主要悪役
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/04 09:23 UTC 版)
モンデイン(Mondain) [登場:Akalabeth,U1,U6,UO] 暗黒の力を生み出す不死の宝珠「ブラックジェム」の力でソーサリアを支配しようとした悪の魔法使い。そのブラックジェム内にソーサリアの投影を閉じ込めることで完全に支配することに成功したが、まだその強大な力を手に入れる以前の千年前の時にさかのぼった勇者(後のアバタール)に倒された。U4では彼の遺物である頭蓋骨がアイテムとして登場する。また、U6では「統制」の原理の体現者としてガーゴイル世界で祀られていた。ただし、「自分自身を統制できなかった」失敗例でもある。 ミナックス(Minax) [登場:U2,U6] モンデインの弟子で妻(愛人?)でもあった魔女。モンデインを殺した主人公に復讐するため地球を襲撃。歴史が始まる以前の「伝説の時代」から地球の歴史に介入して操作し、破滅に導こうとした。U6では「情熱」の原理の体現者としてガーゴイル世界で祀られていた。ただし、「情熱に流されてしまった」失敗例でもある。 エクソダス(Exodus) [登場:U3,U6,U7FoV] モンデインとミナクスが生み出した謎の存在。ミナクスの死から二十年後、Isle of Fire(炎の島)とともに海中から出現すると、ソーサリアの侵略を開始した。正体は、モンデインが未来世界から持ち帰ったコンピューターだった。U6では「勤勉」の原理の体現者としてガーゴイル世界で祀られていた。ただし、「目標無き勤勉だった」失敗例でもある。ダークコア(Dark Core) [登場:U7FoV] Isle of Fireに残されていたエクソダスの中枢部分。Isle of Fireの再浮上とともに活動を再開しようとしたが、アバタールによってエセリアル虚空間に追放された。 シャドーロード(Shadowlord) [登場:U5,MD] ブラックジェムの破片から生まれた三体の悪霊。地下世界に迷い込んだロード・ブリティッシュを幽閉し、代理としてブリタニアを治めるブラックソーンを陰で支配していた。愛、真実、勇気の三原理の対極が具現化した姿でもある。アスタロス(Astaroth) 「愛」の対極、「憎悪」の化身。 ファウリネイ(Faulinei) 「真実」の対極、「虚偽」の化身。 ノスフェンター(Nosfentor) 「勇気」の対極、「臆病」の化身。 ロード・ブラックソーン(Lord Blackthorn) [登場:U5,UO,U9] ロード・ブリティッシュの不在時に、代理としてブリタニアを統治していた重臣。シャドーロードに操られ、極端に曲解した徳の実践を強制する悪政を敷いて国民を苦しめたが、シャドーロード消滅後は正気に返り、国家を混乱させた罪を受け入れて自らエセリアル虚空間に消えた(U5)。だが、今度はそこでガーディアンに見入られ、彼の配下となってしまう。ガーディアンに新たな力を与えられてブリタニアへ帰ってきたブラックソーンはまたも悪の限りを尽くすが、最後にはガーディアンからも見放され、ロード・ブリティッシュとの一騎討ちで倒された(U9)。 ガーゴイル(Gargoyle) [登場:U3,U5,U6,U7,SI,U9] U3,U5ではただのモンスターの一種だった。U6からは赤い肌をしたヒューマノイドで、地下世界ガーグランドからブリタニアへ侵攻し徳の神殿を占拠、さらに冒頭でアバタールを処刑しようとしていた。このため、ブリタニアでは新たな悪の化身として認識されており、ロード・ブリティッシュもアバタールにガーゴイルの討伐を命じていたが、アバタールが入手したガーゴイルの文献が解読されたことにより、意外な事実が判明する。 実は彼らは独自の文明・言語・文字を持ち、ブリタニアとは異なる3原理と8徳を信奉する知的生物であり、ブリタニアへの侵攻も、自分たちの世界であるガーグランドの崩壊を防ぐための自衛戦争であった。ガーグランド崩壊の原因はU4でアバタールが地下世界にあったCodex of Ultimate Wisdomを持ち帰ったことであり、そのために彼らは自分達の所有物であったCodex of Ultimate Wisdomを盗み、さらにガーゴイルの住む世界を破滅に追いやった大罪人としてアバタールを抹殺しようとしていたのである。 後にアバタールの贖罪によりブリタニアと和解したが、U9ではガーディアンの影響により発生した独立派が後述の海底都市・アンブロシアに移住する。ロード・ドラクシヌソム(Lord Draxinusom)[登場:U6,U7] ガーゴイルの王。ガーグランドの危機を救うための生贄とすべくアバタールを召喚した張本人だが、本来は理性的な人物である。U6の最後でロード・ブリティッシュと和解し、ガーグランド崩壊後はターフィンに移住して苦労しながらもガーゴイルたちをまとめていた。 ロード・バサグラーレム[登場:U9] ガーゴイルの王だが、前述の独立派によって追放される。コデックスを「人間とガーゴイルの共有財産」と認めた人物でもある。 フェローシップ教団(the Fellowship) [登場:U7,SI] ガーゴイル戦争の終結後にブリタニアで一大勢力となった新興宗教団体。ブリタニア各地に支部を置き、慈善事業などの社会奉仕活動を通じて信者を増やす一方、その実体はガーディアンの手先となって国家転覆を目論む反体制組織。陰では教団にとって邪魔な人物や教団の危険な正体に気づいた人々を次々に暗殺し、ロード・ブリティッシュやアバタールの暗殺計画も企てていた。 「Strive for unity(連帯のための闘争)」「Trust thy brother(汝の兄弟を信ぜよ)」「Worthiness precedes reward(報われるためにはまずふさわしくあれ)」という3つの教義を掲げ、各自の「内なる声」(実はガーディアンの声)に耳を傾け、その言葉に従うべきことを説いていたが、その真の意図はガーディアンにとって操りやすい人々を大量生産し、ガーディアンをブリタニアに召喚する「ブラックゲート」建造に動員することであった。 アバタールの活躍によってその実態が明らかになり、ロードブリティッシュによって非合法化され解散。 なお、フェローシップの名前の由来は、作者リチャードが愛読しウルティマの世界観にも大きな影響を与えた「指輪物語」の第2部「指輪の仲間(The Fellowship of the Ring)」からである。バトリン(Batlin) [登場:U7,SI] フェローシップの教祖で、Elizabeth、Abrahamと並ぶ教団創設者のひとり。温厚な宗教者としての表の顔を持つ一方、裏ではガーディアンの手先となってその計画の全てを指揮していた。 U7のマニュアルは入信者のために彼が著したパンフレットの体裁をとっており、表面上は徳やアバタールを礼賛するように見せかけながら、実際はそれらへの誤解、偏見を巧妙に植え付ける内容になっている。 アバタールによってブラックゲートを破壊された際に逃亡し、ガーディアンの指令でSerpent Isleに脱出。超常気象によるブリタニア破壊を企てていたが、やがて自らガーディアンに匹敵する力を得る野望を持つに至り、自らの体に取り込むため、封印されていた悪霊Chaos Baneの力を解放。しかし既に彼の変節を察知していたガーディアンの罠にかけられ死亡した。 フック(Hook) [登場:U7] 鉤爪状になった片腕の義手が特徴の海賊。U7冒頭の殺人事件の容疑者として早くから浮かび上がっており、実際に一連の事件の犯人である。正体はフェローシップの裏の大幹部で、教団にとって邪魔な人間の暗殺を請け負う殺し屋だった。 四大巨人(Titans) [登場:U8] モーゲイリンを支配させるためにガーディアンが生み出した四体の巨人。地水火風の四大元素が具現化した姿であり、強大な力を持っている。モーゲイリンにおける魔法のほとんどは彼らの力を借りて行うものである。力の源であるブラックロックの石片をアバタールに奪われたことにより消滅した。リソス(Lithos) 大地と生命の力をつかさどる地の巨人。傲慢不遜な性格の持ち主。 ハイドロス(Hydros) 水と嵐の力をつかさどる水の巨人。狡猾な性格の持ち主。 ストラトス(Stratos) 大気と癒しの力をつかさどる気の巨人。慈愛に満ちた性格の持ち主。 パイロス(Pyros) 炎の力をつかさどる火の巨人。暴力的で残虐な性格の持ち主。U9ではアバタールの召喚に応えて出現し、アバタールをアビスへ引きずり込んだ。 ガーディアン(Guardian) [登場:U7,SI,U8,U9] 「守護者」の名を持つ悪の権化で、赤い鱗に覆われた巨人のような姿をしている。エセリアル虚空間を本拠地として、ペイガン世界を始め、多くの異世界を手中に収めて支配下に置いてきた。 タイムロード同様に直接世界に干渉する力は持たないが、精製された魔導鉱物ブラックロックを媒介とすることで強大な魔力を行使することができる。また遠隔透視能力やテレパシー能力を持つため、アバタールを始め人々の行動を逐一監視し、また人の内心に直接語りかけてきたりもする。そのため新たな世界を征服する際は力を直接行使することはできず、多くの場合はまず心に弱さを抱えた人間を言葉で惑わせて手先とし、ブラックロックの精製を行わせる手法を取る。 U7ではバトリンを操り、フェローシップ教団を使って自身をブリタニアへ召喚するブラックゲートを作らせようとしたが、アバタールの妨害にあって失敗したため、SIの最後でアバタールを既に支配下にある異世界ペイガンへ放逐。アバタール不在の間に再度ブラックゲートを完成させてブリタニアに出現することも可能となり、U9ではエセリアル虚空間にいたブラックソーンを配下におさめて本格的な侵攻を開始。背徳の波動を放つ巨大なブラックロック柱を出現させ、人々の心を悪に傾けると同時に二つの月をブリタニアへ引き寄せて衝突させ、最大の破滅をもたらそうとした。 正体は主人公がアバタールに昇華した際に切り離された悪の心の部分がエセリアル虚空間で実体化した存在であり、いわばアバタールの分身である。そのため、アバタールによる攻撃では倒すことができず、ガーディアンへの攻撃のダメージは全てアバタール自身に返ることになる。それはガーディアンにとっても同様らしく、ブリタニア征服を妨げる最大の要因であるアバタールを殺そうとはせず、自身の力を見せ付けたり敢えて自分を攻撃させるなどして無力感を味わわせ、反抗する力を奪おうとしていたようである。 U9の最後では、アバタールとコンパニオンの協力により柱は無力化され、月の衝突は未然に防がれる。そしてアバタールのアーマゲドンの呪文で解体され、アバタールと再統合して昇天。アバタールとともに永遠にブリタニアから姿を消した。 ※U5,U6に登場するCodex of Ultimate Wisdomの門番も同名である。
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