蛮絵装束
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/12/03 19:41 UTC 版)
蛮絵装束(ばんえしょうぞく)とは、雅楽の装束の一つ。「続教訓抄」「體源抄」に拠れば、興福寺で催された常楽会で喪服として着用され、やがて雅楽の装束として定着していったという。
概要
かつては衛府の官人達が楽人、舞人を兼任しており、彼らの制服であった蛮絵袍が、舞楽装束となって、蛮絵装束が誕生した。装束の色は右舞が萌黄、縹色、黄色、左舞が紫を基調とする。
蛮絵とは袍の部分に描かれている一対の向い獅子の文様を指す。中右記によれば、獅子の文様は近衛府のもので、兵衛府は鴛、衛門府は熊など、六衛府各々によって、蛮絵に描かれている動物は異なるという。
左舞では五常楽、春庭花、喜春楽、桃李花、央宮楽、一鼓に、右舞では白浜、登天楽、敷手、長保楽を舞う際に着用される。
装束の構成
- 巻纓冠
- 老懸
- 蛮絵袍
- 下襲
- 表袴
- 大口袴
- 石帯
- 糸草鞋
- 笏
参考文献
蛮絵装束
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/11/08 12:59 UTC 版)
随人という下級武官の衣装の褐衣(かちえ/胸に蛮絵を墨で描いた動きやすい装束)に準じる。巻纓冠(けんえいかん/纓と言う後ろの飾りを巻き上げた冠)をかぶる。
※この「蛮絵装束」の解説は、「常装束」の解説の一部です。
「蛮絵装束」を含む「常装束」の記事については、「常装束」の概要を参照ください。
- 蛮絵装束のページへのリンク