棒
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/04/27 00:32 UTC 版)
この項目では主に道具の棒について扱う。
歴史
人類は600万年から700万年前にアフリカで誕生したといわれているが、地殻変動により土地は乾燥して森林は縮小した[1]。サバンナの拡大に伴い、人類は木を降りて二足歩行をするようになったが、これにより手が自由に使えるようになるとともに脳が発達した[1]。そして石や木の棒を道具として使い始めたといわれている[1]。
用途
打撃
手でつかんで何かを叩くのに使われる。
武器
単純な棒から、複雑な構造や機構(鋲、伸縮、電撃など)を備えたものまである。
- 棍棒 - 武器に使われる重みのある棒。
- 警棒 - 警察官や警備員などが使う棍棒。
- 金棒 - 鉄製の大きな棍棒。鬼が持つと伝えられることで有名。
- ゲバ棒 - 左翼団体の武力闘争で使われる武器。木の角材が広く使われる。
- 如意棒 - 孫悟空が持っていたと伝えられる武器。
- 狼牙棒 - モーニングスターに似た中国の武器。
- ムンチャン - 120cmほどのまっすぐな棒。杖のように使われるインドの武器。
- オッタ - 象牙に似ている曲がった棍棒。剣のように使われるインドの武器。
スポーツ・武術
- 棒術 - 長さ六尺(1.8メートル)の長い木の棒を使う武術。単に棒とも言う。
- スポーツチャンバラ - 空気で膨らませた「エアーソフト剣」を使う。「棒」と呼ばれるもののほか、さまざまな種類がある。
- 野球 - バットを使う。古くは「棒球」と呼ばれていた。中国語では今もこう呼ぶ。
支持
何かを載せたりぶら下げたりする棒。この用途の場合、動かせないものを棒と呼ぶ例もある。
- 天秤棒 - 肩に担いで荷物をぶら下げて運ぶ棒。
- 心張り棒 - 戸や窓が開かないように押さえる棒。
- 鉄棒・平行棒 - 棒を水平に張った体操器具。
- 棒のぼり - 地面に立てた棒を上る運動。
- 棒高跳 - 陸上競技の1種目。ポールで体を支えて跳ぶ高さを競う。
加工
指示
棒の位置や動きで指示を伝える。
慣用句・派生語
- 棒読み - 棒がまっすぐで変化がないことから、単調で感情の抑揚がない声の演技。声についての「大根役者」。単に棒とも言う。
- 棒に振る - 棒手振(天秤棒を振って品物を売り歩く商人)がいくら努力してもなかなか店を持てないことから、努力が無駄になること。
- 棒引き - 帳簿の金額に棒線を引いて取り消しすことから、借金の帳消しを意味する。
- 犬も歩けば棒にあたる - 物事を行えば災い(あるいは幸い)が起こりうるということわざ。
- 棒棒鶏 - 鶏肉料理の一つ。肉を棒で叩いてやわらかくしたことから。
- 相棒 - 2人組で籠や畚の棒の前後を担ぐことから、2人組の相手の意味。
- 用心棒 - 護身のための武器の棒から、ボディーガードのこと。
棒と同じ種類の言葉
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