製材
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/15 21:51 UTC 版)
製材(せいざい)は、第1義には、伐採した木を角材や板材に加工すること[1][2][3][4][5][6][7][注 1](用例:製材工[3]、製材所[1]、製材業[2])。第2義には、丸太や原木を切削加工して寸法を調整した木材製品をいう[1][2][4][5][6][7]。また、原木や大型の木材から必要な寸法・品質の木材を製材することを、古来の日本語では、動詞で「木取/木取る(きどる)[注 2]」、名詞で「木取/木取り(きどり)[注 3]」という[8][9]。あるいはまた、伐採前の木や伐採した後の簡単な始末を施しただけの木材を指す「原木(げんぼく)」[10]の対義語として、その後の工程として製材された木材を意味する言い回しとして「製材品( - ひん)」がある[注 4]。
注釈
- ^ 史料における用例:宮嶋資夫『金』(1926年刊)一七「製材(セイザイ)工は重さうなその木材を巧にさばいて」[3]
- ^ 史料における用例:松平家忠『家忠日記』文祿2年(1593年)6月5日「江戸にたて候こさしき木取候」[8]
- ^ 史料における用例:俳諧撰集『曠野』(1689年刊)二「月花の初めは琵琶の木どり哉 ──釣雪」[8]
- ^ 第2義として上述したように「製材」のままでその意味をもつが、添える「品」が限定詞的に働く。
- ^ 「サーイング」の外来語化は確認できない。「ソーイング」は日本語では「縫製」を意味する "sewing" が外来語として固定化しているため、「製材」の意味で用いられる可能性は低い。
- ^ 『デジタル大辞泉』、『大辞林』第3版. “帯鋸盤”. コトバンク. 2019年12月17日閲覧。
- ^ フォレ (Forez) はフランスの旧州であり,現代のロワール県の中央部、および、オート=ロワール県とピュイ=ド=ドーム県の一部に相当する地域。
- ^ 『精選版 日本国語大辞典』. “丸鋸盤”. コトバンク. 2019年12月17日閲覧。
- ^ 史料における用例:『中外商業新報』1906年(明治39年)8月31日「鉄道に三百五十万円、製材所設置費に百万円、其他の経費五十万円」[13]
出典
- ^ a b c 小学館『デジタル大辞泉』. “製材”. コトバンク. 2019年12月16日閲覧。
- ^ a b c 三省堂『大辞林』第3版. “製材”. コトバンク. 2019年12月16日閲覧。
- ^ a b c 小学館『精選版 日本国語大辞典』. “製材”. コトバンク. 2019年12月16日閲覧。
- ^ a b 『ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典』. “製材”. コトバンク. 2019年12月16日閲覧。
- ^ a b c 山岸清隆、小学館『日本大百科全書(ニッポニカ)』. “製材”. コトバンク. 2019年12月16日閲覧。
- ^ a b 平凡社『百科事典マイペディア』. “製材”. コトバンク. 2019年12月16日閲覧。
- ^ a b c d 平凡社『世界大百科事典』第2版. “製材”. コトバンク. 2019年12月16日閲覧。
- ^ a b c 小学館『精選版 日本国語大辞典』. “木取”. コトバンク. 2019年12月16日閲覧。
- ^ “木取り”. コトバンク. 2019年12月16日閲覧。
- ^ 『ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典』、『デジタル大辞泉』、『精選版 日本国語大辞典』. “原木”. コトバンク. 2019年12月17日閲覧。
- ^ a b c d e 小学館『プログレッシブ英和中辞典』第3版. “製材”. コトバンク. 2019年12月16日閲覧。
- ^ 平凡社『世界大百科事典』第2版. “sawing”. コトバンク. 2019年12月16日閲覧。
- ^ a b 小学館『精選版 日本国語大辞典』. “製材所”. コトバンク. 2019年12月16日閲覧。
- ^ 加茂市教育委員会市史編纂室 (2000年10月). “『かも市史だより』平成12年10月号” (PDF). 公式ウェブサイト. 加茂市. 2019年12月17日閲覧。
- ^ 日外アソシエーツ編集部 編『日本災害史事典 1868-2009』日外アソシエーツ、2010年9月27日、96頁。ISBN 9784816922749。
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