三巻本とは? わかりやすく解説

三巻本

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2010/10/22 07:02 UTC 版)

三巻本(さんかんぼん)は、古典籍において上・中・下の三分冊の形態を採る写本の系統。




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三巻本

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枕草子」の記事における「三巻本」の解説

詳細は「三巻本 (枕草子)」を参照 雑纂形態をとり、三巻からなる。「耄及愚翁」という藤原定家思しき人物による安貞2年1228年)の奥書を持つ系統伝本で、池田亀鑑昭和3年命名した。もともとは上下二巻だったのをさらに2冊ずつに分けて4冊にしたものが、そのうち第一冊を失った結果三巻(3冊)になったのである。三巻本はこの第一にあった章段がない本(第一類)と、それを補った本(第二類)の2種類分けられる。「耄及愚翁」による奥書には2部の『枕草子』を人から借り、これらをもとに本文写したとしているが、それらがいかなる素性の本であったかは触れておらず、また「依無証本不散不審」(証本拠りどころとすべき伝本〉がなく、本文不審なところがあっても解決できない)と述べている。室町時代以前さかのぼ完本見出されていない第一類本(甲類) - 「春は曙」の冒頭第1段から75段までがなく、76段「ここちよげなるもの」から始まる伝本298以降に「一本」すなわち書写した本にはもともとなく、他本からの転載として29段を書き加える。「一本」と跋文あわせて253段。第一類本で第1段から75段までの本文のあるものは見つかっていない。 陽明文庫蔵本宮内庁書陵部図書寮蔵本高松宮家蔵本 第二類本(乙類) - 328段。第一類本(甲類)に欠けている第1段から75段までを補うが、その本文は堺本のものと校合されているといわれる弥富破摩雄旧蔵本、刈谷図書館蔵本伊達家旧蔵本勧修寺家旧蔵本、中邨秋香旧蔵本、古文庫蔵現行読まれる三巻本の本文は、第二類本の第1段から75段までを底本として用いそのあと第一類本を底本とする形をとっている。なお、鎌倉時代後期成立枕草子絵詞七段分が現存しており、白描絵巻物詞書は三巻本系統本文使用したものと見られる

※この「三巻本」の解説は、「枕草子」の解説の一部です。
「三巻本」を含む「枕草子」の記事については、「枕草子」の概要を参照ください。

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