日本の恋愛の歴史とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > 日本の恋愛の歴史の意味・解説 

日本の恋愛の歴史

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/31 07:47 UTC 版)

恋愛」の記事における「日本の恋愛の歴史」の解説

日本では古くから恋は和歌文学主要な題材である。 『万葉集』の「相聞歌」や『古今和歌集』に恋歌見出すことができる。相聞中でも特に傑作評価されることが多い2つ挙げるあかねさす 紫野行き 標野行き 野守見ずや 君が袖振る — 額田王巻120紫草の にほへる妹を憎くあらば 人妻ゆゑにわれ恋ひめやも — 大海人皇子巻121) また物語文学においても『伊勢物語』や『源氏物語』など、貴族恋模様描いた作品多数ある。この時代、男が女の元へと通う「通い婚」が通例であり、男女時間作って愛を育んだ後、女側の親が結婚承諾して夫婦となった平安時代男女倫理は(後の封建時代比べて)まだ自由(別の言い方をすれば「おおらか」「だらしない」)であった貴族男性複数女性並行的に関係を持ちある男の子あちらこちら女性の腹から生まれることが一般的、またある女性産んだ子の父親が一体誰なのかわからない(周囲の人にも、時には産んだ女性自身にも)ということ多かったこうした男女倫理変わったのは封建時代になってからである。平安時代貴族のような男女倫理では、世の中乱れ乱れてしまう。 関東名門豪族の娘北条政子は、親の決めた相手拒否し一族命運をかけ、自分惚れた源頼朝相手選んだ。が、源頼朝のほうは京の貴族習慣を身につけていて(最初考え甘くそうした貴族風の男女関係そのまま自分婚姻にも持ちこみ他の女性たちとも関係を持とうとしたが、政子はそれを許しはしなかった。二人互いに強力なパートナーとなり、政子関東における人脈力や人心掌握力を駆使し鎌倉幕府盛り立て頼朝一流の男に押し上げた中世頃には、仏教戒律のひとつの女犯に関するもの(不淫戒)の影響見受けられ、とくに男性社会側から恋愛危険視する(あるいは距離を置くべき対象としてとらえる)傾向生じた権門体制維持する手段として男性賦役租税対象とされる一方女性財産ととらえ、交換贈与対象とする傾向確認され恋愛社会秩序破綻させる可能性のあるものとして否定的にとらえる傾向生じた。この傾向江戸時代儒教文化にも受け継がれ女大学みられる恋愛限定的にとらえる倫理観や、家族制度社会規範対す献身称揚する文化継承された。 明治時代には中流階級では家制度による親が結婚相手決めお見合い結婚多かった男性にとっては結婚少なくとも法律上結婚後の自由な恋愛性愛禁ずるものではなく地位ある男性が配偶者以外に愛人を持つことはしばし見られた。社会既婚男性未婚女性交際することには寛容であったが、既婚女性愛人を持つことは法律上許されなかった(姦通罪)。 明治から大正にかけて、文化人中心としてロマン主義影響もあって、恋愛結婚理想的なものとの認識広まり大正時代には恋愛結婚憧れ女性と、保守的な親との間で葛藤がおこることもあった。 日本女性昭和時代から、恋愛小説読みふけったり、お神籤引いてその恋愛に関する文章文言ひとつひとつ一喜一憂したり、占い師恋愛相談をしてみたり、恋愛成就お守り買ってみたり、ということさかんにし、令和でもそれは続いている。だが、日本男性のほとんどは、それらのことは(昭和時代でも平成時代でも)一切せず、一般にそういったことには興味が無い[要出典]。 高度経済成長期以降は、恋愛結婚大衆化により、恋愛普通の男であれば誰でもできる・すべきものだという風潮広がったまた、1980年代後半から1990年代初頭バブル景気日本では恋愛消費行動重視される傾向があったとされ、「この時(イベント)にデートするならばここ(流行の店など)」「何度目のデートならどこにいく」というようなマニュアル的な恋愛女性誌男性向け情報誌トレンディドラマなどで盛んにもてはやされた[要出典]。 現代では、親の意向にのみ基づいたお見合い結婚割合はかなり少なく夫婦の間の愛情重視する恋愛結婚大多数となり、お見合い結婚であっても本人意向尊重するものが多くなった。 いっぽう恋愛世界で格差社会化が進んでいるとし、「恋愛資本主義」、恋愛資本による「魅力格差」、「恋愛格差」などという言葉用いられている。このような情勢のなかで恋愛性交渉経験したとがない中年層増加しつつあると分析する者もいる。また、世の中に「モノ」が大量に溢れる中で、カップル低俗化が指摘されることも増えた次第日本男性女性興味を示さなくなり(あるいは日本女性というのは、自分恋愛対象にするほどの価値はない、と若い日本男性冷静に冷めて判断するようになり)[要出典]、2006年には「草食系」という用語で、そうした恋愛への意欲感じない男性呼ばれるようになった近年若い男女恋愛離れ叫ばれており、日本テレビはその例として「交際相手欲しい」と答えた新成人割合2000年男性が91.6%、女性が88.5%だったのに対し2016年男性が63.8%、女性が64.2%だったこと、実際に交際相手がいる新成人1996年50%だったのに対し2016年は26.2%だったことを挙げている。恋愛離れ原因として、非正規雇用の増加ソーシャル・ネットワーキング・サービスSNS)の普及などが挙げられている。マーケティングライターの牛窪恵は「非正規雇用年収が低い男性は『どうせ自分なんか』と自己肯定感低く自分から女性に声をかけようとしない」と分析少子化ジャーナリスト白河桃子は「女性出産考えると、ある程度収入のある人と結婚したい考え相手完璧さ求めるため、恋愛結婚慎重になる」と分析している。教育評論家尾木直樹恋愛離れ原因SNS普及とし、「SNS普及全てバーチャルになってしまい、若者精神的な成熟だけでなく、身体的性的な成熟遅れている」と分析している。一方若者恋愛離れは嘘であるとの指摘もある。東洋経済新報社婚約者恋人がいる者の割合1982年から2015年まで推移挙げ、「1980年代水準戻っただけ」と指摘している他、草食系男子増加も嘘であるとしている。 ネットゲーム動画編集ソフトなどデジタル化された空間では人間音声身振り手振りなどのコミュニケーションの中で不可避的に不自然さ含まれる部分除去されており理想人物像現実離れをした相手を望む様になっている。また、恋愛をした時にモチベーションが高まるメカニズムに対して研究進み恋愛をしている時にのみ起こり得る脳内神経細胞変化人工的に作り出し活動力向上させる方法発明されつつある[要出典]。

※この「日本の恋愛の歴史」の解説は、「恋愛」の解説の一部です。
「日本の恋愛の歴史」を含む「恋愛」の記事については、「恋愛」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「日本の恋愛の歴史」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「日本の恋愛の歴史」の関連用語

1
2% |||||

日本の恋愛の歴史のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



日本の恋愛の歴史のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの恋愛 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS