地質と地理
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ハワイ島は、ホットスポット上にあることから活発な火山活動が起きてきた。島は5つの楯状火山で構成されていて、互いに噴火期間が重なり合いながら、順番に噴火した。5つの火山は活動順に、コハラ(死火山)、マウナ・ケア(休火山)、フアラーライ(休火山)、マウナ・ロア(活火山)、キラウエア(活火山)である。これらのうちマウナ・ロアの一部とキラウエアがハワイ火山国立公園に含まれる。マウナ・ロアの南麓と西麓に露出する古い熔岩からの地質学的証拠の解釈により、ニノレ(英語版)とクラニ (Kulani) と名づけられた2つの古代の楯状火山がより新しいマウナ・ロアによって埋められているという説が提唱されたことがある。地質学者たちは現在これらの「露頭」がマウナ・ロアが初期に成長した部分であると考えている。 最大寸法で、ハワイ島は差し渡しが150 km、10,432.5 km2の陸地面積を持ち、全ハワイ諸島を合わせた面積の62%を占める。島中央部にはマウナ・ケア(海抜4,205 m)とマウナ・ロア(海抜4,169 m)の2つの4000 m級火山がある。ギネスブックの認定によると、海洋底の基部から測った高さでは、マウナ・ケアが10,203 mで世界で最も高い山である。マウナケア山頂付近は、天候が安定し、空気が澄んでいることもあり、世界各国の研究機関が天文台を設置、日本の国立天文台が設置したすばる望遠鏡もここにある。また、山頂では常夏の島でありながら冬場には積雪も見られる。 マウナ・ロアとキラウエアは活火山であるため、ハワイ島は今でも成長し続けている。1983年1月から2002年9月までの間に、キラウエア火山からの熔岩流が海岸を海側に延ばしたことによって220 haの陸地が加えられた。現代にもいくつかの町がキラウエアの溶岩流によって破壊された。1960年にカポホ(英語版)、1990年にカラパナ(英語版)とカイムー(英語版)が破壊された。カラパナ地域には深いL字型の巨大な淡水プールがあって島では「女王の浴槽(英語版)」と呼ばれていたが、1987年に熔岩によって流されてしまった。 ハワイはハワイ弧状列島の最南端に位置し、アメリカ合衆国で最南端地点のカ・ラエ岬を含む。さらに南に行くと、最も近い着陸可能な島はライン諸島である。北にはマウイ島があり、アレヌイハラ海峡を挟んでハレアカラ(東マウイ火山)を見ることができる。 ハワイ島の南東岸から29 kmのところにはロイヒ海山と呼ばれる海底火山がある。ロイヒは太平洋の海面下975 mで活発な噴火を続けている。ロイヒは継続して火山活動を続け、ついに山頂が海水準を突き破り、その後に海面上でもキラウエアとつながり、ハワイ島にさらなる陸地領域を付加すると考えられている。このイベントは現在のところ数万年後の未来に起こると予言されている。 ヒリナ地滑り(英語版)(グレート・クラックとも呼ばれる)は長さ13 km、幅18 m、深さ18 mの深い裂け目であり、ハワイ島のカウ地区にある。グレート・クラックはたくさんある一連の裂け目の一つであり、噴火によって形成された割れ目であって、実際には南西割れ目帯の延長である。しばしばこれらの割れ目は火山噴火の地点となり、ときには割れ目が深く大きく破砕されて島の塊を海に落下させることもある。 グレート・クラックがハワイ島の南麓が島の残りの部分から離れるように動いた結果と考える人もいる。推測に富む話では、ある日、もしかしたらすぐに、島の大きな塊が崩れ海洋へと落下し、巨大な津波と地震を引き起こす。これは実際にはおよそ1万年ごとに起こり、可能性の範疇の話ではない。他の人たちはグレート・クラックは島を分離させる断層ではなく、マグマが割れ目帯へ向かって押し進んでいるために地殻がわずかに離れるように動いた結果として、おそらく数万年前に造られたと考えている。グレート・クラックは継続して測定されていて道も通っているが、いかなる拡張の兆候も見せてないし、この地点で島がシフトしている様子もない。さらに、グレート・クラックの壁は相対する部分で完全に形が合っており、これがかつてつながっていた地面が広がったものであることを証明する。 グレート・クラックの近くからは12世紀にさかのぼる道、岩壁、および、考古学遺跡が見つかっている。これらの発見物の多くがフェンスの公園側にある。フェンスの向こう側の約7.90 km2の私有地が、特にこの領域にあるさまざまな遺跡とウミガメの棲息地を保護するために、ビル・クリントン大統領の時代に購入された。ところが、グレート・クラックの端近くはフェンスの外側の領域であり、公園の一部ではないにもかかわらず多くの考古学遺跡がある。 1823年、非常に流動的な熔岩流がグレート・クラックの10 kmにわたる部分から流れてきてそれを海まで運んだ。 1868年4月2日、この地域をマグニチュード7.25から7.75と推定される地震が襲い、ハワイ島の南東岸を揺らした。それはパハラから8 km北でマウナ・ロア斜面の地滑りを引き起こし31人の死者を出した。津波でさらに46人が命を落とした。プナルウ、ニノレ、カワア、ホヌアポ、および、ケアウホウ・ランディングなどの村が深刻な損害を被った。ある人の話によると、津波は「たぶん60フィート (18 m) の高さはあった、ココナッツの木のてっぺんを越えて襲ってきた。…(中略)… 津波が引くときに場所によっては4分の1マイル (400 m) の距離も内陸までが、家、男、女、ほとんど全ての動くものが海に持ってかれた」。 1975年11月29日、ヒリナ地滑りの幅60 kmの区画が海に向かって3 m崩落し、この崩れを8 m広げた。この移動はマグニチュード7.2の地震と高さ10 mの津波を引き起こした。プナルウに土台のある海に面した土地は洗い流された。ハナペで2人の死者と19人の怪我人が報告された。 ハワイ島の北東岸はチリおよびアラスカの地震が引き起こした津波の損害も被ってきた。ヒロの市街地は1946年(アリューシャン地震)と1960年(チリ地震)に深刻な損害を受け多くの死者を出した。ラウパホエホエだけでも16人の学校児童と5人の教師が1946年の津波で失われた。
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地質と地理
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「ウォーレン郡 (ニュージャージー州)」の記事における「地質と地理」の解説
アメリカ合衆国国勢調査局に拠れば、郡域全面積は362.86平方マイル (939.8 km2)であり、このうち陸地356.92平方マイル (924.4 km2)、水域は5.94平方マイル (15.4 km2)で水域率は1.64%である。ウォーレン郡は山がちであり、キッタティニー山地が郡西部の背骨になっている。アラマチー山とジェニージャンプ山がニューヨーク・ニュージャージー高原に属し、レディング・プロングとも呼ばれている。 約4億5000万年前、アーチ状の火山島の連なりが原始北アメリカ大陸と衝突した。火山列島が北アメリカプレートの上に乗り上げ、島の岩からハイランズが形成され、グレートアパラチアン・バレーができた。このハイランズがアラマチー山とジェニージャンプ山である。こうしてウォーレン郡の大地が生まれた。 約4億年前、長く薄く小さな大陸が北アメリカ大陸と衝突した。これによってキッタティニー山地が形成され、土地の圧縮がおこった。マーティンズバーグ頁岩の上にあった浅い海に積層していた珪岩が、圧力と熱のために屈曲し断層ができた。珪岩が持ち上げられ、キッタティニー山地が生まれた。 アフリカプレートが北アメリカプレートと衝突したのが最後の衝突だった。これがアパラチア山脈形成の最終段階だった。その後アフリカプレートは北アメリカから離れて行った。 紀元前21000年頃から同13000年頃に、郡北部はウィスコンシン氷河に覆われていた。この氷河はキッタティニー山地の上を覆い、郡北部の地形を造りだした。ベルビディアの北からグレートメドウズの南、ハケッツタウンの北、バッド湖の北まで名残のモレーンが走っている。ブレアーズタウン・タウンシップ、ホープ・タウンシップ、インディペンデンス・タウンシップの半分、ホワイト・タウンシップの一部、およびアラマチー・タウンシップの全部は氷河に覆われていた。氷河が融けるとグレートメドウズに湖ができた。この湖から緩りと流れ出た水が有機物で埋められた大きく平らな地域を造った。 郡内を3つの川が流れている。全て浅く狭い。釣りには適した清水の川である。ポーリンズ・キルが西部を流れている。ニュートンからブレアーズタウン・タウンシップに流れ、ノールトン・タウンシップを抜けてデラウェア川に注いでいる。ペケスト川は郡中央部をアンドーバー・タウンシップからアラマチー、インディペンデンス各タウンシップを抜け、西に転じてホワイト・タウンシップを通り、ベルビディアでデラウェア川に注いでいる。3つ目の川はマスコニトコング川である。マスコニトコング湖に発し、モリス郡とハンタードンとの郡境を流れる。ぐん南部を流れ、ウォーレングレンでデラウェア川に注いでいる。 ウォーレン郡はグレートアパラチアン・バレー中の2つのバレーに位置している。1つは郡北部のキッタティニー・バレーであり、もう1つは郡南部のリーハイ・バレーである。 リーハイ・バレーは、ベルビディアのやや北、ウィスコンシン氷河の名残モレーンから始まっている。デラウェア川から南のマスコニトコング川がデラウェア川に注ぐ所まで、ジェニージャンプ山の北東、州道80号線に沿ってアラマチー山地まで、さらにハケッツタウン近くのモレーンまで広がっている。 キッタティニー・バレーは名残モレーンの北にある。ベルビディアの北を通り、グレートメドウズの南、ハケッツタウンの東と北に広がっている。ブレアーズタウン、ジョンソンバーグ、ホープ、アラマチーなどの町がこのバレーにある。 郡内最高地点はキッタティニー山地のアッパーヤーズ・クリーク貯水池のすぐ南とブレアーズタウンの西の2か所であり、海抜1,600フィート (490 m) である。最低地点は郡の南端、デラウェア川とマスコニトコング川の合流点であり、海抜160フィート (49 m) である。 アラマチー山の最高地点は北東尾根の海抜1,240フィート (380 m)である。ジェニージャンプ山の最高地点はシャイロー地域の東、州間高速道路80号線の南で海抜1,134フィート (346 m) である。サンフィッシュ池の標高は1,379フィート (420 m)、ヤーズ・クリーク貯水池の標高は1,555フィート (474 m) である。
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