3 mとは? わかりやすく解説

3M

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/23 13:20 UTC 版)

スリーエム カンパニー
3M Company
本社
種類 株式会社
市場情報
本社所在地 アメリカ合衆国
ミネソタ州セントポールメイプルウッド
設立 1902年6月23日 (121年前) (1902-06-23)
業種 コングロマリット(複合企業)
代表者 マイク・ローマン(会長、社長、CEO)
売上高 353.6億ドル(2021年)
営業利益 73億7000万ドル(2021年)
純利益 59億2000万ドル(2021年)
純資産 150億5000万ドル(2021年)
総資産 470.7億ドル(2021年)
従業員数 9万5000人(2021年)
主要子会社 スリーエム ジャパン(100%)
外部リンク www.3m.com(英語)
テンプレートを表示

3M Company(スリーエム)は、アメリカ合衆国ミネソタ州セントポール郊外のメープルウッドに本拠地を置く、世界的化学電気素材メーカーである。この会社の社名には2002年までMinnesota Mining & Manufacturing Co.(ミネソタ・マイニング・アンド・マニュファクチュアリング社)が使用されていたが、のちに略称である3Mを使用した「3M Company」に変更されている。

概要

3Mは、1902年ミネソタ州トゥーハーバーズに設立された。その後、スペリオル湖港湾都市・工業都市として隆盛を迎えていた州北東部の中心都市であるダルースに本社を移した。現在のメープルウッドに本社を移したのは1906年のことであった。

3Mは世界有数の化学企業であり、多くの経営学者が研究対象として同社を取り上げている。同社をその理論の実例としてあげた書物にはジェームズ・C・コリンズとジェリー・I・ポラスによる「ビジョナリー・カンパニー」やトーマス・J・ピーターズロバート・H・ウォーターマンJr.による「エクセレント・カンパニー」がある。また日本の経営学者である野中郁次郎も同社の経営に注目し、著書を執筆している。

同社の経営手法として「15パーセントカルチャー」がある。これは、従業員が勤務時間の15%を日々の仕事にとらわれない活動にあてることを許す不文律である。

日本では、3M社が75%、住友電気工業が25%出資の合弁会社「住友スリーエム」を設立、3Mの中で最大の系列会社となる。2014年9月1日付で、住友電気工業所有の株式を自社買い取りし、3Mの100%子会社「スリーエム ジャパン株式会社」になる[1]

3Mの発明品

日用品として身近に使われるものには3Mが発明した製品が多い。特許期限が切れると多くの企業が製造販売を行った。

  • 耐水ペーパー

ミネソタ・マイニング・アンド・マニュファクチュアリング社の祖業は研磨剤となるコランダムの採掘とサンドペーパーの販売だった。1921年に耐水性サンドペーパー(3M™ Wetordry™)の特許を取得し、発売。自動車ボディの塗装仕上げに使われた。濡らして使うことで研磨面の傷が減り、粉塵の飛散が少なくなったため作業者の労働環境も改善された[2]

3Mの研究助手リチャード・ドリュー英語版1925年に開発。耐水ペーパーの開発時、研磨サンプルとなる自動車部品のマスキングに苦労する塗装職人を見て考えられた。マスキングテープのヒットによりScotch® ブランドのテープ製品が誕生した[2]

当時包装に使われていたセロファンの透明さを保ったまま留める方法として、1930年にリチャード・ドリューが発明。折しも世界恐慌が到来し、人々は節約のため書類や書物の修理にセロハンテープを使用した[2]

  • 反射テープ

1938年、夜間でも見やすい再起反射シートのスコッチライト(Scotchlite™ )を開発。翌年、この製品を使った道路標識ミネアポリスに設置された[2]

3Mが1932年に発売を始めた鋳物製のテープディスペンサーを改良し、1939年「スネイル」と呼ばれるカタツムリ型のセロハンテープホルダーを発売。当初の製品は金属プレス製で、翌年にプラスチック製に変わる[2]

1958年、スコッチブライト(Scotch-Brite™)として発売[2]スチールウールの欠点だった錆び問題を克服した。

1960年に低アレルギー性の医療用テープ(Micropore™ Surgical Tape)を発売[2]

  • メンティングテープ

1961年、表面を梨地のマット仕上げとしてペンや鉛筆で書き込むことができるテープを発売[2]。アメリカではマジックテープ(Scotch® Magic™ Tape)、日本ではメンティングテープと呼ばれる。

1963年発売。製品名タータンターフ(Tartan™ Turf)[2]

1961年ブラジャーのカップをヒントにした不織布製のマスクbubble surgical maskを開発。これを改良して1972年に鉱業用防塵マスク「N95」として承認を得る[3]

  • ポリエステル綿

1979年、衣料用断熱材シンサレート(Thinsulate™)を発売。ポリエステル繊維を羽毛のように細かくしたもので、ダウンジャケットの中綿や吸音材に使われる[2]

1980年、ポストイット(Post-it® Notes)を発売。発売当初は黄色のみだったが1985年にラインナップが4色に増え、6年後にネオンカラーが追加された[2]

製品とサービス

その他

過去の製品

過去には複写機の開発・生産を行っていた時期があり、1970年には世界初のカラーコピー機の販売を始めた。当時の価格は日本円で約310万円、用紙は1枚300円であった[7]。また、

の3事業はイメーションImation、現:グラスブリッジ・エンタープライゼスGlassBridge Enterprises〉)として1996年7月スピンオフしたが、下の2事業はイーストマン・コダックグループに譲渡された。

3Mブックシェルフゲームシリーズ英語版としてブレイクスルーなどのボードゲームを販売していた。

脚注

出典

参考文献

外部リンク


3M

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/13 14:08 UTC 版)

M-4 (航空機)」の記事における「3M」の解説

エンジン強化型のVD-7に搭載しペイロード航続距離増強した発展型。1956年初飛行した。当初はM-6と呼ばれていて、開発名称は≪201であったNATOコードネームでは「バイソンB」と呼ばれた

※この「3M」の解説は、「M-4 (航空機)」の解説の一部です。
「3M」を含む「M-4 (航空機)」の記事については、「M-4 (航空機)」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「3 m」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

「3 m」に関係したコラム

  • 株式分析のスローストキャスティクスとは

    株式分析のスローストキャスティクス(Slow Stochastics)とは、現在の株価が過去の高値、安値と比較してどの位の水準にあるのかを調べ、売られすぎ、買われすぎを見極めるためのテクニカル指標のこ...

  • FXのチャート分析ソフトMT4で日本時間を表示するには

    FX(外国為替証拠金取引)のチャート分析ソフトMT4(Meta Trader 4)での時刻表示は、MT4のダウンロード先にもよりますが、一般的には中央ヨーロッパ時間であることが多いようです。日本時間の...

  • 日本国内のFX業者のスワップポイント比較

    スワップポイントは、通貨ペアを売りポジション、あるいは、買いポジションした場合に発生する利息です。スワップポイントは、FX業者によって設定されて1日ごとに変動します。次の表は、2012年5月24日現在...

  • FXのチャート分析ソフトMT4のマルチタイムフレームとは

    FX(外国為替証拠金取引)のチャート分析ソフトMT4(Meta Trader 4)のマルチタイムフレーム(Multi time frame、MTF)とは、1つのチャート画面に他の時間足のチャートを表示...

  • FXのチャート分析ソフトMT4でEAの検証をするには

    FX(外国為替証拠金取引)のチャート分析ソフトMT4(Meta Trader 4)には、EAの検証システム「Strategy Tester」(テスター)が付属しています。Strategy Tester...

  • 日本国内のFX業者のレバレッジ比較

    2012年5月現在、日本国内のFX業者のレバレッジの比較一覧です。レバレッジの倍率は「金融商品取引業等に関する内閣府令」により、2011年8月から最大25倍まで(個人の場合)に規制されています。なお、...

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「3 m」の関連用語

1
m‐クレゾール 化学物質辞書
54% |||||

2
52% |||||


3 mのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



3 mのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの3M (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、WikipediaのM-4 (航空機) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS