ティーディー‐エルティーイー【TD-LTE】
TD-LTE
読み方:ティーディーエルティーイー
別名:時分割複信LTE
TD-LTEとは、移動体通信の通信規格の一種で、LTE(Long Term Evolution)にTDD(時分割複信)技術を組み合わせた通信方式のことである。
単にLTEと呼ばれる技術は、FDD(周波数分割複信)が採用されている。FDDは通信の上り方向、下り方向でそれぞれ異なる周波数帯域が使用されるのに対し、TDDでは同じ周波数帯域を一定時間で区切って上り下りの通信に用いる方式である。これによって帯域を節約することが可能になる。
TD-LTEは中国独自の第3世代携帯電話「TD-SCDMA」を拡張して開発された技術であり、2010年頃から中国の大手キャリアを中心に採用の検討が進められている。2010年半ばに上海で催された上海万博ではチャイナモバイルがTD-LTEを実演している。
TD-LTE
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 14:42 UTC 版)
「スプリント (企業)」の記事における「TD-LTE」の解説
2013年7月に、ノバテル・ワイアレスのMiFi500 LTEを、全国のスプリント販売店で販売することを発表した。この機器は、FD-LTEをESMR(800MHz)とPCS(1900MHz)で、TD-LTEを2500MHzでサポートしている。 2013年10月29日には、3バンドのLTE(FD-LTE@800MHz and 1900MHz, TD-LTE@2500MHz)サービスを、Sprint Sparkとブランディングし、対応機器の販売を11月から始めることを発表した。 2014年9月より発売となったApple社のiPhone 6とiPhone 6 Plusは、スプリントのSpark(3バンドLTE)をサポートしていることが明らかになった。しかし、同時に、これらの機器は、より一層の高速化に必要なキャリア・アグリゲーションを、デビュー時点ではサポートしていないことも明らかとなった。
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TD-LTE
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/27 20:16 UTC 版)
「Long Term Evolution」の記事における「TD-LTE」の解説
時分割複信(TDD方式)のLTEを、特にTD-LTEと称することがある。 FDDのように、上りリンクと下りリンクのために2つの周波数帯を用意する必要がなく、上りリンクと下りリンクを跨いでの無線資源の共有が比較的容易となる。同じくTDDを使用しているWiMAX、XGP、PHS、TD-SCDMAのリプレースにも向いている。 中国の中国移動通信が早くから次世代規格として詳細検討・開発を行った。この方式は上りリンクと下りリンクの無線資源を分割するガード帯域の存在に起因する通信速度の低下を防ぐことが技術的に困難と考えられ、当初は世界でも中国移動通信以外で導入を視野に入れている大手キャリアは存在しなかった。しかし、中国移動通信はリモートラジオヘッドの性能向上やセルの小型化などの工夫で通信速度の低下を大幅に解消し、上海万博でもTD-LTEのデモを行い、100Mbpsを超えるスループットを実現した。さらに、地域ごとに異なる周波数を設定せざるをえないような国土の広い国で必要とされる周波数境界上の制御には、TD-LTEのほうがFDD方式のLTEよりも適していることをフィールドテストなどで実証している。 2010年にはアメリカのClearwireがTD-LTEのフィールドテストを行うと発表し、ロシアのYotaもTD-LTEによるサービスの開始を予定していると表明した。さらに2011年にはフィンランドのノキアがTD-LTEのフィールドテストを行うと発表し、インドの規制当局もTD-LTEの周波数割り当てを行うことを決めた。2011年9月、サウジアラビア最大手のモビリーと二番手のザインがTD-LTEによるサービスを開始した。
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