム内では、さまざまな場所にジムが配置されている。 ジムは占有チームによって色分けされており、反対に誰も属していないジムは「無所属のジム」という状態になる。この「無所属のジム」にプレイヤーのポケモンを配置した場合、プレイヤーが参加している味方チームのものとなる。ジムを獲得した味方チームは、協力してこの「ジム」を守らなければならない。また相手チームがすでに「ジム」を占拠している場合は、そこにジムバトルを仕掛けてジムを奪うこともできる。ジムバトルではポケモンが持つ2つまたは3つのわざを使って、相手のポケモンと戦う。相手のポケモンからの攻撃は、画面を左右にスワイプして避けることも可能。バトルに勝利すると相手の「ジム」の名声の値が下がっていき、ゼロになると「無所属のジム」になる。味方チームの「ジム」では、「ジム」に配置されたポケモンとトレーニングすることができ、「名声」の値と「ジム」のレベルを上げることができた(2017年6月23日廃止、後述)。「ジム」のレベルが上がると、より多くのトレーナーが「ジム」に所属し、ポケモンを配置できるようになる。1人のトレーナーが1つのジムに配置できるポケモンは1匹のみである。 味方ジムを防衛し続けると、チームリーダーから最短で21時間ごとにポケコイン(1ジムにつき10コイン)などの報酬を獲得できたが、後述のシステム変更によって報酬のシステムも改められた。 2017年6月1日、ジムのシステムが変更され、トレーニング機能がなくなり、1つのジムに早いもの順に6匹まで配置でき、同種のポケモンは配置できなくなった。 ジムに配置されたポケモンには「やる気」が新設され、バトルでの敗北や時間の経過とともに減っていき、0になるとジムから退場する。やる気はきのみを与えることで回復する。中でも「きんのズリのみ」というアイテムを使うと、やる気を1度にすべて回復することができる。 ジム防衛の報酬は10分につき1コインで、1日50コインが上限となる。 ジムバッジが新設され、ジム防衛やレイドによってバッジのランクが無→銅→銀→金とアップする。 ジムにフォトディスクが設置され、ジムバッジのランクに応じた数のアイテムが得られる。 タイプ ポケモンのタイプは『ポケットモンスター オメガルビー・アルファサファイア』のものが使われている。 タイプの相性は基本的にゲーム本編と同じだが、ポケモンGOでは「効果がないようだ…」は存在せず、「効果は今ひとつだ」となっている。 相性による与ダメージの倍率はバツグンが1.6倍、2タイプを持つポケモンに対して、両タイプともバツグンが2.56倍、今ひとつが0.625倍、本編で無効は0.390625倍、ポケモンのタイプとわざのタイプが一致しているときは1.2倍(タイプ相性倍率再改定後の数値)。 メダル ゲーム内にはさまざまなチャレンジがあり、達成すると「メダル」を入手できる。獲得したメダルは、プロフィール画面で見ることができる。またメダルのランクアップによって、そのメダルに対応したタイプのポケモンが捕まえやすくなったり、新しい服飾アイテムが購入可能になったりする。 ポケコイン 有料アイテム。経験値を2倍にする「しあわせタマゴ」やポケモンの出現率をアップする「おこう」など、ゲームを有利に進めることのできるアイテムを購入できる。 ポケモンを調べてもらう ポケモンの強さを評価してくれる機能でチームリーダー(キャンデラ、ブランシェ、スパーク)が教えてくれる。 相棒ポケモン 持っているポケモンから相棒を選ぶことができ、一緒に歩くことでそのポケモンのアメをボーナスとして手に入れることができる。相棒は変更可能。 デイリーボーナス 毎日ポケモンを捕まえたり、ポケストップを訪れたりするとボーナスとしてXPやほしのすな、特定のポケモンの進化に必要な道具などがもらえる。 新種ポケモンの追加 ポケモンの追加の仕方にもいろいろある。リリース当初はカントー地方のポケモンのみが登場していたが、メタモンについては「へんしん」という特殊なわざを持っていることから遅れて単体で追加された。