FOXとその関係者
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「メタルギアソリッド3」の記事における「FOXとその関係者」の解説
ネイキッド・スネーク 声 - 大塚明夫、モーション - 吉田瑞穂 本作の主人公。1935年生まれの29歳。FOXに所属するエージェント。後のビッグ・ボス。本名は「ジョン」であり、ゼロ少佐やザ・ボスからはジャックの愛称で呼ばれる。パラメディックに名前を訊かれた際は、英語圏で身元不明の男性死体を指し「名無しの権兵衛」にあたる「ジョン・ドゥ」と名乗り、逆に彼女の名前を訊いた際には身元不明の女性死体を指す「ジェーン・ドゥ」と切り返されている。 ザ・ボスの最後の弟子であり、彼女と共にCQC(クロース・クォーターズ・コンバット)を編み出し、あらゆる戦闘技術を授けられている。スネークイーター作戦完遂後はFOXのノウハウを活かし、特殊部隊FOXHOUNDを設立、そして「ザ・ボスを超えるボス」として「ビッグ・ボス」の称号を与えられる。1972年の恐るべき子供達計画(Les Enfants Terribles /レザンファン・テリブル)によってソリッド・スネークとリキッド・スネークの2人のクローンが誕生する。その後、完全なクローンであるソリダス・スネークが生み出された。拷問された際にオセロットのシングル・アクション・アーミーの暴発によって右目を失明し、トレードマークとなる眼帯を着用することになった。 高い戦闘能力を持ち、その忍耐力と精神力からヴォルギンは「タフな男」と評している。CQCの基本としてナイフと拳銃を同時に構えるスタイルを用いる。戦いにおいては効率性を最優先し、精神論や根性論は廃する戦争観を持つ。師であるザ・ボスからは、戦場や戦うという事に対して自分の考え方や立ち位置が確立できていない「未熟者」と評されている。 ビキニ環礁で被曝して生殖能力を失っているが、女性には関心を持っている。吸血鬼を怖がっており、ドラキュラと聞いただけで夢に出てくる。 EVA(エヴァ) 声 - 渡辺美佐、モーション - 大黒優美子 KGBの諜報員。28歳。元はNSAの暗号解読員で、1960年にADAMとともにソ連へと亡命した。スネークへの情報提供とサポート、シャゴホッドのデータ奪取のためフルシチョフに派遣される。バイク好きで、即席ラーメンとカロリーメイトが大好物。ヴォルギンに接近するために「タチアナ」という偽名を使って潜入している。 工作員候補生時代にザ・ボスが教官を務めていたことから彼女に正体を見破られて全容を打ち明けられたことで、スネークに事態の真相を伝える役割も果たす。 その正体はKGBと偽った中国人民解放軍総参謀部第二部のスパイで、フルシチョフが派遣した本物のEVA(男性)とすり代わって活動していた。本名は不明。戦前に「賢者達」が当時の中華民国に設立した対米諜報工作員養成所に工作員候補生として世界中から集められてきた子供達の1人で、アメリカ生まれの白人。使用する銃はモーゼル・ミリタリーの中国製のコピー品(十七型拳銃)で、銃を横に構えて流し撃ちを行う「馬賊撃ち」の使い手。目的はヴォルギン大佐のもつ莫大な資金「賢者の遺産」の在処を探ることだったが、EVAが奪った賢者の遺産のデータは彼女の正体を見破っていたスネークがすり替えた偽物であり、本物は彼の手からオセロットに渡る。これとは別に、中ソ対立の影響で中断していた中華人民共和国の原水爆である宇宙ロケット開発計画「両弾一星」を推進すべく、ソコロフからシャゴホッドのデータを受け取って持ち帰る。その後、中国はタクラマカン砂漠にて核実験に成功して核保有国となった。 スネークと同行する際には、サバイバルビュアーでEVAの状態も見ることができ、胸が豊胸手術によるものであることや虫垂炎の経験があること、豪華な食事やツチノコ料理を食べた経歴が確認できる。 ゼロ少佐 / デイビット・オウ 声 - 銀河万丈、モーション - 久保隆 イギリス人。55歳。かつてはSASに所属し、当時のザ・ボスと同期だった。特殊部隊「FOX」の司令官で、スネークの上官。ヴァーチャスミッションおよびスネークイーター作戦を指揮する。ヴァーチャスミッションでは、映画『大脱走』で捕虜が掘った3つの脱出トンネルの内一つの名前にちなんで「トム少佐」のコードネームを使用していたが、作戦失敗後に映画を見直したところ、トムは途中でナチスに発見された縁起の悪いトンネルだったことが判明し、その後の作戦ではゼロに戻している。 