比嘉家
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沖縄島北部,名護からバスで30分程の地である山原村(やんばるそん)に住むサトウキビ農家。 比嘉暢子(ひが のぶこ) 演 - 黒島結菜(幼少期:稲垣来泉) 主人公。 四兄妹の次女。 日々味わう料理をメモに記録する程に食べることが好き。「ちむどんどん」が口癖。お転婆な性格で、駆け足では男子にも負けない。シークヮーサーを食べることで集中力が上昇する。山原高校3年生時の就職活動中に女であることを理由に見下されることに悔しさや憤りを感じるようになる。早苗に乞われて地元高校料理部対抗の料理コンテスト「北部産業まつり・ヤング大会」に助っ人出場し、同校を勝利に導く。その際料理の楽しみに目覚め、東京で西洋料理の料理人になる夢を見つける。1972年5月15日、沖縄返還の当日上京し、偶然出会った三郎の紹介で銀座のイタリアンレストラン「アッラ・フォンターナ」の採用テストに合格、鶴見の沖縄料理居酒屋「あまゆ」の2階に下宿し同店を手伝いながら西洋料理人修行を始める。 比嘉賢三(ひが けんぞう) 演 - 大森南朋 優子の夫。賢秀、良子、暢子、歌子の父。晴海の祖父。 戦時中は中国を転々とし、終戦直後は、横浜の鶴見の闇市で食堂を営む親戚の世話になっていた。 手先が器用で、三線(さんしん)や沖縄そばなどを自ら作り、若い頃に那覇で大工の見習いをした経験から自宅も建設した。音楽好きで、頻繁に三線で弾き語りをし、歌子に三線や沖縄民謡を教える。また料理を作るのも得意であり、暢子と作ることが多く、彼女の人生に大きな影響を与える。 1964年、農作業中に心臓発作を起こして倒れ、急逝する。 比嘉優子(ひが ゆうこ) 演 - 仲間由紀恵 賢三の妻。賢秀、良子、暢子、歌子の母。晴海の祖母。 周囲が心配する程にお人好しで心優しい性格。長男の賢秀に対して殊更に甘く、彼が中学生時には学用品が買えぬ程に家計が逼迫しているにも関わらず、懇願に負けて「マグネット・オーロラ・スーパー・バンド一番星」というヘアバンドを買ったり、彼が成人後からは、過ちを犯した彼を戒めることもせず、度重なる無心に対して親戚から金を集めてでも応じている。実家は那覇で食堂を営んでいたが、十・十空襲に遭い両親を亡くし、心に深い傷を残している。1964年時に賢三を亡くした直後は土木工事現場で働くが、1971年時点では村の共同売店で働いている。 比嘉賢秀(ひが けんしゅう) 演 - 竜星涼(幼少期:浅川大治) 暢子の兄。四兄妹の長男(第一子)。 一家の長男としてのプライドは高いが調子者。勉強が苦手で、大人になってからも言葉遣いや漢字を度々間違えている。地道に働き稼ぐ事よりも一攫千金を好み、何かと家事や仕事をサボっているが、中学生時は比嘉家で家畜として飼っている二頭の豚、アベベとアババの世話は積極的に取り組む。中学生時に優子にねだり「宇宙磁石の力でどんどん頭がよくなる」とされる「マグネット・オーロラ・スーパー・バンド一番星」というヘアバンドを買ってもらい、大人になっても効力を信じて愛用し続ける。 高校に進学するも喧嘩とボクシングに明け暮れ中退。1971年時点では、素行の悪さから数度に渡り警察の世話になっており(この事で暢子の就職活動に大きな影響が出た)、仕事も長続きせず定職に就かない日々を送る。 1971年秋、我那覇から沖縄ドルを高額で日本円に両替する儲け話を持ちかけられ、優子に工面してもらった960ドルを彼に投資する。後に詐欺と判明し、ショックで酩酊しながらハンバーガーショップ店内で暴れた後、この事で暢子の東京行きの夢を壊した責任を感じ「金は部にして返す」と書き置きを残して姿を消す。 その後は上京してプロボクサーとなり1972年2月にデビュー戦で勝利。ファイトマネーとして得たとされる60万円を前田を介して比嘉家に仕送りするが、実際は相手の体調不良による運だけで勝利したのだった。実家に仕送りした60万円はジム会長からの前借金で、ジムの仲間達からも借金していた。第2戦では1回途中でリングから逃走、そのまま失踪したが、同年5月、鶴見に居を構えた暢子の前に現れる。しかし翌日には暢子の所持金を持ち逃げ、競馬で大敗後に山原に帰省。銀蔵に、良子に付き纏う男性の存在を話し、手切金を自身が立て替える話を持ち掛けるが、比嘉家と喜納家の顔合わせの最中に石川が乱入し破談になった混乱に紛れて再び逃亡する。同年11月の時点では千葉県の猪野養豚場に流れ着くが、そこでも経営者の寛大から金を前借りし、返さぬまま1974年に姿を消す。その後、東京で我那覇と再会し、彼に誘われ健康飲料「紅茶豆腐」の販売を始め15万円のコマーシャル資金を求められて優子にせがみ用意するが、再び持ち逃げされる。同じ頃に偶然再会した暢子にテビチを出され気を取り直した翌日、再び猪野養豚場に戻り働き出す。 比嘉良子(ひが りょうこ)→石川良子 (いしかわ りょうこ) 演 - 川口春奈(幼少期:土屋希乃) 暢子の姉。四兄妹の長女(第二子)。生真面目で自立心が高いしっかり者。勉強が得意で、中学生時代には将来教師になることを夢見る。幼い頃から兄・賢秀の狡さを見逃せず指摘しては口論となっている。高校生時代には容姿の美しさから周囲から「マドンナ」と呼ばれた。短大卒業後の1971年、念願の小学校の教師になり、母校の山原小中学校に勤務して比嘉家の家計を支える。博夫に思いを寄せ、一時は借金苦の家のため金吾との結婚を選ぶが、最終的には1972年11月、博夫と結婚する。1973年10月、長女晴海を出産する。1974年時には男尊女卑な石川家の家風や、良子を庇おうとしない博夫に不満を爆発させ晴海を連れて実家に身を寄せるが、程なく反省した博夫が迎えに来て自宅に戻る。 比嘉歌子(ひが うたこ) 演 - 上白石萌歌(幼少期:布施愛織) 暢子の妹。四兄妹の三女。 幼少の頃から身体が弱く、頻繁に熱を出して床に臥す。引っ込み思案な性格だが、音楽好きで、賢三から三線や沖縄民謡を教わる。病臥しがちで家の事は何も出来ないことに引け目を感じながら育つ。智に想いを寄せている。 暢子と同じ山原高校に進学し、そこで執拗に付き纏う音楽教師の下地に悩まされるが、彼女が石垣島の学校へ異動する前に、どんな状況下や場所に置かれても歌うことをやめてはいけないとエールを送られる。 1973年10月には夢を実現させた良子や暢子に憧れ歌手に挑戦し、オーディションを受験。一次審査は合格するが、二時審査で歌唱途中に高熱で倒れ失格する。1974年の高校卒業後に地元の運送会社の事務員に就職し、初任給で自宅に電話を引く。 比嘉賢吉(ひが けんきち) 演 - 石丸謙二郎 暢子たちの大叔父。サトウキビ農家。 賢三に金を貸付け、更に彼が銀行に借金した際に保証人になっている。その為、賢三が合計500ドルの借金を残し急逝した直後から、特に銀行から自分達に返済を迫られる事を恐れて、優子に対し督促するようになる。1971年時に賢秀が儲け話に投資する際にも優子に頼まれ金を貸す。その儲け話が詐欺と判明し比嘉家に怒り返済を求め、東京で働いて返す旨訴える暢子に対して女の癖にと見下し猛反対する。後に優子の懸命な説得と賢秀が60万円の仕送りをしたことで借金が完済され、暢子の上京を認める。しかし、その60万円も後に借金と判明し、銀行融資で返済しようとする優子から保証人を依頼され激怒、良子が玉の輿になり借金問題を解決する提案をしていたこともあり、金吾が申し出た良子との縁談を強く勧める。 比嘉和恵(ひが かずえ) 演 - 土屋美穂子 賢吉の妻で暢子たちの大叔母。
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