トランプ・ショック
2016年11月に実施されたアメリカ合衆国大統領選挙で、ドナルド・トランプ候補が勝利を収め第45代アメリカ大統領に選ばれたという事実に対する世論や経済界の衝撃を形容する言い方。
選挙前の下馬評では、対抗馬ヒラリー・クリントン候補が優勢と目されていた。英語圏の大手新聞メディアは大半がヒラリー・クリントンを支持する立場を表明していたこともあり、ヒラリーの敗退とトランプの勝利は大きな衝撃をもって報じられた。
選挙結果を受けてヒラリー候補の支援者の一部はデモ活動を行い、国旗を燃やすパフォーマンスに及ぶなどしている。
ドナルド・トランプは「偉大なるアメリカの復活」(Make America Great Again)をスローガンに掲げ、メキシコとの国境に壁を設ける、不法移民を国外に追放するといった、半ば過激な方針を提示していた。トランプ氏が大統領に就任することで米国の国内情勢も国際情勢も少なからぬ方針転換が強いられ、金融・経済にも影響を及ぼすと見られている。
トランプ‐ショック【Trump shock】
読み方:とらんぷしょっく
2016年の米国大統領選挙でドナルド=トランプ候補が勝利したことに起因する金融市場の混乱。また、大統領就任後の政策が世界経済や国際社会に与える影響。および、同氏の言動や政治姿勢によって、反支持派の市民が不安や懸念を覚えたり動揺したりすること。
[補説] 同氏は、選挙期間中から自国第一主義を唱え、差別的ともとれる発言を繰り返して物議を醸していた。当選の可能性は低いとみられていたが、11月8日の本選挙で、大方の予想を覆して同候補の勝利が濃厚になると、世界の金融市場でリスク資産が売られ、株価や原油価格が下落し、為替相場が乱高下した。この混乱は一時的で、その後は、新政権への期待から株式相場の上昇が続いた(トランプラリー)。トランプ政権下で、米国の外交方針は、それまでの国際協調を重視する多国間主義から、自国の利益や安全を最優先する保護主義・排外主義に転換し、米国内や関係国に波紋が広がった。
第2次トランプ政権の関税
(トランプ・ショック から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/09 03:12 UTC 版)
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第2次ドナルド・トランプ政権の関税政策は、アメリカ合衆国における保護主義的な貿易姿勢をさらに強めている。ドナルド・トランプは、2025年1月に大統領就任して第2次トランプ政権を開始すると、あらゆる国からの輸入品に対する大幅な関税引き上げを発表している。試算によると、米国の平均関税率は1909年以来の高水準となる22.5%(パーセント)に達するとみられている。トランプ関税の適用前は2.4%であった[1]。
経過
2025年2月
2025年2月1日、トランプ大統領はカナダ、メキシコからの大半の輸入品に25%、中国からの輸入品に10%の追加関税を課す大統領令に署名した。トランプ大統領はこれらの措置について、違法な薬物密輸と不法移民の責任を各国に負わせると同時に、国内製造業を支援する手段だと説明している[2]。中国への追加関税は同年2月4日に発動、カナダ、メキシコへは同年3月4日に発動した[3]。中国に対しては3月3日時点で10%を追加し20%に引き上げられた[4][5]。
2月10日、トランプ大統領はすべての国から米国に輸入されるすべての鉄鋼、アルミニウム製品の輸入に25%の関税を課す大統領令に署名した。この措置は3月12日に発動した[6][7]。
3月5日、カナダ、メキシコについては自動車への適用は4月2日まで免除することを発表したが、7日にはUSMCA(米墨加協定)に準拠する商品については無期限の適用除外を認めた[8]。その後、措置は4月3日以降も維持され、別の関税措置の対象である自動車と鉄鋼・アルミニウムを除き引き続き関税が免除される[9]。
2025年4月



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すべての国と地域[注釈 1] | 10% |
トランプ大統領は「解放の日」(Liberation Day)と名付けた4月2日、米国へのすべての輸入品に一律10%の基本関税を設定し、世界の貿易相手国からの商品にさらなる追加関税(トランプ大統領は「相互関税」と称する)を課すと発表した[12][13]。一律10%の追加関税は4月5日に発動した[14]。
トランプ大統領は、米国の貿易赤字が大きい約60の国と地域を対象に、4月9日に相互関税の第2弾を発動することを発表した。もっとも割合が大きい中国には34%の関税が課せられ、既に発表されている関税と合わせて実質54%の関税が課せられることになる[15]。欧州連合(EU)には20%、日本には24%が課せられる。対象品目は原則すべての輸入品が対象となる[16]。9日にはトランプ大統領による報復関税の撤回要求を中国が斥けたため、50%を上乗せした84%の追加関税を課して合計104%に達した。これに対して中国は34%の報復関税に50%を上乗せして米国からの輸入品全ての関税を84%に引き上げると発表した[17]。10日、トランプ政権は中国を除く世界各国を対象に発動した相互関税の第2弾を90日間停止し、中国への関税を125%に引き上げた[18]。また、最初の追加関税である20%に上乗せしたものであるとし、合計で145%になると発表。11日に中国は対米関税を125%に引き上げると発表し、これ以上の関税引き上げは実質的に意味がないものとして対抗しないことを示した[19]。同日、トランプ政権はスマートフォンやコンピュータなど電子機器の20品目を対中相互関税から適用除外した[20]。
ロシア、ベラルーシ、キューバ、北朝鮮の4カ国は関税リストの対象外となった。これは、既に強力な経済制裁が行われていること、実質的に貿易取引がないことが理由として挙げられている[21]。
9日にはトランプ政権は世界各国に一律10%を課した5日の第1弾に続く相互関税の第2弾を発動し、報復関税の トランプ政権が公表した関税の計算式によれば、貿易赤字が本質的な問題であり、解消すべきものとされている。ホワイトハウスは政策の根拠とした税率の計算について、当初「為替操作と貿易障壁」を伴った関税率であると説明し、ギリシャ文字を使用した計算式を公表したが、実際には「米国の貿易赤字を輸入額で割った数値」であるとされており、算出の根拠としては著しく単純なものである[22][23]。
2025年5月

3日、トランプ政権は4月に発動していた輸入自動車への25%の関税に続いて自動車部品の輸入への25%の追加関税を発動した[24]。
8日、トランプ政権はイギリスが相互関税をめぐる交渉で二国間の貿易協定締結に合意した最初の国となったことを発表した[25]。米国は鉄鋼の関税を撤廃してイギリスからの輸入品に対する10%の関税を維持しつつ、イギリスは米国製品に対する関税を5.1%から1.8%に引き下げることとなった[26]。
12日、米国と中国はスイスのジュネーヴで行われたスコット・ベッセント財務長官と何立峰副首相による貿易協議の枠組み設置などの合意を受け、米中双方が関税の115%を90日間引き下げることを共同声明で発表した[27]。14日、合意に基づいて関税の引き下げが米中双方で実施され、米国の対中関税は145%から30%となり、中国の対米関税は125%から10%に削減された[28]。この合意により、米国は800ドル以下の小口輸入品に対する対中関税を120%から54%に減らし、中国はレアアースの対米輸出規制の一部やボーイング製航空機の納入停止を解除した[29][30]。
2025年7月
2日、トランプ大統領はベトナムとの貿易協定を締結し、ベトナムは20%の関税を受ける一方で米国製品を無関税で輸入すると発表した[31]。
22日、トランプ政権はインドネシア、フィリピンが対米関税を0%にする代わりに米国は関税を19%に引き下げる貿易協定で合意したことを発表した[32][33]。
23日、トランプ大統領はTruth Socialで日本との関税措置をめぐる交渉で合意を締結したと発表した。自動車関税を含む相互関税は15%に引き下げられ、日本は5500億ドルの対米投資を行って投資の90%を米国が受け取るとし、ミニマム・アクセスの枠内でコメ輸入枠を拡大することとなった[34]。
27日、トランプ大統領は欧州連合(EU)に対する関税(自動車関税を含む)を15%とすることで合意したと明らかにした。EUは6000億ドルを対米投資するとともに、米国からエネルギー関連製品を7500億ドル購入することとなった[35]。一方、米国に対するEUの関税は、自動車を含む全ての工業製品がゼロになる[36]。
30日、トランプ大統領は韓国に対する関税(自動車関税を含む)を15%に引き下げる代わりに韓国が3500億ドルの対米投資を行うことで合意し[37]、翌8月1日からインドに対して「世界で最も高い非関税障壁がある」として25%の関税を課すことを発表した[38]。ラトニック商務長官はタイとカンボジアの国境紛争の停戦で仲介したカンボジアやタイとの間で貿易合意が成立したと述べ[39]、カンボジアのフン・マネット首相はアメリカとの交渉でカンボジアに対する相互関税が19%になったことを発表した[40]。
31日、トランプ大統領は翌8月7日に発動する相互関税の関税率を新たに定めた大統領令に署名した[41]。
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2025年8月

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50%以上
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40% – 49%
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30% – 39%
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20% – 29%
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10% – 19%米国
6日、トランプ政権は新たに設ける特例措置((1)相互関税発動前の従来の税率が15%未満の品目は15%に(2)従来の税率が15%以上の品目には相互関税を適用しない)を、欧州連合(EU)のみに適用すると説明した。日本を含めた他の国・地域はその対象に含まれておらず、新しい関税率が発動される7日以降、品目によっては15%よりも高い税率が課される可能性が出てきた[43]。同日、トランプ政権はインドに対してロシアからの原油輸入を理由に25%の追加関税を相互関税に上乗せして合計50%となる関税を課す大統領令に署名し[44]、ブラジルに対しては関税を最大50%に引き上げて発動した[45]。また同日、トランプ大統領は米国に輸入される半導体に約100%の関税を課すと表明した[46]。輸入される全ての半導体に適用されるが、米国内での生産を約束した企業には適用されないとした[46]。
8日、ホワイトハウスの当局者が相互関税の負担を軽減する特例措置について、日本にもEUと同じく適用する方針であることを明らかにした[47]。
日本の対応

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この節の加筆が望まれています。
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日本政府の対応は大きく次のの3本柱に整理される対米交渉の強化(首脳・閣僚級での直接交渉を通じ、関税率の引き下げ・適用除外を求める)、国内産業支援(資金繰り、税制、輸出保険、雇用維持等のパッケージを段階的に拡充)、国際ルールの活用・温存(WTO協定との整合性に懸念を表明し、法的措置のオプションを維持しつつ、多角的貿易体制の再建に関与)。以下、これら主要な日本政府の意思決定、対米交渉、国内支援策を時系列で示す。
- 2月2日 - 経済産業省と日本貿易振興機構(JETRO)が、米国関税措置に関する日本企業向けの相談窓口を国内外に設置[48]。
- 3月28日- 武藤容治経済産業大臣が会見で、関税除外の強い要請と国内産業への資金繰り対策の準備を表明[49]。
- 4月3日 - 米国が日本車などに対し25%の追加関税(相互関税24%を含む)を通告。石破茂内閣総理大臣は「極めて遺憾」と抗議し、首脳レベルの直接協議を表明[50]。経済産業省は全国約1,000箇所に特別相談窓口を設置[51]。
- 4月8日 - 首相官邸に「米国の関税措置に関する総合対策本部」を設置し第1回会合が開催。日本への影響の精査、米国側への見直し要求、国内支援の検討を各閣僚に指示[52]。
- 4月11日 - 業種別影響試算や企業からの相談状況について報告を実施[53]。
- 4月21日 - 第3回米国関税対策本部を開催[54]。
- 4月25日 - 「米国関税措置を受けた緊急対応パッケージ」を閣議決定。貸付・補助・雇用調整助成などを発動[55][56]。大串正樹経済産業副大臣兼内閣府副大臣がIHIの工場を訪問し視察と意見交換を実施[57]。
- 5月23日 - 第4回米国関税対策本部を開催[58]。
- 5月27日 - 米国関税措置を受けた緊急対応パッケージの一環として、総額3,881億円の予備費の使用を閣議決定[59][60]。
- 6月6日 - 追加関税対象となる日本製品の品目リストを公表[61]。
- 6月17日 - G7 カナナスキス・サミットの場で日米首脳会談が行われ、担当閣僚協議の加速で一致[62]。
- 7月3日 - 赤沢亮正経済再生担当大臣がハワード・ラトニック米商務長官と電話会談を実施[63]。
- 7月5日 - 赤沢大臣がラトニック米商務長官と電話会談を再度実施[63]。
- 7月7日 - 米国より「日本からのすべての製品に25%の関税を課す」との書簡を受領[63]。
- 7月18日 - スコット・ベッセント米財務長官らが大阪・関西万博のために来日し、石破首相と会談[64]
- 7月23日 - 日米首脳電話会談で暫定合意。自動車・同部品の追加関税率を25%から15%へ軽減等に合意したと発表[65]。
- 7月25日 - 総理大臣官邸で第6回米国の関税措置に関する総合対策本部を開催し、合意内容の履行管理タスクフォースを新設し、全国相談網で品目別税率を周知[66]。
批判
大恐慌時代に発動された1930年関税法(スムート・ホーリー法)を上回る規模の貿易が対象となるこの世紀の政策は、世界の自由貿易体制を根本から覆す可能性があり、世界的な貿易戦争が激化するリスクが指摘されている[67][68][69]。また、併せて世界経済への影響が懸念されている[70]。
カナダ、中国、メキシコに対する関税賦課に関する経済政策の協議では、プロジェクト2025を執筆したスティーブン・ミラーやピーター・ナヴァロが主導的な役割を果たしており[71]、ナヴァロは4月に発表されたいわゆる「相互関税」政策の背後にいる主要人物であると報じられている[72]。経済平和研究所は、こうした関税政策と援助削減は発展途上国にとって特に脆弱であり、世界平和を崩壊させる愚行であると警告している[73]。
政治学者のイアン・ブレマーは「信じがたいほど愚か」、経済学者のポール・クルーグマンは「彼(トランプ大統領)は完全に狂っている。想定よりはるかに高い関税を課しただけではなく、貿易相手国について虚偽の主張をしている」、元財務長官のローレンス・サマーズは「もし私が関わった政権がこれほど危険で有害な経済政策を打ち出していたら、抗議の意を込めて辞任していただろう」と述べた[23][74]。
また、政権内の対立も生じており、ピーター・ナヴァロは政府効率化省(DOGE)トップのイーロン・マスクを「日本や中国、台湾から多くの部品を輸入し、関税と貿易を理解していない自動車組み立て業者」と評して相互関税に否定的なマスクの意見を斥け[75]、これに対してマスクもナヴァロを「愚か者」と罵倒する応酬が起きた[76]。相互関税の一部が停止された際はナヴァロの不在中にハワード・ラトニック商務長官とベッセント財務長官がトランプ大統領に働きかけて決定されたと報じられた[77]
市場への影響
4月4日、中国が34%の報復関税を課すとS&P 500、ダウ平均株価、ナスダック総合指数いずれも5%以上下落し、オーストラリアのS&P/ASX 200は1.6%下落。英国でもFTSE 100が約5%急落し過去5年間で最大の下落率を記録した[78][79]。トランプ大統領の発表からわずか数日間のうちにS&P 500は2008年の金融危機とパンデミックの開始時に見られた時とほぼ同じレベルの下落が起き、短期間でその価値の10%以上が消えた[80]。ダウは4,000ポイント以上(9.48%)を失い、ナスダックは11%の下落となった。損失総額は6.6兆ドル以上に達し、同期間中にシカゴ・オプション取引所のVIX指数(恐怖指数とも呼ばれる)は15ポイント急騰(45.31で引け)し、2020年の株式市場暴落以来の高水準となった。大豆先物は3%以上、ウェスト・テキサス・インターミディエイト先物は7.36%、ブレント原油先物も4月4日までに6.46%下落し2021年の水準に戻った[81][82][83]。また、アメリカの金融大手JPモルガン・チェースはこの関税発表を受けて、アメリカと世界の景気後退の可能性を従来の40%から60%に引き上げた[84]。
東部標準時6日、メジャーな暗号資産であるビットコインは8万ドルを下回り、1月の高値から約28%下落した[85]。その日の夜にトランプ大統領はエアフォースワンの記者団に対してこの関税措置によって雇用と投資がアメリカに戻り、かつてないほど裕福な国になるだろうと語った。この発言から数時間後に開かれたアジア株式市場は急落し、日本の日経225は7.8%下落し、香港ハンセン株価指数は12%以上下落。毎週日曜日から取引が開始されるサウジアラビア株式市場でもパンデミック以来最大の下げ幅となる7%近くの下落を記録した[86]。
日本時間7日朝、売買を一時的に停止するサーキットブレーカー制度が東証株価指数先物や東証グロース市場250指数先物など計5つの指数で発動した[87]。7日のアメリカの株式市場が開かれると早い段階でS&P 500は直近2月のピークから20%以上下落したが、ホワイトハウスが関税の一時停止を検討しているという臆測がX上で拡散されたことでマーケットは急上昇した。この情報を最初に投稿したのはフォロワー約1,100人の無名アカウントだったが有料機能の青い認証バッジを取得しており、その後、同様に認証バッジを持つ多数のアカウントがこの情報を拡散。しばらくするとロイターやCNBCといった主要報道機関までもがこの裏付けのない情報を報じた。午前10時12分ごろにはニューヨーク証券取引所の取引フロアで急騰する株価に合わせて歓声が上がり、10時08分から10時18分のわずか10分間で株式市場は約2.4兆ドル相当の変動を記録した。しかし、その後にホワイトハウスのキャロライン・レビット報道官がCNBCに対し、90日間の一時停止の話は「フェイクニュース」と述べると主要平均株価は再び後退[88][89]。2024年にダウ平均株価は4,855ポイント、ナスダック総合指数は4,299ポイント上昇したが、ダウは5,660ポイント下落(13%減)、ナスダックは4,400ポイント以上下落(23%減)し、連日の暴落で前年の上昇分を帳消しにした[85]。
翌4月8日には、香港と上海の主要株式市場(それぞれハンセン株価指数と上海総合指数)はわずかに上昇し、日経平均株価は歴代4番目の上げ幅となる前日比1,876円00銭 (+6.03%)の上昇を記録して取引を終えた[90][91]。一方、過去3営業日にわたって市場が続落した米国市場(S&P 500企業のPERは7日時点で17を下回っており、歴史的に見ても割安水準だった)は午前中に大きく反発したが、トランプ大統領が中国への関税を84%引き上げて合計104%にする方針を発表すると市場は再び下落。これによりダウは午前中の上昇分をすべて失い、320ポイント(0.84%)下落、S&P500とナスダックもそれぞれ1.57%、2.15%下落しておよそ1年前の水準に再び戻った[92]。
9日、インド準備銀行(RBI)はレポ金利(中央銀行が商業銀行に貸し出す金利水準)を6.25%から6%に引き下げ、2025年の成長率予測も6.7%から6.5%に、インフレ率も4.2%から4.0%に下方修正した[93][94]。ニューヨーク株式市場では、中国が報復関税を発表したことを受けて取引開始後にダウ平均株価は前日と比べて一時300ドル以上値下がりした。トランプ大統領は東部標準時9時37分にTruth Socialで「THIS IS A GREAT TIME TO BUY!!! DJT(今が絶好の買い時だ!!!)」と投稿[95]。この投稿から4時間も経たないうちに、トランプ大統領は一部の国を対象に相互関税を90日間停止することを発表し、一転してS&P 500は数分で7%以上急騰。ダウ平均株価は3,100ドルを超える上昇をし、終値は前日と比べて過去最大の上げ幅(2,962ドル86セント)を記録した[96][97][98][99]。
また、一般に安全資産とされる米国債も急落した。この下落によって10年物の利回りは一時4.5%を超え、1週間ベースでの金利上昇幅は2001年の同時多発テロ以来の大きさとなった[100]。この下落をめぐっては、米国債を多く持つ中国や日本など海外勢の投げ売りの可能性が報じられていた[101][102]。
脚注
注釈
出典
- ^ 外経部, 時事通信 (2025年4月4日). “米関税率、1909年以来の水準 22.5%、家計の負担増―米大試算:時事ドットコム”. 時事ドットコム. 2025年4月6日閲覧。
- ^ “トランプ氏、カナダ・メキシコ・中国に関税 4日発動”. 日本経済新聞 (2025年2月2日). 2025年4月6日閲覧。
- ^ “トランプ米政権、メキシコ・カナダに対する追加関税発動(中国、カナダ、米国、メキシコ) | ビジネス短信 ―ジェトロの海外ニュース”. ジェトロ. 2025年4月6日閲覧。
- ^ “トランプ米大統領、中国に対するIEEPA追加関税を20%に引き上げる大統領令発表(中国、米国) | ビジネス短信 ―ジェトロの海外ニュース”. ジェトロ. 2025年4月6日閲覧。
- ^ Mason, Jeff、Chiacu, Doina、Shalal, Andrea、Mason, Jeff「加・メキシコ関税3月4日発動、中国は20%に上乗せ トランプ氏表明」『Reuters』2025年2月28日。2025年4月6日閲覧。
- ^ “米が鉄鋼・アルミ製品に例外なく関税25%、3月12日に発動…半導体・自動車も「検討」”. 読売新聞オンライン (2025年2月11日). 2025年4月6日閲覧。
- ^ 日本放送協会 (2025年3月12日). “トランプ政権 鉄鋼アルミに25%関税発動 日本も対象 EUは対抗 | NHK”. NHKニュース. 2025年4月6日閲覧。
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外部リンク
ウィキメディア・コモンズには、第2次トランプ政権の関税に関するカテゴリがあります。
貿易摩擦
(トランプ・ショック から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/05 05:08 UTC 版)
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貿易摩擦(ぼうえきまさつ)とは、特定国に対する輸出・輸入の急速な変化から起きる問題のこと。貿易戦争(ぼうえきせんそう)とも呼ばれる。特定商品(たとえば、繊維や自動車)の競争力の差から、輸入が急増すると同時に国内の同産業に減産・失業・倒産などが起こることのほか、貿易相手国との経常収支の不均衡が国内経済に悪影響を及ぼすと信じられることから両国間に摩擦が生じることなどをいう。広義には、投資摩擦を含めて論じられることもある。
貿易摩擦の状態の継続により、貿易全体や投資、経済政策の進め方などにおいても、対立や構想などが生じる状態を「経済摩擦」と呼ぶ。
国際間の貿易問題を解決する国際協定に、関税貿易一般協定(GATT)がある。1995年1月にはGATTを発展させた形で、世界貿易機関(WTO)が発足した。GATTとWTOの違いは、モノだけでなくサービスや知的所有権などを対象とした貿易の自由化の推進と「貿易裁判所」的な立場をさらに強化した点にある。
解説
貿易摩擦が起こるのは、輸入される製品が国産品と競合する場合である。国内にも生産者がいるため、輸入品の方が安いといったケースでは市場を奪われる国内生産者から反発の声が高まりやすい。しかし、なぜそれでも輸入するかといえば、最終的には消費者がより安い品を求めるからだといえる。
競合する外国製品の輸入は国内の生産者にとってはできれば禁止してほしいものであるが、国内の消費者から見ると、選択の幅が広がり、競争が促進されることでよりよい品をより安く買える可能性が高まるという利点もある。
このように交易の点で国際貿易の拡大は国内消費者に大きな利便(便益)をもたらすが、しばしば貿易摩擦が政治問題化するのは業態転換(農作物では作付転換)や就労者の職種転換が交易条件の変化に即応することが容易ではないためである。生産者や国内産業を保護する目的で緊急輸入制限が実施される場合がある。
貿易摩擦は、輸出量を自主的に抑えるか、または輸出から現地での直接生産に切り替えることで解消される[1]。
もっとも、多国籍企業にとってはウルグアイラウンドの関税引き下げや世界貿易機関による規制緩和の法が収穫であった。
第3回世界貿易機関閣僚会議の失敗から、駆け引きは二国間の自由貿易協定や経済連携協定により行われるようになった。
貿易摩擦の歴史
きっかけは1970年代アメリカのスタグフレーションである。合衆国は外需、もっといえば大衆に還元できるような利潤を必要としていた。そこで講じられる手段を日米貿易摩擦に限る理由はなく、摩擦は欧州諸共同体とも農産物・特許等をめぐり激しいものを展開した。資本の自由化が日米欧州三極間(特にフランス)で進行し、ミューチュアル・ファンドをばらまくメガバンクが世界展開した。
比較的未開拓のアジア市場は21世紀となってからグローバル化の洗礼を受けた。まず米韓自由貿易協定が結ばれた。米中の間でも、貿易・投資における障壁、中国の最恵国待遇(MFN)、中国のWTO加盟、といった問題を中心に摩擦が激化してきている[2]。韓国のようにあっさりといかないのは、中国と接するカザフスタンなどの中央アジア諸国でロシア・欧州の利権がもともと交錯しており、さらに中国がロシア・欧州の製品輸出先となっているからである。この構造は露清銀行とインドシナ銀行が競り合った近現代とさほど変わってはいない。
貿易摩擦の原因と理論
教科書における貿易摩擦
貿易摩擦は、過去の日米貿易摩擦の例を見るように重大な国際関係であるが、国際経済学の標準的教科書にはこの話題はほとんど登場ない。たとえば、ポール・クルーグマンとオブズフェルトの『国際経済学』(上)貿易編(原著第8版)には、「貿易摩擦」という項目は、目次にも索引にも登場しない。原著(第8版)を調べてみると、"trade friction"と"friction"単独がそれぞれ一回表れる。"conflicts" という単語は17回登場するが、"trade conflicts"という組合せの用例はない[3]。日本の標準的教科書のひとつ大山道広『国際経済学』(培風館、2011)には「貿易摩擦」が索引に上がっているが、当該ページ(p.80)には「日本をめぐる貿易摩擦の中でしばしばいわれてきたように」という形での引用であり、主題として取り上げたものではない。大学院レベルの標準的教科書であるFeenstraのAdvanced International Tradeにも、本文中には"trade friction", "trade conflict" という語は登場しない[4]。 例外として、竹森俊平『国際経済学』(東洋経済新報社、1995)と佐藤秀夫『国際経済/理論と現実』(ミネルヴァ書房、2007)がある。竹森『国際経済学』の第8章は「通商摩擦と通商交渉」と題され、第4節では「貿易紛争の多発化」が説明されている。佐藤『国際経済』では、摩擦緩和措置としての輸出自主規制、貿易摩擦解消目的の国際直接投資(FDI)などに触れられている。
貿易摩擦の原因
貿易摩擦が生ずる原因については、なにを貿易摩擦とするか、どの領域で摩擦が起きているかにより、当然ながら原因もことなる。
- 特定製品の輸入急増により当該産業が影響を受ける場合(減産・倒産、失業)
繊維摩擦、鉄鋼摩擦、自動車摩擦などでは、日本からアメリカへの輸出がアメリカの当該産業の衰退を加速したことから、貿易摩擦が起こった。
- 2国間の貿易収支の大きな不均衡
東アジア(とくに中国)の大きな貿易収支黒字は、東アジアとアメリカとの貿易摩擦を引き起こしている[5]。
貿易摩擦の分析理論
貿易摩擦がなぜ起こるかについては、現在のところ、十分な理論はない。根岸隆は、2001年の著書Development of International Trade Theory「貿易の利益の証明は、生産要素が国内経済で完全にかつ効率的に雇用されていることを暗に仮定している」(p.147)と指摘している[6]。Heid and Larch は「貿易自由化の厚生効果の定量化は国際貿易おけて中核的問題の一つである。既存の枠組みは用の完全労働市場を前提にしており、したがって総雇用量の変化という厚生効果を無視している」と指摘している[7]。通常の貿易理論は、各国の完全雇用(一般均衡)を前提に組み立てられており、貿易摩擦の主要な要因のひとつである失業問題を主題とできていない[8]。ハロッドは、「古典学派の理論の欠陥は、...その論理がいかなる場合においても完全雇用が維持せられるという仮定を要求するという事実に基づく」(p.213)と指摘し、その著の第7章・第8章において主として「失業と国際貿易との関係」を検討したが(p.134)、このような分析は現在でも珍しい[9]。
国際収支
輸出額(外国に売った額)から輸入額(外国から買った額)を引いた差額がプラスの場合は貿易黒字、マイナスの場合は貿易赤字と呼ばれるが、貿易の黒字・赤字に利益や損失という意味はない。貿易赤字国が「A国との貿易でわが国は巨額の損失を被った」と主張することがあるが、貿易赤字がいかに巨額であってもそのこと自体はその国が損をしたことを意味するものではない。また、かならずしも無理に2国間の貿易黒字・赤字を解消する理由もない。
貿易不均衡とは基本的に一国全体の貯蓄と投資の不均衡に過ぎない[10]。貿易赤字は「悪い」ことであり、その原因は自国の国際競争力の弱さや、貿易相手国の市場の閉鎖性にあるという考えは経済学的には完全な誤りである[10]。こうした考えは常に有害で危険な対外経済政策に結びつき、貿易摩擦・貿易戦争をもたらしてきた[10]。
もっとも、貿易赤字が発生すれば、貿易黒字国との間で必ず貿易摩擦が起きるというものではない。例えば、日本とサウジアラビアなど産油国との貿易では、日本が赤字で産油国は黒字である。だからといって、黒字国である産油国に対して「内需拡大や市場開放を促進して、もっと日本製品を買うべきだ」といった要求が日本から出てはいない。日本は国内ではほぼ採れない原油を産油国から輸入しているのであり、それによって誰も困らないからである。もっとも、かつてはエネルギー資源として石油と代替性を持つ石炭が日本で採掘していた経緯があり、原油が輸入されることによって競争にさらされ、合理化(人員削減)に晒された炭鉱労働者の中から過激な労働争議が発生した(炭鉱騒動)。近年では坑内掘り炭鉱として日本で稼行しているのは、釧路コールマインのみであり、反対運動は見られない。
アメリカと日欧(とくにドイツ)では産業構造が似ており、鉄鋼、造船、半導体、自動車のあらゆる局面で、しばしば貿易摩擦が発生した。ここでは、加工貿易国と資源国との間の交易とは別の要素(産業内競争)が働いており、特に企業間での競争を有利に導くための安値販売攻勢(ダンピング)に対しては、不公正貿易として関税を課すことができると国際合意されている。ここで問題とされるのは、国際収支の不均衡ではなく、独占禁止法理における不当廉売である。
事例
阿片戦争
イギリスと清(中国)との間に起きた阿片戦争は、貿易摩擦の極端な表れ(貿易戦争)だといえる。当時、イギリスでは上流階級のみならず、庶民の間でも茶を飲む風習が広まっており、清から茶などを輸入していた。一方、清はイギリスからほとんど何も買わなかったので、両国の貿易ではイギリスが赤字で清は黒字であった。これを問題視して、赤字を解消しようとして実施されたのが、当時イギリスの植民地であったインドで栽培したアヘンの密貿易であった。
アヘン中毒が蔓延して、清がアヘン取締りに乗り出すと、イギリスではアヘン商人が「わが国の国益が損なわれる」として、議会に働きかけた。ウィリアム・グラッドストンは「こんな恥ずべき戦争は、イギリスの歴史に残る汚点となる」といって批判したが、投票の結果、わずかな票差で開戦が決定された。香港が長くイギリス領だったのは、阿片戦争の結果(南京条約のため)である。また、日本の下関戦争も貿易摩擦から起きたものであった。
ブロック経済
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日米貿易摩擦
日本の経済成長と技術革新に裏打ちされた国際競争力の強化によって、アメリカに大量の日本製品が流入した。このため日米間では、以下の製品群において日米間の激しい貿易摩擦が起こった。アメリカ政府の強い要請を受けて日本政府は、自主規制などを日本側輸出企業に求めた。
日本では、1970年代以降日本車の海外輸出超過によって、アメリカ合衆国のアメリカ車製造に影響を与えたとして、政治問題となった。日本では「日米自動車摩擦」と呼んでいたが、アメリカでは端的に「デトロイト問題」と呼んでいた(デトロイトには自動車産業が集中していた)。摩擦のピークは1980年代であった。
アメリカ側は、日本に対して牛肉やオレンジなどの農産物の輸入拡大を求めたほか、内需拡大や市場開放をも迫った(これを背景に日本航空はボーイング747を113機も導入し、旅客機維持費が経営を圧迫して、破綻の一因となる)。また、一部のアメリカの労働者は、抗議活動の一環として日本車を破壊するパフォーマンスを行った。
その後、日本の自動車産業は輸出販売を削減し、現地の雇用に悪影響を与えにくいとされる、海外現地生産に主力を置くようになった。
半導体分野では日米半導体協定を締結し、日本側は後に「半導体敗戦」を迎えた[12]。
米中貿易摩擦
2016年に誕生した第1次ドナルド・トランプ大統領[13]は、アメリカの貿易赤字の解消を目標に掲げ、2017年には中華人民共和国を対象にスーパー301条の適用を検討し始めた[14]ほか、2018年3月には鉄鋼・アルミニウム製品の輸入が国家安全保障上の問題となっているとの理由で通商拡大法232条を適用して日本を含む各国製品に対し追加関税措置を発動させた[15]。
その後、中国との間では追加関税の報復合戦が行われている[16](詳細は米中貿易戦争の項を参照のこと)。
