裲襠とは? わかりやすく解説

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うち‐かけ【打(ち)掛(け)/裲襠】

読み方:うちかけ

《他の衣類の上から打ち掛けて着るところから

着流し重ね小袖の上羽織って着る小袖近世の武家女性の礼服公家場合掻取(かいどり)と呼んで用い町家でも、時に拝領称して式服用いた現代では婚礼衣装用いる。

朝廷儀式のとき、武官束帯の上着用したもの。長方形の錦(にしき)の中央にある穴に頭を入れ胸部背部当てて着る貫頭衣。裲襠(りょうとう)。

舞楽装束の一。形は2㋐に似る。蘭陵王(らんりょうおう)・納曽利(なそり)などの走り舞などに用いる。

打ち掛け囲碁で、勝負つかないまま、双方合意対局をいったん中断すること。


りょう‐とう〔リヤウタウ〕【××襠】

読み方:りょうとう

打ち掛け2


裲襠

読み方:ウチカケ(uchikake)

昔、朝廷儀式の時、武官が袍の上着用した衣服


裲襠

読み方:ウチカケ(uchikake)

上にうちかけて着る衣服の意、布帛製の鎧などにもいう。

別名 打懸打掛打掛小袖(うちかけこそで)、重小袖(かさねこそで)、掻取(かいどり)


裲襠

読み方:リョウトウ(ryoutou)

古代武官衣服一種


裲襠

作者壺井栄

収載図書壺井栄全集 7
出版社文泉堂出版
刊行年月1998.6


裲襠

読み方:しかけ

  1. 女郎が帯を締めたる上に、うちかけて着る小袖をいふ。「赤い-」。(二)転じて女郎のこと。

分類 東京

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裲襠

読み方:ウチカケ(uchikake)

作者 壷井栄

初出 昭和30年

ジャンル 小説


裲襠

読み方:ウチカケ(uchikake)

作者 和田伝

初出 昭和37年

ジャンル 小説


裲襠

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/01 15:45 UTC 版)

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走り舞「蘭陵王」での毛縁裲襠(北海道護國神社 奉納舞楽)

裲襠(りょうとう、うちかけ)とは、古来、儀式の時に武官が礼服の上に着用した貫頭衣型の衣服[1]。中央にある穴にを通す形となり、胸部と背部に当てて着用し、上からを締める。類似した衣装を舞楽でも使用し、舞楽装束の一つも指す[1]

概要

令義解』には裲襠について記載があり「謂、一片当背、一片当胸、故曰(ゆえにいう)裲襠也。」と記され、現代の様式と大きくは変わっていない。裲襠はいわゆる貫頭衣で、主に長方形に仕立てた布帛類の中央に空白を作り、そこに頭を通して着る衣服のことである。平安時代中期の漢和辞書である『和名類聚抄』では訓読みで「うちかけ」としている。

本来は上半身を保護する目的で着用する衣服、次いで上半身に身に付けるのような防具類であったが、次第に威儀を示す趣向を持ち、刺繍をほどこしたり(にしき)を用いる衣装に発展したと考えられている[2]

律令

養老律令』の衣服令では「衛府の督佐は繍(ぬいもの)の裲襠、兵衛督の督佐は雲錦の裲襠を位襖(いおう)の上に加える」とあり、続いて「会集の日などには、衛府の督佐は錦の裲襠を位襖の上に加える」といった規定をしている[2]

天皇行幸の際は、近衛府に属する駕輿丁(かよちょう、鳳輦を担ぐ役割の者)も単衣の衣服である布衫(ふさん)の上に布製の裲襠を着用した。

舞楽

走り舞「抜頭」での毛縁裲襠(氷室神社例祭 夕座舞楽)

舞楽装束で着る裲襠は舞の種類で大別でき、1つは武器類を持って舞う「武の舞」[3]で着る金襴縁、もう1つは軽快なリズムで走るように舞う「走り舞(走り物)」[4]で着る毛縁の2つが代表的である。

  1. 金襴縁(きんらんべり)は、錦の生地に縁取りは金襴をほどこす。主に武の舞で使用するが、曲によっては唐獅子などの文様で飾った蛮絵装束となり、裲襠は用いない。
  2. 毛縁(けべり)は錦か唐織の生地に、縁取りは生糸麻糸を束ねた飾りを囲むようにめぐらす。元々は毛皮を縁に付け加えていたが、時代の経過と共に房飾りの装飾が定着したと見られている[2]。主に走り舞で使用する。

美術品

平安時代末期の「扇面法華経冊子」、鎌倉時代の「春日権現験記絵巻」には、裲襠装束を身に着け舞に興じる様子が描かれている。

高野山天野社(現:丹生都比売神社)が所有していた裲襠。墨書銘に「永和四年(1378年)三月十六日」とあり、金襴は元 (王朝)後期の品を輸入して製作したと見立てられている。南北朝時代の現存品。

  • 紺地金襴牡丹模様裲襠(東京国立博物館蔵)

高野山天野社(現:丹生都比売神社)が所有していた童子用の装束。墨書銘に「永和四年(1378年)三月十六日」とありその年代の裲襠ともされるが、後の享徳3年(1454年)に新調した多量品の一つとの見解もある[5]。いずれにしても14世紀 - 15世紀室町時代の現存品となる。保存状態が良く、工芸や服飾史の資料と価値が高い[5]

  • 還城楽裲襠 舞楽装束(東京国立博物館蔵)

江戸時代の現存品。走り舞の「還城楽」で使用した裲襠。

  • 貴徳裲襠 茶地丸文唐草模様唐織(東京国立博物館蔵)

江戸時代(19世紀)の現存品。走り舞の「貴徳」で使用した裲襠。

脚注

  1. ^ a b 大辞林 第三版「裲襠(りょうとう)」 三省堂 2015年10月16日閲覧
  2. ^ a b c 日本大百科全書「裲襠(りょうとう)」 小学館 2015年10月16日閲覧
  3. ^ デジタル大辞泉「ぶ‐の‐まい(武の舞)」 小学館 2015年10月16日閲覧
  4. ^ 大辞林 第三版「はしりまい(走り舞)」 三省堂 2015年10月16日閲覧
  5. ^ a b 「舞楽装束類, 天野社伝来(美術工芸品, 和歌山県)」 国指定文化財データベース 2015年10月17日閲覧

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