WiMAX WiMAXの概要

WiMAX

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/12 19:01 UTC 版)

WiMAX Forumのロゴ
PCに内蔵されるWiMAXモジュール
Intel WiMAX/WiFi Link 5150

人口希薄地帯や、高速通信(光・メタル)回線の敷設やDSL等の利用が困難な地域で固定無線アクセスの代替、いわゆるラストワンマイルの接続手段として期待されている。近年は、高速移動体通信用の規格も策定されている。WiMAXは当初、中長距離エリアをカバーする無線通信を目的としておりWiMAXアクセス網は「Wireless MAN」(MAN:Metropolitan Area Network)と定義される。

WiMAXは異なる機器間での相互接続性確保のため、IEEE 802.16作業部会と業界団体のWiMAX Forumにより規格標準化が進められている。

規格詳細

IEEE 802.16およびIEEE 802.16aをWiMAXと同義で扱う情報誌やWebサイトなどがあるが、IEEE 802.16a・IEEE 802.16dの両規格を整理・統合したものがIEEE 802.16-2004規格であり、これを「WiMAX」とするのが正しい。

現在、IEEE 802.16-2004をベースとする固定通信(FWA:Fixed Wireless Access)向けと、IEEE 802.16-2004にハンドオーバー(基地局移動)に関する仕様を追加したIEEE 802.16eをベースとする「Mobile WiMAX」の2種類の規格が存在している。

IEEE 802.16(参考情報)

2001年12月に、IEEEの標準委員会・IEEE-SAが標準化仕様として正式承認した加入者系ブロードバンド無線規格で「都市型無線ブロードバンド」、「Air Interface for Fixed Broadband Wireless Access Systems」、「Wireless MAN」あるいは「固定ブロードバンド無線接続システム(BWA)用のエア・インターフェイス」とも呼ばれる。

  • 最長伝送距離:50km(見通しのきく範囲)
  • 最大伝送速度:70Mbps
  • 使用周波数帯:10〜66GHz

IEEE 802.16a(参考情報)

2003年1月にIEEEで承認された、固定無線通信の標準規格。IEEE 802.16規格の使用周波数帯を変更したもの。

  • 最長伝送距離:50km(見通しのきかない範囲もある程度可)
  • 最大伝送速度:70Mbps
  • 変調方式:OFDM
  • 使用周波数帯:2〜11GHz

IEEE 802.16-2004

固定区間に用いられる方式。2004年6月策定・承認。別名:IEEE 802.16a/REVd。

  • 最長伝送距離:2〜10km(出力によっては最大50km)
  • 帯域幅:スケーラブル1.5〜20MHz
  • 最大伝送速度:最大74.81Mbps(20MHz帯時) ベストエフォート方式(QoS実装可)
  • 変調方式:OFDM/OFDMA/QPSK/16QAM/64QAM
  • 全二重通信実装方式:TDD/FDD(半二重も可)
  • 使用周波数帯:2〜11GHz
    • 2.5GHz帯 - 2.3〜2.4/2.5〜2.7GHz
    • 3.5GHz帯 - 3.3〜3.8GHz
    • 5.8GHz帯 - 5.25〜5.85GHz
  • WiMAX Forumがテストし規格適合している場合、「WiMAX Forum Certified」と書かれたラベルが貼付されることになっている。
  • 株式会社YOZAN2005年12月より4.9GHz帯(登録制帯域)において商用サービスを開始していたが、撤退した。

IEEE 802.16e

移動端末に用いられる方式。120km/hでの移動中も使用可能。Mobile WiMAXとも呼ばれる。米国時間2005年12月7日、IEEEが承認。この際承認された規格名称は、「IEEE 802.16e-2005」。ただしハンドオーバーの実現及び高速移動時の補正等は含まれないため、引き続きWiMAXフォーラムで調整。

  • 最長伝送距離:1〜3km
  • 最大伝送速度:最大21Mbps(20MHz帯時) ベストエフォート方式(QoS実装可)
  • 変調方式:OFDM/OFDMA/SOFDMA/QPSK/16QAM/64QAM
  • 全二重通信実装方式:TDD/FDD(半二重も可)
  • 使用周波数帯:6GHz以下(2.5/3.5/5.8GHz帯を推奨)
    • 2.5GHz帯 - 日本では2006年7月1日以降、空き周波数帯となる2535〜2605MHzの約70MHzへの割り当てを検討中。

IEEE 802.16h

IEEE 802.16-2004規格にDFSなどを規格化したもの。Mobile WiMAX用の規格。

変調速度

ボーレート(baudrate)とも呼ばれ、各種変調方式によって伝送される速度を単純にbps表記したものと変調速度(単位:ボー)で表される場合がある。





+WiMAX

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/09/03 08:35 UTC 版)

+WiMAX(プラスワイマックス)とはauブランドを展開するKDDI、並びに沖縄セルラー電話が自社で展開するCDMA網に加えて、UQコミュニケーションズの展開するモバイルWiMAX網を使用できるようになるサービスである。KDDI、並びに沖縄セルラー電話はいずれもMVNOとしてモバイルWiMAX網を借り受けて展開している。通信速度はUQコミュニケーションズと同様で下り最大40Mbps/上り最大15.4Mbps(端末により10Mbps)である。






「+WiMAX」の続きの解説一覧



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「WiMAX」の関連用語

WiMAXのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



WiMAXのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのWiMAX (改訂履歴)、+WiMAX (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS