三市と一般市
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/11 21:33 UTC 版)
当時は、三市も一般市も市長ではなく市会(現在の市議会にあたる)が市を代表した。一般市では、市会が3人の市長候補を国に推薦し、内務大臣が天皇に上奏して1人の市長を裁可した。これを「市会推薦市長」(任期6年)という。「市会推薦市長」の最終任命権者は天皇であったが、市会の推薦なくしてその地位には就けないため、一般市では市会と行政が同一歩調を取り易いかたちであった。 「議院内閣制」も参照 他方、三市では「市会推薦市長」は置かず、府知事(内務省が任命)がその職務を執り行った(1条)。また、三市では、府知事が任命した書記官が助役の職務を行い(1条)、府庁の官吏が収入役・書記等の職務を行った(3条)。すなわち三市では、市会の多数派意見が行政に必ずしも反映されなかった。市会と行政の各々が独立していたことで、お互いのチェック機能が一般市よりあったと見ることも出来るが、市の行政が政府直轄である府の管理下にあったことから、地方自治が一般市より制限されていたとみられる。
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