人権侵害事件一覧
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1993:价川飛行場にて通信部隊 女性兵士27名が焼死。 2010/6:北朝鮮内部で取材活動を続ける金東哲氏は平安南道でひどく痩せて黒く煤けた姿で郊外を放浪する23歳のホームレス女性に遭遇し、彼女の姿をビデオに記録した。その後女性は10月に死亡されているのが発見された。女性の両親は同年に死亡し、家を失い、市場や路上で物乞いをし放浪生活をしていたがトウモロコシ畑の中で死亡している姿が発見された。当時はトウモロコシ収穫時期で畑に入ってトウモロコシを食べようとしたとみられる。「若い女性の浮浪者が畑で死んでいる」と噂になり、死んで何日も経っていたようで、遺体は傷み始めており保安所も放置したまま長い間片付けなかった。 2013/10:中国丹東でレストランを営んでいた韓国人 Aは北朝鮮への密入国容疑で逮捕され、2014/5に裁判で無期労働教化刑が言い渡された。Aはバプテスト教会の牧師で教会から派遣されて丹東で製麺工場を営む傍ら脱北者のシェルターを数カ所運営していた。地下教会の信者に会うために北朝鮮に入る計画を打ち明け、全員から引き止められたが中国で出会って伝道した平壌の高官の保護を受けられるとして聞く耳を持たなかったという。 2014/1:韓国生まれのカナダ人牧師(60)は中国から北朝鮮入りした後に北朝鮮当局に拘束された。北朝鮮最高裁は12月に同国の政治体制や金正恩を「悪意をもって中傷」した罪や国家転覆を企てた罪などで牧師に無期労働教化刑を言い渡した。インタビューは平壌にあるホテルの一室で行われ「036」の番号が付けられた灰色の受刑服に坊主頭の牧師は警護兵2人に両腕を抱えられて現れた。警護兵2人は退室したが北朝鮮当局の指示でインタビューは英語ではなく全て韓国語で行われ、当局が会話の内容を入念に監視していたとみられる。「元々肉体労働者ではなく当初は刑で科せられる労働が辛かった」と語った。労働時間は1日8時間で、週6日1人で収容所の果樹園に穴を掘らされているといい、この施設内には牧師の他に受刑者はいないという。定期的に健康診断があり食事も1日3度支給されるが希望した聖書の差し入れは認められないという。 2015/6/23:韓国情報機関のスパイとして北朝鮮で昨年拘束された韓国人男性 A氏とB氏が国家転覆陰謀罪で無期労働教化刑(無期懲役)を言い渡した。3月に平壌で記者会見し、韓国情報機関の国家情報院と連携して北朝鮮を転覆する目的で宣伝物を流布するなどしたと説明していた。 2016/5:北朝鮮機関は清津市浦港区域南江洞にて一人暮らしをしていたA(23歳・女性・大学生)の家を急襲し、家宅捜索を行った。Aの家から韓国映画が保存されたメモリーカードが発見されたことにより悲劇が起こる。Aは保衛部に連行され激しい拷問を加えられた。取り調べでは木の棒で殴打され、鉄線や革のベルトで締め上げるなど無慈悲な拷問が加えられた。とても耐え切れるものではなくメモリーカードをくれた友人の名前を白状し、10年の懲役刑が避けられないことを悟ったAは従兄弟の美容室から持ち出したパーマ液を飲んで服毒自殺を図り、恐らく死亡したと思われる。清津市では3月にも取り調べを受けていた40代の女性が取調室のある5階から投身自殺していた。 2016/5:水口島にて子供を誘拐しようとして拘束された北朝鮮脱北者 A(53)が15日に平壌にて記者会見し、韓国の情報機関や脱北者団体の関係者から指示を受けたとしている。Aは2013年に北朝鮮から中国へ脱出し2014年に韓国入国し、韓国情報機関・国家情報院の関係者から子供を誘拐して韓国へ連れてくるよう指示を受けた。 2019:咸鏡北道清津市富寧区出身の女性Aは2013年に人身売買の被害に遭い、中国山東省に売り飛ばされ中国人男性との結婚を強いられた。Aは夫のDVに苦しめられて2019年に家出したが逆上した夫が公安に通報し、Aは逮捕されて新義州に強制送還された。護送費は被強制送還者家族の負担となるがAには家族がいなかった。Aは数ヶ月集結所で待たされてソビ車で移動したが、極寒季のトラック荷台による1000km移動で背中と足が凍傷になり、清津に戻った後の裁判で5年の教化刑判決が下され咸興9号教化所に収監されたが、凍傷の足指10本が腐り落ちてまともに歩けなくなった。対処に困った教化所は治療方法がないとの理由で釈放したが、Aには帰る家・治療費・食物がなく洞事務所が準備した部屋で寝泊まりし、住民が集めたトウモロコシを食べて糊口をしのいだが、まともに歩けない状態で仕事ができなく、餓死の危機に貧したAは保釈後1ヶ月で安全部に駆け込み、教化所に戻してくれと頼み込んだ。 2019/1/2:全巨里教化所にて受刑者が看守の保安員を殺害する事件が発生。正月に贈り物として配られた酒を飲んで酔っ払った受刑者が普段から自分を攻撃していた保安員の頭を石で殴って殺害し、保安員の制服に着替えて教化所の正門から堂々と出て脱走。当局は即刻逮捕命令を下し受刑者は脱走から5日目の6日に逮捕され連行され、10日に他の受刑者が見守る中で銃殺刑に処せられた。 2019/11/7:韓国文在寅政権による脱北者強制送還事件。 2019/11:咸鏡南道から木造船に乗って脱北しようとしたA一家4人が軍の沿岸警備隊に逮捕された。一家の父は保衛部での取り調べで容疑を否定し続けたが拷問に耐えかね家族と脱北するつもりだったと自白。水産事業所に賄賂を渡して操業許可を得て船を借りて漁に出たが生活が苦しく脱北を選択せざるを得なかったと述べ、政治的な背景はなく生活苦によるものだと主張。保衛部も家族は海岸で拾った魚介類を売ってその日暮らしをするなど一家が極貧であることは調べ上げていたが東海岸から船に乗って海に出たことは行き先は韓国であり、いくら貧しい生活をしていたとしても情状酌量が認められず、保衛部は「祖国を裏切り南朝鮮に逃げようとした者は3代を滅ぼし根絶やしにしなければならない。生かせてもらえているだけでも感謝し、革命が勝利するまで、目を見張って変質者どもの末路がいかなるものかをしっかと見よ」と主張し2020/2/9に一家は最も劣悪とされている政治犯強制収容所25号管理所に収監された。 2019/12:新義州にてA(50代男性)は突如として借金をして材料を買い集め自分で木造船を作った。別の船を所有していなく、船に乗務した経験も水産業に従事した経験もなく、海や船に関する知識は全く持ち合わせていなかった。海に漕ぎ出したがあっという間に警備艇に見つかってしまい、北朝鮮で船を所有するには登録番号の発行を受けねばならず、出港するにあたっても許可が必要であり、登録番号も出港許可証も持っていないことから男性は逮捕され保衛部に引き渡された。保衛部は男性が脱北を企てたものと断定し2ヶ月間壮絶な拷問と取り調べを行った。2020/3に裁判にて無期懲役刑が宣告され1号教化所に収監された。 2020/10:咸鏡北道鐘城にて国境警備中の特殊部隊 暴風軍団の兵士がいじめの常習犯だった副分隊長を自動小銃で射殺し逃走。 2020/12:両江道金正淑郡にて第7軍団分隊長が夜間勤務中に武装し中国に逃亡し、上台里では別の兵士が武装したまま国境の川を越えて脱北。いずれも上官からの度重なる賄賂要求が原因。 2021/2:平安北道新義州市にて一家が違法動画視聴により奥地追放。 2021:B兵士には上官 A小隊長がおり、A小隊長はB兵士に頻繁に現金・酒・タバコの賄賂を要求し、賄賂額が少ないと肉体・精神的に暴力を振るっていた。2021/3/1にB兵士は報復として恵山市雲寵里のA小隊長の留守中の住宅に押し入り、Aの妻と両親に銃撃を加え、両親は死亡し妻は負傷した。Bは銃声に驚いて集まった住民に「道を塞げば引き金を引く」と言って逃走したが翌朝8時頃に逮捕された。 2021/10:両江道金亨稷郡にて一家4人が脱北し、拘束されて強制送還となった。 2021/11:咸鏡北道清津市にて高級中学校学生7名が韓国ドラマ視聴により無期労働教化刑・労働教化刑5年となった。 2021/11:両江道恵山市にて初級中学校学生1名が韓国ドラマ視聴により労働教化刑14年となった。 2021/11:朱賢健は内陸地方炭鉱村出身で2013/7に国境川を渡って中国へ脱北し、民家に押し入って住民を刺して重傷を負わせたことにより逮捕され、強盗・殺人未遂容疑で11年3ヶ月の実刑判決を受けて吉林監獄で服役し、2023/8に出所予定だったが出所後の北朝鮮への強制送還への不安により2021/10/18に脱獄し、11/28に吉林市松花湖の倉庫にて逮捕された。
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