米中間の貿易摩擦は両国間の直接的な関税引き上げにとどまらず、グローバル・バリューチェーンを通じて第三国に広範な波及効果をもたらすことが確認されている。特に、日本の多国籍企業においては、在中現地法人の活動変化が国内親会社の財務指標や株価に影響を与えるなど、サプライチェーンを介した連鎖的な影響が生じた。これらの経験から、日本は輸出に含まれる付加価値の循環性を踏まえたリスク管理の必要性を認識し、対外ショックへの対応力を強化する教訓を得ている[17][18]。
脚注
- ^ 三和総合研究所編著『30語でわかる日本経済』日本経済新聞社〈日経ビジネス人文庫〉、2000年、76頁。
- ^ 関志雄(2002)「日米貿易摩擦から日中貿易摩擦へ― 歴史から学ぶべき教訓 ―」独立行政法人経済産業研究所 http://www.rieti.go.jp/users/china-tr/jp/020115ntyu.htm
- ^ Paul R. Krugman, Maurice Obstfeld (2009) International Economics (8th ed., Paperback). 検索は、Amazon.co における同書Look Inside による。ただし、「貿易戦争」という項目や「輸出自主規制」(Voluntary Export Restriction)という項目はある。
- ^ Robert C. Feenstra Advanced International Trade: Theory and Evidence, Princeton University Press, 2004. 正確には、両用語とも参考文献中に1回だけ現れる。すなわちLevinsohn (1997) Carwars: Trying to Make Sense of U.S.-Japan Trade Frictions in Automobile and Automobile Parts Markets, 1997 と Tyson (1992) Who's bashing Whom: Trade Conflict in High-tech Industriesが引用されている場所にのみ""trade friction"および"trade conflict"という用語が現れる。
- ^ P. Duarte and G. Schnabl (2014) Macroeconomic Policy Making, Exchange Rate Adjustment and Current Account Imbalances in Emerging Markets, CESifo Working Papers, No.5064. Introduction.
- ^ Takashi Negishi Development of International Trade Theory Kluwer Academic Publishers, 2001.その理由は、「もし労働の失業あるいは資本の不完全利用が存在するならば、産出されて商品の組合せは生産曲線上に位置しえない」(pp.147-148)からである。
- ^ Benedikt Heid and Mario Larch 2014 International Trade and Unemployment: A Quantitative Framework, CESifo Working Paper No. 4013, Abstract. Introduction にも同様の主張がある。
- ^ 田淵太一『貿易・貨幣・権力』ミネルヴァ書房、2006年、第5章「新古典派貿易理論の誕生/「ケインズ革命への不感応」。
- ^ ハロッド『国際経済学』(改訂版、藤井茂訳、実業之日本社、1958)。
- ^ a b c 野口旭『グローバル経済を学ぶ』筑摩書房〈ちくま新書〉、2007年、24頁。
- ^ L. Tyson 1992 Who's Bashing Whom?: Trade Conflict in High-technology Washington D.D.: Institute for International Economics.
- ^ 米国視点で見る「日本半導体敗戦」、痛手だったサムスンへの政治的支援 | 日経クロステック(xTECH)
- ^ 2024年に第2次ドナルド・トランプ大統領が誕生(復帰)した。
- ^ “米、中国に通商法301条検討 不公正貿易なら制裁も”. 日本経済新聞 (2017年8月1日). 2018年7月14日閲覧。
- ^ “米鉄鋼関税、日本に適用 韓国、EUは除外” (2018年3月23日). 2018年7月14日閲覧。
- ^ “米、対中関税6031品目追加 9月以降、22兆円分に10% 中国「必要な反撃とる」”. 日本経済新聞 (2018年7月11日). 2018年7月13日閲覧。
- ^ “米中貿易摩擦の影響 - 世界経済の潮流2019年”. 内閣府. 2025年8月3日閲覧。
- ^ “米中貿易摩擦が日本の多国籍企業に与える影響”. 独立行政法人経済産業研究所 (RIETI). 2025年8月3日閲覧。
関連項目
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