諸子百家とは? わかりやすく解説

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しょし‐ひゃっか〔‐ヒヤクカ〕【諸子百家】

読み方:しょしひゃっか

中国春秋戦国時代現れ多く思想家およびその学派総称儒家孔子孟子)・道家老子荘子)・墨家(ぼっか)(墨子)・法家管仲商鞅(しょうおう))・名家公孫竜)・兵家孫子呉子)・縦横家蘇秦(そしん)・張儀)・陰陽家雑家農家小説家など。


諸子百家

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/22 06:32 UTC 版)

諸子百家しょしひゃっかとは、中国春秋戦国時代に現れた学者・学派の総称。「諸子」は孔子老子荘子墨子孟子荀子などの人物を指す。「百家」は儒家道家墨家名家法家などの学派を指す。


  1. ^ 伊東倫厚・小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)『諸子百家』 - コトバンク
  2. ^ 荘子』天下篇、『荀子』非十二子篇など
  3. ^ 韓非子』顕学篇
  4. ^ 史記』太史公自序の「論六家要旨」。 中国語版ウィキソースに本記事に関連した原文があります:論六家要旨
  5. ^ a b c d e f g 関口順・濱口富士雄 著「諸子学」、溝口雄三; 丸山松幸; 池田知久 編『中国思想文化事典』東京大学出版会、2001年、348-355頁。ISBN 978-4130100878 
  6. ^ 鶴間和幸『始皇帝の愛読書 帝王を支えた書物の変遷』山川出版社、2023年。ISBN 978-4-634-15216-8。192頁。
  7. ^ 井ノ口哲也『入門 中国思想史』勁草書房、2012年。ISBN 978-4326102150  「第三章 国家統一のための政治思想―秦・前漢」
  8. ^ 唐宋変革期における諸子学の隆盛及び中唐古文家との関係”. KAKEN. 2023年10月16日閲覧。
  9. ^ 三浦秀一「明代諸子学史略 ─ その形成過程を論じ地平の拡張に及ぶ ─」『集刊東洋学』第119巻、2018年。 
  10. ^ 小林武『中国近代思想研究』朋友書店、2019年。ISBN 9784892811784  「第三編 清末の諸子学と異文化受容」
  11. ^ 松井真希子. “徂徠学派における中国先秦諸子研究―文化交渉学の視点から”. KAKEN. 2023年10月21日閲覧。
  12. ^ 土屋紀義・佐々木研太『江戸時代の呂氏春秋学:山子学派と森鐵之助・新出注釈二種』中国書店、2017年。ISBN 978-4903316581 
  13. ^ 町田三郎『江戸の漢学者たち』研文出版、1998年、ISBN 978-4876361557。序文。
  14. ^ B.A.エルマン 著、馬淵昌也・林文孝・本間次彦・吉田純 訳『哲学から文献学へ: 後期帝政中国における社会と知の変動』知泉書館、2014年。ISBN 978-4862852007  p. 339f(馬淵昌也解説)
  15. ^ 西山尚志「諸子百家はどう展開したか」『地下からの贈り物 新出土資料が語るいにしえの中国』中国出土資料学会、東方書店、2014年。ISBN 978-4497214119
  16. ^ 金文京中国目録学史上における子部の意義 : 六朝期目録の再検討」『斯道文庫論集』第33号、慶應義塾大学附属研究所斯道文庫、1998年https://koara.lib.keio.ac.jp/xoonips/modules/xoonips/detail.php?koara_id=AN00106199-00000033-0171 
  17. ^ 全國漢籍データベース 四庫提要”. kanji.zinbun.kyoto-u.ac.jp. 2023年11月22日閲覧。


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諸子百家

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/06 15:01 UTC 版)

古代哲学」の記事における「諸子百家」の解説

詳細は「諸子百家」を参照 諸子百家は春秋戦国時代栄えた哲学者学派である。同時代中国では大きな文化的知的発展起こった同時代後半混乱血みどろ戦闘を含むにもかかわらず中国哲学黄金時代としても知られる、というのはこの時期に広い範囲思想思考自由に討論され発展したからである。この時代討論され洗練された思想思考東アジア国々今日に至るまで生活様式社会意識大きな影響与えてきた。この時代知識人社会旅をする学者存在によって特徴づけられる。彼らはしばし様々な国の為政者参謀として召し抱えられ内政戦争外交に関して助言授けた。この時代秦王朝による中国統一とそれに続いて起こった焚書坑儒によって終わりを告げた漢書には10主な学派列挙されている: 儒学人間は特に自己修養自己創造を含む個人的社会的努力通じて学び発展して完全になることができると教える。儒学主な思想は徳の修養道徳的な完成度発展である。儒学は、基本的な道徳的価値である「仁」と「義」を維持するために受動的であるにしろ能動的であるにしろ必要ならば人は自らの命を捨てるべきであると考える。 法家、人の本性利己的であって矯正できない説くそれゆえ社会秩序維持する唯一の方法人々の上規律課し法律厳格な施行計ることである。このことを法家何よりも上に置き、大衆の富の上での繁栄軍事力増強図った 道家三宝、つまり、「慈」(同情心、憐み)、「儉」(節度節制)、「不敢為天下先」(謙遜)を重要視する哲学。ただし道教徒概して自然、人と宇宙の関係、健康と長寿無為(活動しないことを通じた活動)に重点置いていると考えられてきた。宇宙、つまりそれ自身から起こってくるもの(道)との調和多く道教徒規則実践意図され結果である。 墨家普遍的な愛という考え唱道する墨子は「天の前では皆平等である」、また、全ての人を分け隔てなく愛すること疑似的天国作ろうとするべきだ考えた。その認識論原始的な唯物論的経験主義みなされる。彼は人間認識力人間抽象化にその要素に基づく想像力直観的な論理代わりにその知覚能力視覚聴覚のような感覚的経験―に基づくと考えた墨子倹約推奨し墨子が贅沢だと非難した音楽儀式重要視している点で儒家非難した陰陽家陰陽説五行説統合する騶衍はこの学派始祖だと考えられている。 農家農民ユートピア共産主義唱道する中国社会古代の賢王神農時代のそれに倣って作られるべきだと農家考えた神農民俗的な英雄中国文学の中で「皆とともに実地働き決定が届く限りの皆のことを考慮している」と描写される名家、定義と論理重視する古代ギリシアソフィスト弁証家[要曖昧さ回避]と相似であるとされる。最も著名な名家公孫竜である。 縦横家倫理的な原理代わりに実践的な事柄重点を置き、そのため政治・外交戦略議論ロビーイング腕前強調した。この学派学者有能な演説家議論家戦略家であった雑家別の学派教え統合する例えば、呂不韋様々な学派学者見出して共同して呂氏春秋』と呼ばれる著書ものした様々な学派美点をまとめ、各学派みられる欠点に関してはこれを避けた小説家思想において独特な点のない学派だが市井の人々が議論した市井の人々に由来する全ての思想よりなる哲学である。 もう一つ学派兵家であり、戦術戦争哲学研究した孫子孫臏影響力の高い指導者である。しかしながら、この学派漢書定義された「十家」の一つではない。

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諸子百家

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中国哲学」の記事における「諸子百家」の解説

詳細は「諸子百家」を参照 紀元前500年頃、周王朝衰退して中国春秋時代入ったのち、中国哲学古典期が始まる(興味深いことにこの時期最初ギリシア哲学一致している。枢軸時代参照)。これは諸子百家として知られている。この時期中国哲学黄金時代みなされている。春秋時代とそれに続く戦国時代多く学派のうちで、儒家道家墨家法家の4学派が最も影響力強かった

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諸子百家

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正名 (思想)」の記事における「諸子百家」の解説

en:Rectification_of_names」および「名家 (諸子百家)」も参照上のような諸々の「正名」に先立って戦国時代の諸子百家も「正名」を論じていた。具体的には、『荀子正名篇、『呂氏春秋正名篇・審分篇、『墨子墨辯、『公孫龍子』、『尹文子』、『鄧析子』、『管子』などで「正名」が用いられている。また「正名」という語句限定せず、「名」「実」「君臣父子」などの語句について言えば、諸子百家全般頻繁に用いられている。 諸子百家における「名」は、「言葉」と「名分」の両方の意味混在していた。さらにそれだけでなく、第三第四の意味混在することもあった。例えば、賞罰術・黄老思想形名思想刑名思想に関する文脈で「正名」が用いられたり、「名声」「名誉」に関する文脈で「名実」が用いられたりすることもあった。一方で20世紀の諸子百家研究においてはそのような「名」の多義性差し置いて、諸子百家の「正名」は西洋の「論理学」に対応する概念である、としばしば解釈されてきた。そのような論理学」説は、21世紀現在では批判対象になっている。 「正名」「名」「実」「君臣父子」などの語句は、諸子なかでもとりわけ、『荀子』が頻繁に用いている。上述荻生徂徠は、『読荀子』において『荀子正名篇を自身言語論取り込む形で解釈している。 『孟子』は、「正名」という語句用いないものの、「名」「実」「君臣父子」などの語句は『荀子』に劣らず頻繁に用いている。特に『孟子滕文公下篇では、楊朱・墨翟の為我説・兼愛説を、「君臣父子」を無みする邪説として非難した上でそのような邪説打破するために孟軻は「辯」を好むのだ、と語られるそのような背景のもと、『孟子告子上篇では具体的な「辯」が展開される。なお、『孟子滕文公下篇の同じ章は、『春秋孔子制作説の由来にもなっている。 儒家以外では、とりわけ公孫龍子『尹文子』鄧析子』といった名家がこれらの語句頻繁に用いている。班固『漢書』芸文志における諸子百家の説明zh:九流十家)では、名家という集団について説明する際、彼らを古代の「礼官」に由来する集団推定した上で孔子の「正名」を引用している。また、清代章学誠著書校讐通義』で、上述の『爾雅』にまつわる儒学者たちの営為を、「辨名正物」と表現した上で名家連なる営為みなしている。 儒家名家並んで法家雑家の『呂氏春秋』『管子』『韓非子』『商君書』などもこれらの語句頻繁に用いている。「名分」と関わる儒家思想の「三綱」(君臣間・父子間・夫婦間の恭順)は、本来は儒家ではなく法家思想だった、とする指摘もある。 以上のような諸子百家の延長線上に位置する形で、新出文献馬王堆帛書黄帝四経中国語版)』や、前漢董仲舒帰される『春秋繁露でも、正名」が用いられている。

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