ジョウト地方のポケモンが追加されたときには、まずは2016年12月にカントー地方のポケモンの進化前をメインとしたベイビィポケモンの卵という形で追加され、その後、2017年2月17日にすべてのジョウト地方のポケモンが追加された。その後、ホウエン地方のポケモンもほぼ実装され、さらに2018年11月15日にはシンオウ地方のポケモンも一部実装された。その後2019年7月28日にイッシュ地方のポケモンの実装も始まった。2020年12月2日にカロス地方のポケモンの実装も始まり、ゲーム内のイベントに合わせて順次追加されている。 レイドバトル 2017年7月23日に実装。ジムに「ボスポケモン」と呼ばれるレイドボスが現れ、ジムを占拠する。これに対して最大20人のチームを組み挑戦し、勝利することでボスポケモンを捕獲するチャンスとボーナスアイテムを入手することができる。 ボスの強さ(難易度)は、実装当初は1~5の5段階で設定され、強いボスを倒すほどボーナスアイテムの量が増え、珍しいアイテムが出やすくなる。また、5は伝説のポケモンが出現する。後述するメガレイド追加後は難易度が1・3・5とメガレイドの4段階に整理され、報酬は2・4・5準拠となった。EXレイド ミュウツーなどのより強いポケモンが登場するが、公式パートナーや公園のジムでのレイドバトルにより多く勝利しているなどの条件を満たし、場所と時間が指定された招待状が送られた場合にのみ参加ができる。新型コロナウイルスの影響により、2020年3月16日開催分を最後に休止となっている。 メガレイド 2020年8月28日に追加。メガシンカしたポケモンを相手にバトルを行なう。勝利後はボーナスアイテムに加え、本作においてポケモンのメガシンカに必要となる「メガエナジー」が入手できる。 Apple Watch対応 2016年12月23日にApple Watchにも対応した。これによりポケストップでのアイテム獲得やポケモン出現時の通知などPokémon GO Plusと同等の機能が提供されるほか、タマゴの孵化やメダル獲得の通知もされ、Apple Watchの画面上での操作が可能になり、さらに移動距離・プレイ時間・消費カロリー・獲得アイテムも画面上で確認可能となっていた。 2019年6月いっぱいで対応を終了した。 天気連動機能 2017年12月6日、ホウエン地方のポケモンの実装と同時に天気連動機能が発表された。この機能は現実の天気と連動し、特定のタイプをもつポケモンの出現率が上がったり、ポケモンのわざの威力が上がったりするなどが起こる。たとえば、ポケモンの出現率に関しては、現実で雨の場合にはゲーム内も雨になり、水タイプのポケモンが出やすくなる。ポケモンのわざに関しては、たとえば晴天の場合にはほのおタイプのわざ「ほのおのうず」などの威力が上がり、与えるダメージが増大する。 気象データはアメリカのAccuWeatherが提供している。 ポケモンリサーチ ゲーム内のお題(タスク)をクリアすることで報酬がもらえる。フィールドリサーチ ポケストップを回すことで入手することができるほか、1日1回自動的に入手ができるボーナスタスクが存在する。タスクをクリアすることで1日に1個スタンプが入手でき、7個のスタンプが貯まることで「大発見」と称した、報酬の入手と月替わりで決まっているポケモンを捕獲することができる。 スペシャルリサーチ ウィロー博士からの調査依頼を受ける形で、難易度が高い複数のタスクをクリアすることでストーリーが進行し、最終的には貴重な報酬が入手できる。ミュウやセレビィなどの幻のポケモンはこの報酬の1つとして出現する。 タイムチャレンジ イベント期間中にのみ設定されるタスク群。期間が終わるとクリアの有無に関わらず自動的に消滅する。 レベルアップチャレンジ トレーナーレベルが40以上のときに、レベルアップに必要なタスク群。 コミュニティ・デイ 2018年に実装された。ある特定のポケモンが大量発生するイベント。毎月1回、特定の時間帯だけ、週末に開催されている。 イベント中はアイテムの効果時間が延長され、さらにXPもしくはほしのすながボーナスにより多く獲得できるようになるが、プレイヤーのアクセスが集中して通信障害が発生するケースが毎回のように起こり、問題になっている。 フレンド機能・ポケモン交換 2018年6月18日にフレンド機能実装。フレンド機能はギフティングやポケモン交換ができる。フレンドと協力プレイや交換などをすると仲良し度が知り合い→友達→親友→大親友と上がっていき、バトルでの戦いが有利になるなどさまざまなボーナスが発生する。 いつでも冒険モード Pokémon Go PlusやApple Watchと未連携でポケモンGOを起動していなくても、歩行距離を計測し、相棒ポケモンのアメを獲得したり、卵をかえしたりすることができるモード。 メインシリーズとの連動 任天堂のハードで展開されているメインシリーズとの連動は運用開始前から計画されており、2016年6月15日(PST)に開催されたE3 2016のトークイベントにて2016年11月18日に発売が予定されていたニンテンドー3DS用ソフト『ポケットモンスター サン・ムーン』との連動予定が公表されていた。しかし『サン・ムーン』での連携は結果的に実現せず、2018年11月16日に発売された『ポケットモンスター Let's Go! ピカチュウ・Let's Go! イーブイ』にて、『赤緑』に登場する151種類のポケモンとそのリージョンフォームのみゲーム本編に連れて行ける形で正式な提供を開始することとなった。 また、2019年11月15日に発売された『ポケットモンスター ソード・シールド』とは2020年11月11日以降、『Pokémon HOME』を介してゲーム本編に連れていけるようになった。 『ポケットモンスター Let's Go! ピカチュウ・Let's Go! イーブイ』との連携機能 本作品とNintendo Switch用ゲーム『Let's Go! ピカチュウ・Let's Go! イーブイ』とを連携させることで、本作品で捕まえたカントー地方のポケモンを『Let's Go! ピカチュウ・Let's Go! イーブイ』に連れてくることが可能で、同作内で送られてきたポケモンを使うことが可能になるほか、本作側でも「ふしぎなはこ」というアイテムがもらえる。。また同作品専用コントローラー「モンスターボール Plus」も後述の「Pokémon GO Plus」と同様の本作品との連携機能を使うことができる。 『Pokémon HOME』との連携機能 ポケモンGOをニンテンドーアカウントとリンクさせることで、本作で捕まえたポケモンを『Pokémon HOME』経由で『ポケットモンスター ソード・シールド』に連れていくことができる。『ピカブイ』のケースと同様、本作側では「ふしぎなはこ」というアイテムがもらえる。 対戦機能「トレーナーバトル」(13歳以上) 近くにいるトレーナー・フレンド(仲良し度が親友以上ならネット対戦可能)・CPU(チームリーダー)と対戦が出来る。ポケモンGOは野外で遊ぶゲームのため、本家ポケモンゲームの対戦のシステムを採用した場合、時間がかかってしまう。そこで、手軽に対戦できるようにジム戦に改良を加えた対戦方式を採用している。制限時間は4分30秒、3匹のポケモンをお互いが一体ずつ繰り出して戦う。1人2回使える「シールド」で攻撃を防いだり、「ほしのすな」や「ポケモンのアメ」を使って新たに2つ目の「スペシャルアタック」を追加したりできる。リーグは3種類(スーパーリーグ:CP1500以下、ハイパーリーグ:CP2500以下、マスターリーグ:CP制限なし)ある。対戦の報酬には「シンオウの石」などがあるが、負けても報酬はもらえるようになっている。対戦については本家のように真剣な対戦ではなく、初心者にも楽しんでもらえるような仕組みにしている。Nianticのプレス発表会によると「トレーナーバトル」はまだ初期段階であり今後改良や機能追加は予定されている。
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