體源抄とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > デジタル大辞泉 > 體源抄の意味・解説 

たいげんしょう〔タイゲンセウ〕【体源抄】

読み方:たいげんしょう

室町時代雅楽書。13巻豊原統秋(とよはらのむねあき)著。永正9年1512成立雅楽秘伝楽器伝来などについて和漢の書を広く引用し記述したもの。


体源抄

読み方:タイゲンショウ(taigenshou)

分野 音楽書(雅楽)

年代 室町後期

作者 豊原統秋


體源抄

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/11/19 09:30 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動

體源抄』(たいげんしょう)は、室町時代雅楽家豊原統秋が編纂した楽書。永正9年(1512年)成立。3巻、10巻、13巻には永正13年(1516年)に加筆された形跡がある。書名の由来は作者の苗字であり、「體」「源」の文字のに苗字の「豊原」が隠されている。原本は万治4年1月15日1661年2月14日)の内裏火災で焼失したが、東北大学狩野文庫本を底本として山田孝雄が校合、翻刻したものが『日本古典全集』に収録されている。『教訓抄』・『楽家録』と並び、三大楽書の一つとされる。

概要

15世紀後半に起こった応仁の乱によって京都は灰燼に帰し、多くの文化財が失われると共に京の文化は衰退した。雅楽も断絶の危機に瀕し、統秋にを教わった後柏原天皇も、統秋に宛てた宸翰の中で、その断絶を懸念している。そのような世情の中で、統秋は雅楽を後世に伝承する方法を模索し、『體源抄』の執筆に取り掛かった。

内容は項目によって繁簡の差はあれど雅楽全般に渡って細緻に記述され、『詩経』・『源氏物語』・『十訓抄』・『古今著聞集』・『入木抄』など、古書からの引用も多い。統秋は雅楽のみならず、書道、香道、宗教、文学などに広く精通しており、その方面に関する記述も豊富である。

後世に書かれた『楽家録』と比較すると、文体が雑駁な面もあるが、その楽家録を書いた安倍季尚も、楽家録執筆の際に本書を参考、模範としており、雅楽研究の上で必読の書と言われる。

構成

『體源抄』は13巻785ヶ条の条項から成る。1巻は序文と笙他雅楽の総論、2巻、3巻は楽曲論、4巻は笙に関する記事とその譜面、5巻は吹物、6巻、7巻は打物、8巻は弾物とそれぞれに楽器に関する記事、9巻は舞、10巻は歌、11巻は管弦と御遊の作法、12巻は舞楽曲補遺、13巻は雅楽家の系図を記す。

参考文献



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「體源抄」の関連用語

體源抄のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



體源抄のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの體源抄 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS