前田本とされる諸写本
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/14 16:27 UTC 版)
「前田本源氏物語」の記事における「前田本とされる諸写本」の解説
「前田本源氏物語」と呼ばれる主な写本には以下のようなものがある。 藤原定家自筆本「花散里」「柏木」青表紙本系統の本文を持つ写本として写本記号「定」・「定家本 藤原定家筆」として『校異源氏物語』および『源氏物語大成校異編』に採用されている。 伝二条為氏筆椎本巻青表紙本系統の本文を持つ写本として写本記号「前」・「前田本 伝二条為氏筆 前田侯爵家蔵」として『校異源氏物語』および『源氏物語大成校異編』に採用されており、写本記号「前」・「前田本(尊経閣文庫蔵)」として『源氏物語別本集成』に採用されている。 為家本藤原為家の書写になるとされる写本であり、少なくとも「為家風の書体」であることは確認出来る。本文系統は河内本のものが桐壺、鈴虫、御法、紅梅、橋姫、青表紙本系統のものが松風、朝顔、篝火、真木柱、匂宮と混在している。写本記号「為」・「為家本 伝藤原為家筆写 前田侯爵家蔵」として『校異源氏物語』および『源氏物語大成校異編』に採用されており、『河内本源氏物語校異集成』に写本記号「為」・「為家本 尊経閣文庫蔵」として採用されている。 伝津守國冬・慈覚筆本河内本系統の本文を持つ写本として写本記号「前」・「伝津守國冬・慈覚筆写 前田侯爵家蔵」として『校異源氏物語』および『源氏物語大成校異編』に採用されており、『河内本源氏物語校異集成』に写本記号「前」・「伝津守國冬・慈覚筆本 尊経閣文庫蔵」として採用されている。 言経本別本系統の本文を持つ写本として写本記号「言」・「山科言継自筆書入 前田侯爵家蔵」として『校異源氏物語』および『源氏物語大成校異編』に採用されており、『源氏物語別本集成』に写本記号「言」・「言経本(前田家蔵)」として、また『源氏物語別本集成続』に写本記号「前」・「前田本(尊経閣文庫蔵)」として採用されている。
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