英国文化に誇りを持ち、通信中にも紅茶やSAS時代の自慢話を披露する。コーヒーを嫌って泥水と呼び、紅茶が無い事やスコーンを勝手に食べられていた事に激怒している。映画007シリーズがお気に入りで、無線を切ったあとも60分は講義が続く。ライコフを嫌っており、ライコフに変装するためのマスクにも嫌悪感を示している。 CIA内の非公認組織「UMA探求クラブ」の会長で、幻の生物(UMA)であるツチノコをスネークが捕獲した際は、「絶対に食べるな」「任務をさっさと終わらせて、生きたまま持ち帰れ」と発言する。また、UFOに連れ去られた過去があったともが語るが、真偽は定かではない。 パラメディック 声 - 桑島法子、モーション - 平田絵里子 28歳。医師の資格を持ち、スネークの体調管理をサポートする。セーブも担当する(彼女のみ専用回線が2つ用意されている)。 コードネームの由来は救急救命士(en:Paramedic)。かつてのあだ名はヤブ医者。これはアヒルの擬声語で「やかましい人」を意味し「ヤブ医者」という意味ももつ“quack”を掛けたジョーク。医師として腕が悪い意味ではなく、むしろ腕が確かなことはゼロ少佐が保証している。 作戦地域における動植物などについても、食料にできるかや毒性の有無、生態などを説明する。薀蓄を語るが的外れであり、それでいて自分を日本通だと思っている。 監督の小島秀夫の趣味でもあるSF、ホラー、ファンタジーもののB級映画を好み、無線の中でそれらの話題にする。大衆向け映画には関心が薄く、スネークが質問した「大脱走」についての質問にも答えられず「面白そうじゃなかったから」と言っていた。また、クローンや遺伝子など『メタルギアソリッド』『メタルギアソリッド2』を連想させることも話す。 シギント 声 - 藤原啓治 24歳。スネークイーター作戦から参加する。兵器や軍事技術の専門家で、「特別にスゴい専門家」を自称する。スネークが使用する武器や装備品を開発した人物でもある。「シギント」はシグナル・インテリジェンスの略で、電子機器を使った諜報活動を意味する。スネークに段ボールを使った偽装を提案した。 装備には変わった拘りを持っていて、その事でパラメディックに変人呼ばわりされている。自分ではまともだと思っており、逆にゼロ少佐やパラメディック達の方を変人だと思っている。変わり者であることからCIAに入るまでは様々な所にて門前払いを食らっていたとされるが、劇中の1960年代はアメリカにおいて人種差別が根強く残っていた時代であり、シギント本人は黒人に対する人種差別が原因と述べている。CIA内の非公認組織「UMA探求クラブ」の副会長(会長はゼロ少佐)でもあり、仕事場で会報を作っている。 『メタルギア』『メタルギアソリッド』などで描かれる未来のテクノロジーに関して、先見の明がある描写がなされていた。 本名はドナルド・アンダーソン。その後のDARPA局長であり、「シャドー・モセス事件」でオセロットの拷問によって死亡している。 リンドン・ベインズ・ジョンソン 声 - 中江真司 アメリカ合衆国第36代大統領。ザ・ボスの偽装亡命を否定するが、実際はその事実を知っていた。ラングレーのCIA本部にてCIA長官やゼロ少佐が列席する中、スネークにザ・ボスを超える称号として「ビッグ・ボス」の称号とその証である勲章を授けた。スネークと握手して、その様子はカメラマンによって写真に撮られた。ジョンソン大統領は実在の人物であるが、この事象はフィクションである。 CIA長官 表向きはCIAの責任者としてヴァーチャスミッションやスネークイーター作戦の立案と許可を行ったが、実際はアメリカの「賢者達」の一人であり、ヴォルギンが掌握している「賢者の遺産」を回収するためにザ・ボスやオセロットを使い一連の作戦を裏から糸を引いていた。最終的にはオセロットによってヴォルギンの「賢者の遺産」は回収されるが、KGBも「賢者の遺産」の一部を保持していたので、引き続きオセロットに回収を託す。エンディングではビッグ・ボスとなったスネークに握手を求めたが、拒否される。 陸軍参謀総長 スネークへの「ビッグ・ボス」の称号授与式にCIA長官と共に参加していた人物。式後CIA長官に兵士と諜報員の揃った特殊部隊が必要という旨を耳打ちしていた。10年後の『ピースウォーカー』では統合参謀本部議長の座に就いており、再びスネークと関わることになる。
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