六参謀
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/09 09:50 UTC 版)
「我間乱〜GAMARAN〜」の記事における「六参謀」の解説
陣介の直下に位置する無宝流の幹部たち。元・大亀流3名と、他流の武芸者3名の計6名で構成される。 九条 麻里央(くじょう まりお) 参謀長。元・大亀流で、陣介の右腕的存在。陣介以外でただ一人、大亀流五行の技を全て極めたとされる男。真ノ丞とは互いの実力と人格を認め合った仲だった。普段こそ落ち着いた物腰だが、本性は粗野で残忍な性格である。可偉からは「自信過剰」と評されており、事実可偉や善丸など格下とされる相手を侮っている節がある。 無宝流を裏切っていた黒幕の一人であり、剣に代わる新たな権力を手に入れようとしていた。最終決戦において裏切りが露呈し可偉と対峙する。一度は追い詰められるが、伏兵の奇襲で可偉を戦闘不能に追い込む。 続いて可偉を庇った善丸とも戦闘になるが、善丸の予想外の成長に意表を突かれ、左目を切り裂かれた上に刀も折られ降伏を迫られる。その後も動けない可偉の命を盾にした奇襲を善丸に仕掛け、庇った可偉に致命傷を負わせるも、このことで善丸を激昂させてしまい、定長と脇差との間合いの不利や左目を失ったことによって斬撃が見切れなくなったことが災いし、腹部を斬り裂かれ死亡した。 一ノ瀬 可偉(いちのせ カイ) 元・大亀流で善丸の兄。23歳。粗暴な弟に似つかない柔和な物腰だが、陣介の野心に共感し大亀流を裏切った。善丸を凌ぐ定長の使い手であり、自分を倒すため5年間修行を積んできた彼をも容易く圧倒してみせたり、片腕だけでも両腕のときと遜色なく定長を扱うなど、無宝流の中でも五指に入るほどの実力を持つ。無宝流入りした後も善丸を兄として気に掛けている一方で、実家では落ちこぼれだった彼を見下している。 無宝流の裏切り者を調査しており、最終決戦において黒幕の一人である九条と対峙する。一進一退の戦闘を繰り広げ一度は九条を追い詰めるも、奇襲を受け両肩を負傷してしまい戦闘不能となる。その後、九条から奇襲を受けた善丸を庇うために自らの体を盾にし致命傷を負い、最期に善丸の剣を受ける約束を果たせないことへの謝罪と、善丸が想像を遥かに超えた剣士へ成長したことへの喜びを言い残し、善丸に看取られながら死亡した。 村雨 利虎(ムラサメ リコ) 元・大亀流。口は悪いが義理人情に厚く、部下たちからも慕われている好漢。武術の動きや技への探求心が強く、その理論をもとに構築した絶対防御術「鉤ノ灯籠(かぎのとうろう)」を極めている。その守備力は、大亀流時代の弟子同士の立会いでほとんど一本を取られたことがなかったほどの鉄壁を誇る。自分の出身流派である大亀流の技を知り尽くしており、同じ大亀流である我間たちにとっては天敵と呼べる存在である。 幼少期に親に捨てられていたところを陣介に拾い育てられた過去を持ち、伊織と同じく陣介を実の父のように慕っている。かつては我間や善丸のよき兄貴分であり、いつかは陣介の大亀流を日本一の流派にすることを夢見ていた。しかし、のちに大亀流を捨て覇道を歩もうとする陣介に誘われ、迷いを抱えつつも彼に従うことを選ぶ。現在でも大亀流への未練を断ち切れておらず、袂を分かった我間たちに刃を向けることには消極的である。一方で、その未練がいずれ陣介の野望の妨げとなることも理解しており、大亀流対無宝流の全面戦争では、自ら先陣を切って大亀流を潰す決意を固める。 海原城東門から城内に侵入しようとする我間たちを部下たちとともに迎え撃ち、我間からの提案を受け彼との一騎討ちを繰り広げる。序盤の攻防で我間の動きを掌握し、鉤ノ灯籠で優勢を保つも、自分との戦いで進化し続ける我間の猛攻の前についに傷を負う。過去一度も自分に一撃を入れたことがなかった我間の成長ぶりに大亀流の未来を再認識し、悪態を突きつつも敗北を認め門の道を空ける。 門を通した後は裏切り者として捕らえられたようで、海原城の地下牢に囚われていた。その後伊織に助け出され直善の元へ向かうも、幕府による反乱に巻き込まれ戦闘になる。 決戦後は万次郎と共に直善を我間達の元へ送り届けた後、どこかへ去っていったと語られている。 