主な写本
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三巻本の写本系統は、池田亀鑑により一類(甲類)・二類(乙類)に分けられている。この他、抜書本と呼ばれる一部の章段を抄録した写本も伝わっている。また、一類に属するか二類に属するか説が分かれているが、鎌倉時代末期に作成されたと見られる『枕草子絵詞』の本文は三巻本系統と認められる。
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主な写本
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このうち一部の写本では、一揃いのうちある部分の巻が別本であり、他の巻は青表紙本あるいは河内本ということもある。 陽明文庫本鎌倉中期の書写と見られる34帖にはじまり江戸時代の書写と見られる3帖まで各帖ごとに書写者を異にしている。『源氏物語別本集成』の底本として採用されている。重要文化財に指定されている。源氏釈の引用本文に近い本文を含んでいる。 国冬本江戸時代頃に豪華な表紙に改装されたと見られるが、多くの錯簡を含んでいる。54冊からなるが「匂ふ兵部卿」の表題を持つ巻の中身は「夕霧」の後半部分であり、「匂宮」の内容を持つ部分は存在しないため、実際には53巻54冊。鎌倉末期の津守国冬の書写による12冊と室町末期の複数人の書写による42冊からなる。天理大学図書館蔵 阿里莫本雲隠六帖を含む全六十帖からなる。雲隠六帖の部分を含めて高坂松陰の一筆。本文は青表紙本、河内本、別本が混在する。阿里莫神社旧蔵。東京の古書籍商の手を経て一時期池田亀鑑の元にあり源氏物語大成に校異が一部取られたがその後行方不明になったとされる。現在は天理図書館蔵。 麦生本各巻に「天正十五年主麦生鑑綱筆」との記述を持つことから麦生鑑綱筆と考えられてきた写本。東京の古書籍商の手を経て一時期池田亀鑑の元にあり源氏物語大成に校異が一部取られたがその後行方不明になったとされる。現在は天理図書館蔵。 穂久邇文庫本 御物本鎌倉時代中期の書写。青表紙本や河内本の本文を持つ巻も含まれた混成本。 桃園文庫本東海大学桃園文庫蔵 東京大学本室町時代中期の書写。54帖の揃い本であり、本文は10帖ほどが河内本、4帖ほどが別本であるほかは青表紙本である。東京大学総合図書館蔵 鶴見大学本室町時代末期書写 中京大学本麦生本・阿里莫本と同系統の本文を持つ。若菜上下、橋姫、総角、早蕨の5帖のみ現存する。 日本大学本 飯島本54帖の揃い本。25帖ほどが別本とされ、その他に青表紙本や河内本とされる帖がある。冷泉為和の書写とされる。飯島春敬が入手し、源氏物語大成にその一部の校異がとられている。その後長く東京国立博物館に寄託されていたが、現在は社団法人書芸文化院春敬記念書道文庫にある。 甲南女子大本 「梅枝」巻藤原為家の書写とされる。勝海舟の蔵書印が捺してある。 大沢本54帖中28帖が別本。奈良の大沢家のもとにあったため大沢本と呼ばれる。現在は宇治市源氏物語ミュージアムで保管されている。 保坂本浮舟を欠く53帖が現存。このうち桐壺から絵合までの17帖は室町中期の青表紙本による補写で、松風以降の36帖が鎌倉期の書写とみられる。別本25帖、河内本7帖、青表紙本4帖とされるが、他本による校合書入れや訂正が数多い。もともと松平定信の所有であり、その後も松平家のもとにあったと見られる。1935年(昭和10年)2月に保坂潤治が入手し世に出た。現在は東京国立博物館蔵。 言経本 橋本本 ハーバード大学本 伏見天皇本 角屋本
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主な写本
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三条西家旧蔵本 学習院大学図書館所蔵。上下巻。1970年に松尾聰の編集で笠間書院より影印本が刊行され、後に日本古典文学全集(小学館、1974年)の底本とされた。 富岡家旧蔵本 相愛大学図書館所蔵。上下巻。田中重太郎『校本枕冊子』(古典文庫、1953年 - 1974年)の編纂に際して火災に遭い一部を破損。後に『校本』作成時のネガフィルムより翻刻した『富岡家旧蔵 能因本枕草子』(重要古典籍叢刊、1999年)が刊行されている。 高野辰之氏旧蔵本 河野信一記念文化館所蔵。
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主な写本
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/08 12:00 UTC 版)
藤原定家自筆本 現在、藤原定家の自筆本と認められるものとして、以下の4帖のみが断片的に現存している。この他に天理大学図書館所蔵本「野分」が定家筆とされているが、定家の筆跡としては疑問が多く、鎌倉末期の書写と見られており、河内本に近い本文を含んでいるとされる。柏木、花散里(尊経閣文庫蔵 前田家本) 早蕨(東京国立博物館蔵 保坂本、別本の保坂本とは別のもの) 行幸(関戸本) 明融本 冷泉明融による写本。桐壺、帚木、花宴、若菜上下、柏木、橋姫、浮舟については定家の自筆本を文字の配列に至るまですべてそのまま写したとされていることから、明融臨模本とも呼ばれる。定家の自筆本に次いで尊重されることが多い。その他に花散里もあるが、これは臨模本ではない。東海大学図書館桃園文庫蔵。明融本とされるものにはこの他に、山岸徳平所蔵本44帖があり、表紙の体裁などが同じで両者に重複する巻はないため、元は一揃いであったのではないかとする見方もあるが確証はない。こちらは24帖が明融の書写とされており、ほかに邦高親王、飛鳥井雅康息曾衣、飛鳥井雅栄女、連歌師宗養、大覚寺義俊らが書写者であるとされている。こちらには臨模本と思われる巻は含まれていない。 大島本 大部分が飛鳥井雅康による筆写と伝えられる写本。ほぼ全巻揃った青表紙本系の写本の中では最も良質のものとされており、「源氏物語大成」を初めとする多くの校本の底本に採用されている。 池田本 池田亀鑑の所蔵であったことから「池田本」と呼ばれる。桐壷と夢浮橋が源氏物語大成に底本として採用されている。花散里と柏木の二帖が欠けており、帚木と空蝉、蓬生と関屋、常夏と篝火がそれぞれ合冊されているため52巻49冊である。そのうち45帖が鎌倉時代の書写とされ、書写者として二条為氏、二条家為明、藤原行能らの名前が挙げられている。本文は明融本や大島本に近い本文を持ち池田亀鑑は「大島本に次ぐ(良質の本文である)」としているが、東屋と手習は別本とされる。戦時中行方不明になったが現在は天理大学天理図書館蔵。 三条西家本 室町時代に入ってから三条西実隆が「証本」を元に作ったとされる写本。宮内庁書陵部蔵(三条西家旧蔵)。三条西実隆による写本には他に日本大学所蔵本もある。絵入源氏物語、湖月抄などの江戸時代の版本はこの写本の系統の本文に近く、源氏物語の解釈などには大きな影響力を持ったが、本文自体は定家の自筆本などとは異なる点も多いもので、純粋な青表紙系の本文ではなく、河内本や別本の影響を受けたものである。山岸徳平の校訂による(旧)岩波日本古典文学大系「源氏物語」(1958年(昭和33年)-1963年(昭和38年))の底本になった。 肖柏本 榊原家本 横山本 大正大学本 蓬左文庫蔵天文2年奥書本 東久邇宮家旧蔵本 吉川本 中院文庫本 早稲田大学本
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