続編の『-修羅-』では、幕府より追われる身であったため各地を転々としていたが真ノ丞とは連絡を取り合っていた。幕下大仕合の最中に伊織と再会し、天賦の才で防御理論を必要としてこなかった彼に教えを説く。 九龍 安吾(くりゅう あんご) 長巻流派である牙雲(がうん)流の元当主。一個人としての武力は元より、将としての洞察力・戦略眼も併せ持つ生粋の武人。参謀の中でも最強の一人と称されている。自信家である一方で武芸に対する姿勢は真摯であり、理一郎が開発を推進している禁薬「茱丸」の使用には反対している。愛用の長巻「竜桐(たつぎり)」「長子丸(ちょうしまる)」と本人の膂力から繰り出される斬撃は速く、刀を折るほどに非常に重い。 大亀流を取るに足らない存在と侮っていたが、単身海原城に乗り込んできた伊織と相対したことで認識を改め、自身の手で大亀流を倒すことを望むようになる。のちに陣介から対・大亀流の先鋒部隊の指揮を任される。元・牙雲流の子弟である部下9名を率い、綾中林道で真ノ丞・善丸を襲撃する。万里・理一郎らと不承不承ながら連携を組み優位に戦況を展開、二人と増援に駆けつけた伊織、玄斎ともども殲滅を図るが、中泉新率いる中泉流の乱入という予期せぬ事態が起こり、兵の無駄な損耗を避けるため撤退の決断を下す。その際、次の戦いで伊織との因縁に終止符を打つ決意を固める。 最終決戦において、利虎の救出のために地下牢へ訪れた伊織達の前に立ちはだかる。一度は伊織に圧倒されるも、牙雲流奥義「崩塊斬(ほうかいざん)」の一撃で互角へと持ち直す。再度崩塊斬を繰り出し決着をつけようとするが二度目は刃を折られて防がれてしまい、それでも参謀としての意地で相打ち狙いの捨て身の一撃を試みようとするも、虎穿無刀によって顔面を殴打され気絶する。伊織には力量自体は75点と評価されたが、相手との実力差に絶望し捨て身で向かってくることには0点と評価された。 花村 理一郎(はなむら りいちろう) 西洋伝来の武具・斧槍(ポールアーム)をあつかう明朗な物腰の美青年。元は十文字槍の名門・宗陣(そうじん)流の嫡男だったが、当主である父・圭二郎が陣介に敗死した後、仇を討とうとはせず率先してその配下となった。 あえて卑劣な手段を用いる事を好む傾向にあり、その瞳には計り知れない狂気を宿している。ほかの参謀たちが使用に反対している茱丸の有効性を強く訴え、その実験部隊である第四十七軍団を独断で我間たちに差し向けた。四十七軍団が壊滅したことで大亀流に興味を抱き、元・宗陣流の部下11名を率い、自ら出陣する。既に綾中林道に駆けつけていた安吾・万里とともに真ノ丞と善丸に襲撃を仕掛け、大亀流の助っ人として現れた伊織・玄斎を交えた乱戦となる。 その斬撃は伊織すらもかわしきれないほどの速度を誇り、万里・安吾との連携攻撃で伊織をあわや討ち取らんとする勢いを見せるが、玄斎の妨害に会い、すかさず襲い掛かった真ノ丞の連撃を受け逆に重傷を負わされる。さらに乱入した中泉流の弓術で部下たちも傷を負わされる屈辱を味わい、安吾の判断に従い撤退する際は、大亀流に対する強い憎悪を見せ、殲滅を決意する。直属兵団の出撃に呼応して、大亀流に決戦を挑もうとするが、出陣を前にして海原城内で月影の命を受けた何者かに暗殺される。 月影(つきかげ) 常に不気味な笑みを浮かべた奇矯な言動の男。その正体は幕府の密命を受け陣介を打倒すべく送り込まれた公儀隠密。無宝流の情報を逐一伊織に流していた内通者でもある。大亀流と無宝流の抗争が佳境を迎える中、参謀である理一郎を暗殺する事で無宝流内部の攪乱を画策する。さらに自らが守備を任された第二門を無抵抗で大亀流一行に開放し、自らの正体を明かすとともに協力を申し出る。しかし裏では無宝流の壊滅だけでなく、同じ武芸者集団として太平の世にとっての危険分子である大亀流をも壊滅させようとし、更には藩主である直善を殺害し海原藩そのものを取り潰すことも画策していた。 裏切りが露呈した後は城下に潜伏し幕府側の指揮を取っていたが、最早幕府の勝利は目前というところで、自身の出世に浮かれていたところを月影を追っていた土龍と神空によって首を刎ねられ死亡した。
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